連携の目的と具体的な取り組み
今回の包括連携協定は、江津市が有する地域資源や伝統文化と、大丸松坂屋百貨店の企画・発信機能を組み合わせ、関係人口の創出に向けた取り組みを共同で推進するものです。特にデジタル技術を活用したシティプロモーションに力を入れます。また、大丸松坂屋百貨店が百貨店事業で培った企画力や発信力を活かし、デジタル技術や新たな顧客接点の創出を通じて、市民の利便性向上や価値創造に資する多様な取り組みを展開していく方針です。具体的な事業の実施については、今後両者で協議を進めていくことになります。
協定締結の背景と今後の展望
締結式では、江津市長の中村氏が、大丸松坂屋百貨店とのこれまでのメタバースを活用した石見神楽の発信が、江津市の文化に触れる新たな機会を創出し、地域文化とデジタル技術の融合による可能性を示したと述べました。この協定を契機に、リアルとデジタルを融合した取り組みをさらに発展させ、持続可能で魅力あるまちづくりを着実に進めていきたいとの意向を示しています。
一方、大丸松坂屋百貨店代表取締役社長の宗森氏は、「価値共創リテーラー」を目指す同社の姿勢を強調し、江津市との取り組みが地域で育まれてきた文化や暮らしの延長線上にあると語りました。小売りの分野にとどまらず、文化、観光、教育、福祉などさまざまな分野での貢献を目指し、江津市の活性化と住民サービスの向上に努めていくとしています。
「石見神楽メタバース化プロジェクト」の成果
この協定の背景には、江津市と大丸松坂屋百貨店が協力して進めてきた「石見神楽メタバース化プロジェクト」の成功があります。これは、島根県西部の石見地方に伝わる伝統芸能「石見神楽」をメタバース空間「VRChat」で世界中の人々が体験できるようにする取り組みです。

30種類以上ある石見神楽の演目の中から、「大蛇(おろち)」と「鍾馗(しょうき)」の2つの演目がメタバース化されました。「大蛇」では、須佐之男命と八岐大蛇が対峙する場面がVRChat内のワールド「島根県江津市 石見神楽『大蛇』/Gotsu City, Shimane Prefecture IWAMI KAGURA“OROCHI”」にて2025年5月から公開され、公開から約1週間で1万visitを達成するなど、多くの体験者を集めています。また、「鍾馗」に登場する「鍾馗」と「疫神」の衣装が3D衣装化され、BOOTH「大丸・松坂屋アバター販売公式」にて無償配布されており、石見神楽の世界観を気軽に楽しむことができます。
このプロジェクトは、その革新性が評価され、昨年10月には一般社団法人Metaverse Japanが開催した「Japan Metaverse Awards 2025」において「Metaverse Japan Special Award / メタバース ジャパン特別賞」を受賞しました。さらに本年3月には、一般社団法人デジタルメディア協会 (AMD) が主催する「デジタル・コンテンツ・オブ・ジ・イヤー’25/第31回 AMDアワード」において「リージョナル賞」を受賞するなど、高い評価を得ています。
石見神楽メタバース化プロジェクトのプロモーションビデオは、以下のリンクからご覧いただけます。
大丸松坂屋百貨店のメタバース事業に関するお問い合わせは、以下のサイト内お問い合わせフォームより可能です。
