新展示内容について
サニタス・プラディッタスニーの《The Sound of Naoshima》
サニタス・プラディッタスニー氏の《The Sound of Naoshima》は、直島に点在する「直島八十八箇所」への敬意と、禅の公案「隻手の声」から着想を得た屋外インスタレーションです。タイの伝統技法と直島由来の素材を融合させ、周囲の自然と調和するように設置された仏塔《SILENCE》を中心に構成されています。この作品は、鑑賞者の感覚を研ぎ澄ませ、今この瞬間に意識を集中させ、自然の循環や無常を感じる深い体験へと誘います。

岡﨑乾二郎「端しき、ことの葉」
岡﨑乾二郎氏は1990年代から直島で作品構想・制作・展示を継続的に行ってきました。ギャラリー3の一部で展開される本展示では、「岡﨑乾二郎と直島」という時間軸、「言葉と絵画の関係」、そして「Reserve, Remember, Renew」をキーワードに、直島との関係から生まれた作品を含む、時代の異なる作品が紹介されます。日常のささやかな断片が繋がり、記憶を呼び起こし、新たな認識を開く可能性について考察する機会となるでしょう。

作家について
サニタス・プラディッタスニー
1980年バンコク(タイ)生まれ、同地を拠点に活動するアーティストです。現代アート制作に加え、ランドスケープ・アーキテクチャー・デザインも手掛けています。信仰や宗教に関連する建築の形、質感、空虚な空間に興味を持ち、鑑賞者との相互作用を促す建築・彫刻的作品で知られています。「アートは人々の意識を刺激するコミュニケーションの一形態である」という信念のもと、空間の文脈や素材の意味を深く研究し、仏教の「無常と空虚」の原則を反映した作品は、深い内省のための空間を提供し、鑑賞者が自身の内面と再びつながることを促します。バンコク・アート・ビエンナーレ(2018年)、タイランド・ビエンナーレ(2024年)など、多くの国際展に参加しています。

岡﨑 乾二郎
1955年東京都生まれのアーティストであり評論家です。絵画、彫刻、風景、建築など多岐にわたる作品を手掛けています。1982年のパリ・ビエンナーレ招聘以来、数多くの国際展に出品。総合地域づくりプロジェクト「灰塚アースワーク・プロジェクト」の企画制作、「なかつくに公園」(広島県庄原市)などのランドスケープデザイン、「ヴェネツィア・ビエンナーレ第8回建築展」(日本館ディレクター)、現代舞踊家トリシャ・ブラウンとのコラボレーション公演「I love my robots」など、常に先鋭的な芸術活動を展開してきました。豊田市美術館、東京都現代美術館ほかで個展・企画展を多数開催し、2026年には第67回毎日芸術賞(美術Ⅰ部門)を受賞しています。批評活動でも高い評価を受け、芸術選奨文部科学大臣賞、毎日出版文化賞を受賞しています。

その他同時公開のサテライト展示など
下道基行 瀬戸内「緑川洋一」資料館 サテライト展示
瀬戸内海地域の景観、風土、民俗、歴史などを調査、収集、展示を通してアーカイブ空間を創出する、下道基行氏による瀬戸内「 」資料館(2019年~、直島・宮ノ浦)のサテライト展示です。2019年に宮浦ギャラリー六区で下道氏が企画した、1930年代から2000年代初頭にかけて瀬戸内を撮影した岡山の写真家・緑川洋一氏の写真・資料展示より、1950年代の直島の製錬所で働く人々の姿を捉えた写真が再構成されて紹介されます。緑川氏の写真は、美しい瀬戸内の風景だけでなく、急速な近代化によって変化した島々や、厳しい環境の中でも力強く生きる人々の姿を写し出しています。

ライブラリープロジェクト with インディゲリラの《ゴトン・ロヨン/相互協力》
インドネシアの影絵芝居ワヤン・クリとポップカルチャーの影響が特徴的な作風で知られるインディゲリラ氏の作品、《ゴトン・ロヨン/相互協力》(2019年)は、福武ハウス(小豆島、2013~2023)での展覧会のために制作されました。インドネシアにおける相互協力の慣習を意味する「Gotong-Royong」をタイトルにもつこの作品は、二人の協力と信頼関係によってはじめて前に進むことのできる乗り物であり、移動式屋台を参照しています。コミュニティ全体の目標を目指して皆で努力する協働の価値を浮き彫りにするこの作品を、ここでは移動式ライブラリーとして設定。ベネッセアートサイト直島の関連書籍や雑誌などを搭載しており、手に取ってご覧いただけます。隣接するベネッセアートサイト直島の地図や年表の掲示と合わせてお楽しみください。

