「続けたい」その想いを支える。自治会・町内会の運営を無理なく続ける「対話的現場アップデート支援」がスタート

地域活動の「しんどさ」は個人の努力不足ではない

人口減少、高齢化、共働き世帯の増加といった社会の変化に伴い、自治会・町内会の運営は転換期を迎えています。現場からは、以下のような声が多く聞かれます。

  • 役員や運営メンバーが固定化し、特定の人に負担が集中している。

  • 行事や会合を減らしたいが、何をやめて良いかの判断基準がない。

  • 引き継ぎが不安で、次の担い手に頼みにくい。

  • 見直しをしたいが、何から話し合えば良いか分からない。

  • 新しい住民や若い世代が活動に関わってくれない。

こうした「しんどさ」の多くは、活動の目的、担い手、負担の全体像が見えにくくなっていることに起因すると考えられます。個人の意識や努力の問題ではなく、「何を大切にしたいか」「何が本当に負担か」「何を変えれば良いか」を話し合う仕組みが整っていないことが根本にあるのです。

「対話的現場アップデート支援」の特徴

この新しい支援アプローチは、地域活動の課題を単なる人手不足やノウハウ不足として捉えるのではなく、現場の人々が活動を見える化し、対話を通じて自ら見直していくための仕組みです。

1. 「地域コミュニティ運営キャンバス」で現状・強み・課題を見える化

活動内容、担い手、役割、情報共有、会計、引き継ぎ、関係者の思いなど、16の問いで構成されたシートを使用し、活動全体を一枚に整理します。これにより、「何から手をつければいいか、どこから話せばいいか分からない」という悩みを解消し、対話の糸口を見つけることができます。

2. 多面的な視点での対話を通じて自組織の見直しを伴走支援

「運営キャンバス」を使った見える化や見直しを進める際、従来の考え方に捉われがちな課題を克服するため、他地域の事例やコミュニティ運営理論を参考に、活動の目的、担い手、情報共有、会議、イベント運営を考える視点を提供します。この講座は、一方的に教えるのではなく、参加者が自身の地域や活動について「地域コミュニティ運営キャンバス」の16の問いを共に考える伴走者として機能します。対話を通じて視野が広がり、新しい発想で活動を見直すことが期待されます。

3. Keep / Change / Try の整理と発信

「変えずに続けること(Keep)」「変えること(Change)」「やってみること(Try)」を明確に言語化し、共有することで、活動に関わる全員が状況と方向性を理解できる状態を創出します。これは、新しい担い手へのバトンタッチや、住民への説明にも役立ちます。

自治体・中間支援組織が活用できる理由

自治体や中間支援組織が担い手不足に対してできることは、補助金・制度の案内や個別相談だけではありません。地域の担い手が「自分たちで活動を整理し、話し合える機会」を届けることも重要な支援の一つです。

このプログラムは、以下の3つの形で活用できます。

  • 地域の実践者に紹介する: 町会・自治会の役員や運営メンバーに、活動を見直す入口として紹介できます。参加者は講座での習得内容を自身の地域に持ち帰って活用できます。

  • 支援者ご自身が参加する: 自治体職員、社会福祉協議会、中間支援組織、地域コーディネーターが参加することで、現場の悩みの整理方法や対話の問いかけ方を体得できます。複数の地域に関わる支援者にとって、実践的なスキルアップの機会となるでしょう。

  • 地域別・団体別の見直しワークショップとして委託開催する: 特定の地区・連合会・自治会に向けた対面型ワークショップとして実施することも可能です。「まちのコミュニティ・アップデート・スタジオ」のプログラムと連携し、活動の棚卸し、強みの確認、「わがまちプレゼン」、見直しアクション策定を支援します。

    • 委託・連携に関するご相談は、info@empublic.jp までお問い合わせください。

地域コミュニティの実践者との対話から生まれた知見

エンパブリックは、千代田区・文京区をはじめとする東京都心部での地域コミュニティ醸成支援に10年以上の実績があります。地域に長く根付いてきた人々と、地域との縁が薄い新しい住民とがどのように関わり合うかという課題に寄り添い続ける中で、「これまでを否定したり、外部から正解を押しつける支援は機能しない」という知見を得ました。地域の人々が蓄積してきたもの、一人ひとりの思いを大切にしながら、新しい視点や出会いを生み出すことが、活動を見直し、地域がアップデートしていく大きな力となると考えられています。

