写真家・浅田政志氏、新境地を拓く新作写真展「画家と家族のここだけの話」開催
写真家・浅田政志氏が、大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]にて、撮り下ろしの新作写真展「浅田政志×大阪府20世紀美術コレクション展 画家と家族のここだけの話」を開催します。浅田氏は、自身の家族を題材にした写真集『浅田家』で木村伊兵衛写真賞を受賞し、高く評価されている写真家の一人です。
本展では、浅田氏が一貫して追求してきた「家族」や「個人史」というテーマを、大阪府が収集した「大阪府20世紀美術コレクション」の作品と結びつける新たな試みが展開されます。コレクションの中心をなす戦後関西で活躍した美術作家の中から、須田剋太氏、伊藤継郎氏、齋藤眞成氏、上前智祐氏の4人の画家を取り上げ、彼らの「表向き」の姿だけでなく、家族だけが知る画家の横顔に浅田氏が迫ります。
画家たちが過ごしたアトリエやゆかりの場所を舞台に、家族との対話を通じて撮影された、少しユニークな「家族写真」。浅田政志氏による家族写真の新しい展開を、画家たちの絵画作品と合わせてご覧いただけます。

みどころ
1. 浅田政志氏の新作撮り下ろし写真を展示
浅田政志氏は、関西画壇で活躍した4人の画家の素顔に迫るため、取材と対話を重ねて撮影に挑みました。画家ゆかりのアトリエや学校などを舞台に、画家の家族から聞き取ったエピソードをもとにした特別なシチュエーションで撮影が行われています。本展では、浅田氏が撮り下ろした新作写真約30点と、大阪府20世紀美術コレクションの絵画作品4点が展示されます。

2. 美術史VS家族史!?浅田政志氏が写真で表現する関西画壇の一側面
本展では、絵画作品そのものに留まらず、画家の家族や生活の様子にまで画角を広げて取材と撮影が行われました。浅田氏が「家族写真の撮影」というアプローチを用いて行った一連のプロセス自体が、本展の作品となります。画家のよく知られた公の顔ではなく、画家を支えていた家族との日々の暮らしやエピソード、つまり家族史の観点から関西画壇の一側面を描き出す試みです。コンセプチュアルなアプローチによって切り開かれた浅田政志氏の新境地を、ぜひご体験ください。

展覧会概要
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会期: 2026年7月25日(土)~ 9月6日(日)
- 休館日: 月曜日
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時間: 10:30〜18:00
- 最終日のみ15:00まで
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会場: 大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]1階Room4
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入場料: 無料
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主催: 大阪府立江之子島文化芸術創造センター [enoco]
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協力: 学校法人辰馬育英会 甲陽学院中学校、伊藤洋画研究所、真正極楽寺 真如堂
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展覧会ウェブサイト: https://www.enokojima-art.jp/kokodake/
アーティスト・プロフィール
浅田政志(あさだ まさし)
1979年三重県生まれ。家族写真集『浅田家』(赤々舎)で第34回木村伊兵衛写真賞を受賞しました。日本各地でアートプロジェクトや写真の啓蒙活動に精力的に取り組んでおり、現在最も高く評価されている写真家の一人です。主な著書に『浅田家』、『NEW LIFE』(赤々舎)、『家族新聞』(幻冬舎)、『アルバムのチカラ』(赤々舎)などがあります。『浅田家』と『アルバムのチカラ』を原案とした映画『浅田家!』が2020年に公開され、大きな話題となりました。

大阪府20世紀美術コレクション作家 プロフィール
須田剋太(すだ こくた、1906〜1990)
埼玉県出身。独学で絵を学び、寺内萬治郎氏に才能を見出されました。戦前から戦後にかけて官展で活躍した後、長谷川三郎氏との出会いをきっかけに抽象絵画へと転向。1971年からは司馬遼太郎氏の「街道をゆく」の連載挿絵を手がけ、独自の画風で国内外の風土と人間を描写しました。大阪府は1990年に須田剋太氏より絵画作品2227点の寄贈を受けました。
伊藤継郎(いとう つぐろう、1907〜1994)
大阪生まれ。松原三五郎氏や赤松麟作氏に師事し、鍋井克之氏の知遇を得て新制作派協会に転じ会員として活躍。シベリア抑留を経験後、芦屋美術協会の創立に参加しました。浪速短期大学や大阪芸術大学、京都市立美術大学の教授として、戦後関西洋画壇の指導者としても貢献しました。晩年には絵の具をチューブから直接絞り出して描く明朗な作品も制作。大阪府は1993年に伊藤継郎氏より絵画・素描作品238点の寄贈を受けました。
齋藤眞成(さいとう しんじょう、1917〜2019)
京都の真正極楽寺真如堂 東陽院の僧侶。少年時代に南画家であった伯父の影響を受け、龍谷大学在学中から太田喜二郎氏に師事し洋画も学びました。戦後は行動美術協会に所属し、叙情的な心象風景から欧米の現代美術の影響を受けた激しい作風へと変化。1980年代には抽象化された色面構成の作品が目立ち、油彩の他、ガッシュや水墨なども用い、東洋と西洋が交錯する独自の画境を展開しました。大阪府は1997年に齋藤眞成展を共催し、これを機に絵画作品53点を収集しました。

上前智祐(うえまえ ちゆう、1920〜2018)
京都府出身。画家を目指し放浪生活を送った後、吉原治良氏に師事し具体美術協会の結成時から解散まで在籍しました。派手なアクションペインティングとは異なり、細かい点描の油彩画、マッチ棒やおがくずを用いたマチエール絵画、布と糸による「縫い」の作品など、一貫して緻密な手作業による画面作りにこだわり続けました。大阪府は1999年に回顧展を開催し作品61点を収集、2007年には版画作品187点の寄贈を受けました。
関連イベント
◎浅田政志 アーティスト・トーク
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日時: 7月25日(土)13:30〜15:00
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会場: 2階 Room8
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定員: 30名
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参加費: 無料
浅田政志氏が今回の展覧会について、撮影時のエピソードを交えながらお話しします。スペシャルゲストも登場するかもしれません。
◎ワークショップ「わたしの一枚」
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日時: 8月8日(土)
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(1) 10:30〜12:00
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(2) 13:30〜15:00
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会場: 2階 Room8
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定員: 各回15名
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参加費: 2,000円(税・材料費込)
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協力: キヤノンマーケティングジャパン株式会社
写真を撮るだけでなく、プリントすることの大切さについて浅田政志氏とともに考えるレクチャー・ワークショップです。お持ちのスマートフォンの中から一枚の写真を選び、プリントする体験ができます。
イベントへのお申し込み方法
enoco展覧会ウェブサイトよりお申し込みください。(先着順)
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申し込み期間: 7月7日(火)10:00〜
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展覧会ウェブサイト: https://www.enokojima-art.jp/kokodake/
※フォームからの申し込みが難しい場合は、電話(06-6441-8050)にて受け付けます。
お問い合わせ先
大阪府立江之子島文化芸術創造センター[enoco]
〒550-0006 大阪市西区江之子島2丁目1番34 号
地下鉄(Osaka Metro) 中央線・千日前線「阿波座駅」下車、8番出口から西へ約150m
TEL:06-6441-8050 FAX:06-6441-8151
mail:art@enokojima-art.jp
web | https://www.enokojima-art.jp/