今後の展示について
2026年冬の展示替えでは、今津景氏とバグース・パンデガ氏による「Currents without Anchors(錨なき流れ)」展が開催される予定です。海をめぐる資源の移動、欲望の拡張、それに伴う災害と記憶を、「流れ(current)」「浄化と保存」「破壊と再生」といった概念を通して可視化を試みる展示となるでしょう。今後の展開にもぜひご期待ください。
なお、以下の作家の作品は冬の展示替え休館まで継続展示されます。
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N・S・ハルシャ(多目的カフェスペース「&CAFE」:1階)
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マルタ・アティエンサ、ヘリ・ドノ、ヘリ・ドノ&インディゲリラ、パナパン・ヨドマニー(ギャラリー1:1階)
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ソ・ドホ(ギャラリー2:地下1階)
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村上隆、会田誠(ギャラリー3:地下2階)
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蔡國強(ギャラリー4:地下2階)
パブリック・プログラムについて
展覧会の企画・展示とともに、パブリック・プログラム等を通して、人々が繰り返し訪れ、島内外の多種多様な人々が出会う交流・連携の場となることも目指しています。2026年6月以降に予定しているプログラムは以下の通りです。最新情報はウェブサイトをご確認ください。
トーク 「アーティストトークマラソン2026」
展示替えを受け、参加アーティストたちが展示中の作品について語るトークマラソンが開催されます。
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日時:2026年6月7日(日) 10:30~12:00
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会場:直島新美術館 多目的カフェスペース「&CAFE」
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参加費:無料(英日逐次通訳を予定)
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スケジュール:
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10:30 サニタス・プラディッタスニー
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11:00 下道基行、緑川洋一ご家族
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11:30 岡﨑乾二郎
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12:00 終了
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詳細はこちら: https://benesse-artsite.jp/news/20260520-3513.html
トーク《幸せな結婚生活》をめぐって~ミクロとマクロが出会うとき
N・S・ハルシャ氏の作品《幸せな結婚生活》で描かれている顕微鏡の世界(ミクロ)と望遠鏡の世界(マクロ)の結婚というテーマにちなみ、ミクロの世界を探求する生物学者とマクロの世界を探求する宇宙の専門家が共に会し、ミクロとマクロの視点の出会いを通して、作品の豊かな世界観に触れ、作品理解を深めます。
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日時: 7月11日(土)16:00~18:00
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会場:直島新美術館 多目的カフェスペース「&CAFE」
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登壇者:小林武彦氏(東京大学定量生命科学研究所 教授、日本学術会議会員)、村木祐介氏(宇宙航空研究開発機構(JAXA) 第一宇宙技術部門 地球観測プログラム戦略室 参事)
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司会 :三木あき子
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参加費:無料
詳細はこちら: https://benesse-artsite.jp/news/20260603-3535.html
施設基本情報
施設情報
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直島新美術館(香川県香川郡直島町 3299-73)
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開館時間:10:00 ~ 16:30(最終入館16:00)
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一般問合わせ先:info-newmuseum@fukutake-artmuseum.jp
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休館日:月曜日(ただし、祝日の場合開館、翌日休館)※不定休あり。ベネッセアートサイト直島ウェブサイト開館カレンダーにて随時更新。
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駐車場:一般車両(20台)、自転車(15台程度) いずれも無料
チケット
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鑑賞料金:オンライン購入(日にち指定) 1,500円/窓口購入 1,700円/15歳以下無料
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チケット販売:ベネッセアートサイト直島 美術館予約サイトにて
https://benesse-artsite.jp/general-information.html
ベネッセアートサイト直島とは
「ベネッセアートサイト直島」は、直島・豊島(香川県)、犬島(岡山県)を舞台に、株式会社ベネッセコーポレーションと公益財団法人 福武財団が展開しているアート活動の総称です。瀬戸内海の風景の中に、時間をかけてアートを創り上げていくこと、そして各島の自然や地域固有の文化の中に現代アートや建築を置くことで、どこにもない特別な場所を生み出していくことが基本方針とされています。アート作品との出会い、日本の原風景ともいえる瀬戸内の風景、そして地域の人々との触れ合いを通して、訪れる方々がベネッセコーポレーションの企業理念である「ベネッセ―よく生きる」とは何かについて考える機会となることを目指しています。活動の継続を通じて、地域の環境・文化・経済すべての面で社会貢献できるよう、現代アートとそれを包括する地域がともに成長し続ける関係を築いていく考えです。
ベネッセアートサイト直島の歴史については、以下のURLをご参照ください。
https://benesse-artsite.jp/about/history.html