今回の講座・支援アプローチは、その経験をもとに、現代の既存自治会・地縁組織が「今の社会に合った形」へ無理なくアップデートしていくための実践知として体系化されたものです。

連続講座「無理なく続けるための 地域コミュニティ&地縁活動の運営講座」概要

今ある良さを活かし、笑顔あふれる活動へ 工夫と見直しを考えよう

  • 対象: 町会・自治会・地区活動の役員・運営メンバー、地域活動の担い手、自治体職員、社会福祉協議会、中間支援組織、地域コーディネーター等

  • 形式: オンライン(Zoom)

  • 開催日時: 2026年6月23日、7月7日、14日、21日、28日、8月4日 各回19:30〜21:00(90分)

  • 参加費: 全6回セット 一般16,500円(税込) ※3名グループ参加割引あり

  • 申込: https://peatix.com/event/4974804/view

各回のテーマ

  • 第1回(6/23):今の運営のしんどさの正体って? — 見直しは「見える化」から

  • 第2回(7/7):そもそも何のために活動している? — 原点を「判断基準」にする

  • 第3回(7/14):地域の状況やニーズを理解する — 今の暮らし方に合った参加の入口は?

  • 第4回(7/21):行事・イベントの協力者を増やす — 一人ひとりの負担を軽くする

  • 第5回(7/28):属人化をほどく、役割設計と引き継ぎの型

  • 第6回(8/4):信頼の仕組みを整える、見直しアクションを考える

ナビゲーター: 二宮雄岳(株式会社エンパブリック 地域コミュニティ共創コーディネーター)

ナビゲーターの二宮氏からは、「東日本大震災後の地域復興に10年間携わり、見知らぬ人々が集まってゼロから自治会を創る復興コミュニティ支援に取り組んできました。その経験から、住民自身が『自分たちの地域で何が必要か・どんな形がいいか』を考えて進めるプロセスの中で、意識と目的が共有された時に、自治会がみんなのものとして動き出し、役員交代もスムーズに進む持続可能な運営が生まれることを実感しました。その経験とエンパブリックの豊富な実践・知見を組み合わせ、共に考え、地域の力を大切に育むお手伝いをしていきたいと考えています。」というメッセージが寄せられています。

併走プログラム:「まちのコミュニティ・アップデート・スタジオ」(6月スタート)

連続講座と並行して、2026年6月より「まちのコミュニティ・アップデート・スタジオ」が開始されます。このプログラムは、講座受講中または受講後に、自身の地域での見直しプロセスを継続的にサポートするものです。単発の講座で終わらせず、現場での実践と学びのサイクルを地域に根付かせることを目指します。

今回の連続講座を受講した方は、6月~9月の3か月間、継続的なサポート、運営の見える化支援、本講座や関連講座のアーカイブ動画の視聴を活用できます。

今後の展望

エンパブリックは、「対話的現場アップデート支援」を全国に展開していく方針です。地域活動の課題を個人の負担や努力の問題にせず、地域の人々が一緒に話し合い、見直し、試し、振り返り、次の一歩を考えられる状態を創り出すこと。そこに、これからの自治会・町内会支援の重要な視点があると考えています。

関連プログラム

エンパブリックでは、以下のプログラムも実施しています。

  • 地域との最初の接点づくり・地域デビューのための「まち暮らしの楽しみ方発見講座」

  • 新任役員・班長のための「地域コミュニティ運営はじめの一歩講座」

詳細については、以下のリンクをご覧ください。
https://empublic.jp/cmk

また、コーディネータースタッフがコミュニティづくりに関わる中で感じたことをnoteで発信しています。
note「まちのコミュニティアップデート」:
https://note.com/community_update

株式会社エンパブリックについて

株式会社エンパブリックは、「しなやかなつながりづくり」を通して、地域課題解決と価値創造を進める専門企業です。都心部におけるコミュニティ醸成など、10年以上にわたり、地域コミュニティ、自治会、町会、住民主体の活動、中間支援組織、自治体と連携しながら、持続可能な地域運営を支える取り組みを行っています。

公式サイト:https://empublic.jp/