香川県丸亀市で「きむらとしろうじんじん 野点と丸亀妄想屋台群」開催へ — 地域住民の創造力がまちを彩る

きむらとしろうじんじんの「野点」とは

「野点」とは、野外で抹茶を楽しむことを指しますが、きむらとしろうじんじん氏の「野点」では、まず参加者が自ら抹茶茶碗を作ることから始まります。素焼きの茶碗に絵付けを施し、「楽焼(らくやき)」という方法で焼き上げた後、その手作りの茶碗で、その土地、その日、その時にしか味わえない抹茶を楽しむことができます。

きむらとしろうじんじん氏は、お茶道具一式を積んだリヤカーを引いて、まちかどや山の中、海辺など、様々な場所に現れます。丸亀市内では、お城や港、商店街などを参加者と「おさんぽ」しながら、魅力的な場所や新たな出会いの予感を探し、開催場所を見つけ出します。

野点

きむらとしろうじんじん氏は1967年新潟県生まれ、京都府在住の美術家です。1995年より移動式陶芸お抹茶屋台「野点」を全国各地で開催しており、その土地ならではの一期一会の風景や交流を生み出してきました。丸亀市では、2001年、2003年、そして2025年に続き、今回が4度目の「野点」開催となります。

きむらとしろうじんじん氏のポートレート

「丸亀妄想屋台群」とは

「丸亀妄想屋台群」は、丸亀市を中心に集まったプロジェクトメンバーが、きむらとしろうじんじん氏の「野点」と共に、「自分にとっての魅力の予感」をまちや路上に持ち出す試みです。風呂敷1枚でできるような小さなものから、身ひとつで展開できるものまで、自由な発想で屋台が作られます。

2025年11月には、MIMOCA開館記念日に合わせて、生き物が好きな屋台主が撮影した写真や飼育している昆虫を展示する屋台、茶道のお稽古に励む屋台主がお抹茶を提供する屋台など、2つの「妄想屋台」が試行的に展開されました。

屋外イベントで昆虫を観察する人々

茶道を体験する人々

メンバーは、「丸亀妄想屋台群」の実現に向けて、「おさんぽ会」で出会った風景から着想を得た屋台をスケッチし、「妄想屋台プレゼン大会」で発表しています。これまでに「移動式サニーレタス農園」(その場で野菜を収穫して食べる体験)や「まつぼっくりドーム」(まつぼっくりで小屋を作る)といった、多様なアイデアが生まれています。

妄想屋台のスケッチ

本プロジェクトの魅力

1. 丸亀で重ねる「野点」の風景

2001年、2003年、2025年に続き、今回で4度目となる丸亀での「野点」は、多くの人々にとって特別な体験となるでしょう。昨年、MIMOCA開館記念日(https://www.mimoca.jp/events/post34/)に行われた「野点」では、きむらとしろうじんじん氏とメンバーが来場者を迎え、その日だけの特別な風景が生まれました。まちの中に現れる「野点」の風景や、その場限りの交流の瞬間は、きっと訪れる人々の心に残るはずです。

2. まちの中で展開するプロジェクト

集まったメンバーは、「自分にとっての魅力の予感は何か?」という問いを起点に、丸亀市市民交流活動センター マルタスやMIMOCAを介して、きむらとしろうじんじん氏や多様なメンバーと対話を重ねながら、11月のイベント実現に向けて構想を深めています。メンバー自身が開催場所の検討や交渉、地域との関係づくりを進めていく点が、このプロジェクトの大きな特徴です。

会議の様子

また、MIMOCAの施設改修に伴う長期休館期間中、このプロジェクトは館外で展開される中心的な取り組みとなります。

街歩きの様子

プロジェクトメンバーとは

プロジェクトメンバーは、きむらとしろうじんじん氏と一緒に「野点」の来場者を迎えるスタッフとして活動したい方、「妄想屋台」をまちの中に持ち出す屋台主になりたいという思いを持つ地域住民を指します。現在、約30名のメンバーが継続的に参加し、妄想を現実にする喜びと苦悩を楽しみながら、路上に出ることを目指しています。

丸亀市市民交流活動センター マルタス

丸亀市市民交流活動センター マルタスは、NPOや市民活動を行う団体・個人を支援し、市民と行政、様々な分野のNPO・企業・大学などを繋ぎ、「人づくり」を目的として2021年に開設された施設です。本プロジェクトでは、地域とのネットワークづくりや情報提供、MIMOCAとの共同でのプロジェクトメンバー募集、広報運営などを担っています。

丸亀市市民交流活動センター マルタス

丸亀市市民交流活動センター マルタスについて詳しくはこちらをご覧ください。
https://marugame-marutasu.jp/

今後のスケジュール

2026年度スケジュール

【最後のおさんぽ会&妄想屋台大プレゼン大会】

  • 実施日: 2026年7月25日(土)、26日(日)

  • 場所: 丸亀市市民交流活動センターマルタス ROOM4

11月の本番開催場所の決定と、メンバーが実際に制作する「妄想屋台」の最終プレゼン大会が行われます。きむらとしろうじんじん氏とメンバーが具体的な相談を進めた後、8月から10月にかけては「妄想屋台」の制作期間に入ります。

【野点(のだて)と丸亀妄想屋台群】

  • 実施日: 2026年11月23日(月・祝)・29日(日)

    • 開催場所は7月の「最後のおさんぽ会」以降に決定されます。

本プロジェクトの集大成として、メンバーが構想を重ねてきた「妄想屋台」が丸亀のまちにお披露目されます。2日間にわたり、メンバーそれぞれが魅力に感じた場所で「野点と丸亀妄想屋台群」が実現します。

過去の実施内容

過去の実施内容スケジュール

本プロジェクトの概要から過去の実施報告まで、詳細はこちらのページでご確認いただけます。
https://www.mimoca.jp/events/nodate-to-marugame-mousouyataigun/

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)について

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館

丸亀市猪熊弦一郎現代美術館(MIMOCA)は、丸亀市制施行90周年記念事業として、画家・猪熊弦一郎氏の全面的な協力のもと、1991年11月23日に開館しました。建築家・谷口吉生氏による美しい建築が丸亀駅前に佇んでいます。

猪熊氏から寄贈された約2万点の作品を常設展で紹介するほか、現代美術を中心とした企画展を開催。講演会やコンサート、子どもの感性や創造力を育むワークショップなど、多彩なプログラムを通じて教育活動にも力を入れています。

猪熊氏はMIMOCAが常に新しいものを積極的に紹介する「現代美術館」であること、そして「美術館は心の病院」であるという理念を強く希望しました。その思いが込められたMIMOCAが、訪れる人々の「心の病院」となることを願っています。

アクセス方法についてはこちらをご覧ください。
https://www.mimoca.jp/access/

このプロジェクトは、地域住民の皆さんの「妄想」が現実となり、丸亀のまちに新しい賑わいと交流を生み出す、心温まる取り組みです。ぜひ、このユニークなアート体験に触れてみてください。