世界的カメラマン大山千賀子監督が描く「令和の家族爆弾」 映画『家族という病』全国公開中、上映延長も決定

大山千賀子監督の「眼差し」と演出哲学

大山監督は、英国VOGUEなどで活躍した経験を持つ世界的カメラマンであり、写真展「残像の記憶」の企画も手掛けています。その長年の写真家としての「眼差し」と、豊かな人生経験に裏打ちされた深い人間洞察を活かし、本作では家族という病理を抉り出す残酷さと詩情が共存する映像世界を構築しました。

大山千賀子監督

監督の演出哲学は、ハッピーエンドにも暴力的闇暴きにも逃げず、淡々とした日常の中に過激なデフォルメを刺すことで、原作エッセイのリズムを表現しています。感情を大げさに煽らず、事実を気温のように淡々と述べることで、その奥に熱量と決断を込めています。観客には「泣けた」「スカッとした」といった簡単な感情処理を許さず、「どう感じればいいのかわからない」という戸惑いを突きつけることを目指しているとのことです。原作の冷たさや、決して和解しない姿勢、家族の縛りの残酷さを残しつつ、文学から映画という異なる言語に「翻訳」することで、「家族って何?」「親子って何?」「私はどう生きるべき?」という問いが残り、当たり前が音を立てて崩れる体験を届ける作品となっています。

物語を彩る実力派キャスト

本作には、藤本隆宏さん、友近さん、渡辺えりさん、小出恵介さん、椿原愛さん、廣井若葉さん、寺泉憲さんといった実力派俳優陣が出演しています。

物語は、強烈な妻・麻里子(友近さん)に人生を支配され、才能を眠らせた売れっ子ミステリー小説作家・田原純一郎(藤本隆宏さん)、定年後も母の期待を裏切れず、偽の重役を演じ続ける元エリートサラリーマン・松原雄二(寺泉憲さん)、母がAV女優だという噂が学校中に広がり追い詰められる有名女子高生・黒木まりあ(廣井若葉さん)と母・玲子(椿原愛さん)の三つの家族を中心に展開します。これらの家族が抱える虚飾と欺瞞の前に、裸体をテーマに文学賞を受賞した新鋭作家・藤田森(小出恵介さん)と、公園で自由に暮らすホームレスの女性(渡辺えりさん)が現れ、彼らの運命が激しく交錯していく様子が描かれます。

家族の日常風景

親密なシーン

感情を露わにする男性

驚きの表情を浮かべる男性

俳優陣からのコメント

出演者からは、作品への熱い想いが寄せられています。

下重暁子さんは「一番近いはずの家族の事をあなたは良く知っているだろうか?本当の事を知らないのではないか。家族という病、映画と原作は別物だからこそ新しい発見がある。」と語ります。

藤本隆宏さんは、大山監督の「底知れない愛と作品にかける激しい思いと信念」に触れ、「誰をも凌駕するその情熱は恐ろしく、近寄りがたくもあったが、そんな憎めない愛しい監督と作品を一緒に造り上げてこれた事、今は自分の大きな財産となっている。」と、監督との制作過程を振り返り、本作品を「観た方はきっと大山監督の不思議な世界観の虜になり、『家族』というものを考えさせられる一石になると思う。」とコメントしています。

豊島心桜さんは「「家族」というものは時に支えであり、時に病のようにまとわりつく存在だと感じています。曖昧で、厄介で、それでも確かにそこにあるものだと思っています。そのありのままの温度感を触れに映画『家族という病』ぜひ劇場に観にきてください。」とメッセージを寄せています。

友近さんも、原作への共感を表明し、「どこの家庭でも抱えている家族の問題、細かいリアリズムが共感でき一気に読み終えたのを覚えてます。是非映像化された作品もご覧ください。」と、映画の魅力を伝えています。

主題歌とスタッフ情報

主題歌「Psycho」は、畠中祐さんが歌唱を担当し、作詞はKanata Okajimaさん、作曲はJeff Miyaharaさんが手掛けました。

Jeff Miyahara氏

Jeff Miyaharaさんは、累計4,400万枚以上のCD・デジタルセールスを記録し、700曲以上のNumber 1ヒットを手がけた日本音楽業界屈指のヒットメーカーです。大山監督との出会いは、三浦春馬さんの「Fight for your heart」に感銘を受けた大山監督からのアプローチがきっかけでした。

本作の主要スタッフは以下の通りです。

  • 原作: 下重暁子『家族という病』(幻冬舎新書)

  • 監督・脚本: 大山千賀子

  • 撮影: 市川 修

  • 音楽: 篠崎正嗣

  • AR: 冨田和彦

  • MA: 岡瀬晶彦

  • 主題歌: 『Psycho』畠中祐(レーベル: Lantis、作詞: Kanata Okajima / 作曲: Jeff Miyahara)

  • 制作プロダクション: Tokyomuse films 合同会社

  • 配給: Cinemago

上映情報と舞台挨拶

映画『家族という病』は、全国の劇場で順次公開されており、上映延長が決定しています。

主な上映館

  • [東京] Uplink吉祥寺

  • [東京] Humax池袋

  • [長野] 千石劇場

  • [神奈川] Humax横須賀

  • [京都] Uplink京都

  • [山形] ムービーオン山形

  • [大阪] 第七藝術劇場

  • [栃木] 小山シネマロブレ

舞台挨拶・トークイベント情報

監督・大山千賀子さんによる舞台挨拶が継続して実施されています。詳細は各劇場のウェブサイトでご確認ください。

  • 7月4日(土)アップリンク吉祥寺:上映13:30〜 トーク15:46〜30分 登壇者:大山千賀子監督

  • 7月5日(日)アップリンク吉祥寺:上映13:30〜 トーク15:46〜30分 登壇者:坂井直樹さん(プロデューサー)、松本智恵子さん(スタイリスト)、大山千賀子監督 司会:水田静子

  • 7月10日(金)アップリンク京都:登壇者:大山千賀子監督

  • 7月11日(土)第七藝術劇場:登壇者:大山千賀子監督

現代日本の「家族信仰」に真正面から問いを投げかける衝撃のブラックコメディ『家族という病』を、ぜひ劇場でご覧ください。

映画に関する詳細情報は、公式サイトでご確認いただけます。