開設の背景と新たなミッション
AI、XR(クロスリアリティ)、脳科学といったテクノロジーの急速な進展と社会の分断が進む現代において、「万人共通の正しさ」という概念が機能しにくくなっています。このような時代の課題に対し、現実科学研究所は「現実は人によって異なる」という事実を直視し、固定された前提や境界を意識的に組み直す技術である「現実編集」を、誰もが学び実践できる技術へと昇華させることを目指します。
藤井直敬学長が掲げる新たなミッション「世界を満たせ:Fill the World」は、大学の創立精神である「すべてをエンタテインメントにせよ」を継承しつつ、その適用領域を人間と社会の可能性へと広げるものです。
研究所の概要と旗艦プロジェクト
現実科学研究所は、「知の循環」を研究、実装、教育、発信の四つの機能で推進し、今後10年間で「未来をつくる知のインフラ」となることを目標としています。設立当初より、以下の4つの旗艦プロジェクトを推進しています。
-
能動的セキュリティ学: 日本のサイバーセキュリティ研究のハブ構築を目指します。
-
デジタルヘルス学会のリブート: 医療サービスの提供者と受容者の境界を見直します。
-
雨ニモマケズ高等学校との高大連携: 10代へのレジリエンス教育を実践します。(※雨ニモマケズ高等学校は設置認可申請中、2027年4月開校予定)
-
シンギュラボ連携: 創発的なコミュニティと研究知の融合を図ります。
これらのプロジェクトは、それぞれ異なる規模で「現実編集」を実践し、知の循環を実社会で展開する試みです。構想の全体像や各プロジェクトの詳細については、現実科学研究所 設立趣意書にてご覧いただけます。
| 名称 | 現実科学研究所(Reality Science Institute) |
|---|---|
| 設立 | 2026年7月 |
| 設置場所 | デジタルハリウッド大学内(学長直轄) |
| 所長 | 藤井 直敬(デジタルハリウッド大学 学長) |
| 主な活動 | 学際研究/産官学共同プロジェクトの社会実装/教育プログラム/出版・国際カンファレンス等の発信 |
所長プロフィール

藤井 直敬 / デジタルハリウッド大学 学長
東北大学医学部を卒業後、眼科医として活躍し、東北大学医学部大学院で医学博士号を取得しました。1998年からはマサチューセッツ工科大学(MIT)にて研究員を務め、2004年に帰国後は理化学研究所脳科学総合研究センターで副チームリーダーを経て、2008年より適応知性研究チームのチームリーダーとして社会的脳機能の研究を推進しました。2014年には株式会社ハコスコを創業し、2018年よりデジタルハリウッド大学大学院教授、2022年より学長補佐を歴任し、2026年4月からはデジタルハリウッド大学の第2代学長に就任しました。専門は「現実科学」です。
共同研究・プロジェクト参画のご案内
現実科学研究所では、共同研究やプロジェクトへの参画をご検討いただける企業、研究機関、行政、クリエイターの皆様を広く募集しています。詳細については、現実科学研究所 公式サイトをご覧いただき、サイト内の「共同研究・パートナーシップ受付」フォームよりお問い合わせください。
デジタルハリウッド大学について
デジタルハリウッド大学は、2005年4月に文部科学省認可の株式会社立大学として開学しました。デジタルコミュニケーション学部(4年制大学)とデジタルコンテンツ研究科(専門職大学院)を設置しています。2026年4月に藤井直敬氏が第2代学長に就任し、初代学長・杉山知之氏が掲げた「すべてをエンタテインメントにせよ」をさらに発展させ、「世界を満たせ」という新たな教学ヴィジョンを推進しています。
デジタルコミュニケーション学部では、不確実な未来を自分らしく生き抜く力を育むため、3DCG/VFX、VR/AR、ゲーム、映像、グラフィック、Webデザイン、メディアアート、プログラミングなどのデジタルコンテンツと、ビジネスプラン、マーケティング、広報PRなどの企画・コミュニケーションを、産業界の第一線で活躍する教員から幅広く学べる一学部一学科制を採用しています。また、グローバル人材育成のため、外国語の重点的な学習プログラムと留学を推進しており、世界46か国・地域出身の学生が在籍する多様性に富んだキャンパスを運営しています。
デジタルコンテンツ研究科では、超高度情報化社会においてデジタルコミュニケーションを駆使し、社会に変革をもたらすリーダーを育成しています。創発的学究領域 [SEAD(Science/Engineering/Art/Design)]の4要素をバランス良く習得し融合させることで、理論と実務を架橋する人材の育成に力を入れています。新規事業プランニングやプロトタイピング、院生のアイデア実装およびスタートアップ支援に注力しており、経済産業省の「令和7年度大学発ベンチャー調査」では全国大学中17位、私立大学7位の実績を誇り、多数の起業家を輩出しています。
