いじめ・うつ・離婚を経験した荻上チキ氏が「ひとり」の正体に迫る新書『孤独をほぐす』発売

孤独を「自分ごと」「社会ごと」として考えるための招待状

本書は、孤独を単なる個人の感情として捉えるだけでなく、「自分ごと」であり「社会ごと」でもあるという視点から考察しています。SNSによってつながりやすい一方で、情報過多や同調圧力により、かえって「つながり続けなければならない」という心理的負担を感じる現代において、なぜ人は群れを避けたいと感じながら孤独を抱き、また群れを求めながらも「ひとり」を選ぶのかという問いに、エッセイ形式で優しく寄り添います。

孤独を取り巻く問題に多角的に光を当て、寂しさを主観の問題として軽んじることも、単純に人との関わりを増やせば良いとするわけでもありません。本書は、「万人の孤独を宿命化しないで済む社会のために、この世がより生きやすさに拓かれていくこと」を願い、読者が自身の生き方を見つめ直すきっかけとなることを目指しています。

孤独を生む社会構造から向き合い方まで網羅的に解説

本書は、月刊誌『PHP』の連載「孤独の教室」(2023年10月号~2025年12月号)を大幅に加筆修正し、「社会はいかに孤独を生み出すのか」という視点から構成されています。孤独を生み出す社会構造や脳・神経の特性、さらには消費行動との関係性までを多角的に捉え、孤独と向き合うために必要な知識を網羅的に解説しています。

また、「望んだ孤独」と「望まぬ孤立」を丁寧に区別し、「ひとり」でいることの価値を見つめ直しながら、現代における適切な人との距離感を考察。孤独を肯定しつつも、その弊害とどう向き合うべきかを示す、「孤独の取扱説明書」とも言える内容です。

目次より抜粋

  • 第1部 孤独を生む社会

    • 孤独がくれる有意義な時間?

    • 選ばれた孤独か否か

    • 「〜活」――自分のための消費

  • 第2部 〈わたし〉の孤独を考える

    • 「多様性」とは何だろう?

    • 性格を五つの軸で捉える

    • 友人の数と質

    • うつと孤独

  • 第3部 それでも群れずにはいられない

    • 「関わる」と「助ける」は違う

    • 孤独ゆえの行動でさらに孤立する

    • 誰もが馴染める社会のために

著者プロフィール

荻上チキ氏のポートレート

著者の荻上チキ氏(おぎうえ・ちき)は、1981年兵庫県生まれの評論家です。社会調査支援機構チキラボ代表、NPO法人ストップいじめ!ナビ代表を務めています。これまでの著書には、『未来をつくる権利』(NHKブックス)、『いじめを生む教室』(PHP新書)、ヨシタケシンスケ氏との共著である『みらいめがね』シリーズ(暮しの手帖社)などがあります。また、編著に『「あの選挙」は何だったのか』(青弓社)などがあります。

TBSラジオの番組「荻上チキ・Session」ではパーソナリティを務め、2015年度ラジオ部門DJパーソナリティ賞、2016年度ラジオ部門大賞と、ギャラクシー賞を複数回受賞しています。

書誌情報

書籍『孤独をほぐす』書誌情報

  • タイトル: 孤独をほぐす

  • 著者: 荻上チキ

  • 判型・製本: 新書判並製

  • ページ数: 224ページ

  • 定価: 1,210円(税込)

  • 発売日: 2026年4月17日

  • ISBN: 978-4-569-86101-2

  • レーベル: PHP新書

  • 発売元: PHP研究所