写真展「太陽の島」について
由地まさる氏の写真展「太陽の島」では、中世ヨーロッパの錬金術に影響を受け、化学的かつ魔術的な視点から制作された銀塩写真が展示されます。伝統的なモノクロプリントに加え、銀塩写真の化学プロセスを深く掘り下げ、錬金術の要素を取り入れた独自の技法「アルケミカルアメーバ」による作品も同時に紹介されます。
展示作品のインスピレーション源は、由地氏がフィリピンのパンソルという小さな町を訪れた際に採集した光です。そこでは、使われなくなった鉄道のレール、太陽のきらめき、路地を歩くニワトリの美しい鳴き声、そしてそれらの中に息づく人間の暮らしに出会ったと語られています。モノクロ作品42点とアルケミカルアメーバ作品14点の計56点が展示される予定です。
作者:由地まさる氏の紹介
1990年長崎に生まれ、福岡で育ち、現在は札幌を拠点に活動する由地まさる氏は、琉球大学理学部を中退後、2010年からモノクロ銀塩写真の制作と実験を開始しました。海外での撮影・制作活動を重ね、2年間のドイツ生活を経て、2022年からは硝酸銀やハロゲン塩といった薬品から自ら銀塩感光乳剤を作り出すようになりました。
銀塩乳剤の製造プロセスである加熱、攪拌、熟成を暗室で行う中で、中世ヨーロッパの錬金術師たちに強い共感を抱くようになり、この経験が独自の表現手法「アルケミカルアメーバ」へと繋がりました。銀が作り出す黒の粒子の成長過程、配分、濃度、吸引力に細心の注意を払いながら作品を制作しています。
写真展の様子は、開催後に「シリウスブログ」でも紹介される予定です。
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