被爆体験の継承と市民の声をつなぐ「移動型の原爆資料館」プロジェクトが始動
NPO法人ボーダレスファウンデーションは、被爆体験を次世代へと継承し、安全保障に関する議論に市民の声を届けるための新たな取り組み「移動型の原爆資料館」プロジェクトの実行を正式に承認し、始動しました。このプロジェクトは、企画展という形で国内外へ展開し、これまでこのテーマに接点が少なかった人々を巻き込みながら、社会のサイレントマジョリティの声を政治の議論・意思決定へとつなぐ、新しい平和活動のモデルを目指しています。
プロジェクトの背景
被爆者の平均年齢は86.6歳に達しており(厚生労働省の調査、2026年3月時点)、被爆者健康手帳を持つ方々の数はこの1年でおよそ8,000人減少しています。被爆体験を直接語り継ぐ機会が急速に失われつつある一方で、安全保障に関する議論は一部の政治家や専門家の間で進むことが多く、市民の声が十分に反映されないまま重要な意思決定が行われる可能性が指摘されています。

QO株式会社の2025年の調査では、「平和活動にハードルを感じている」と回答した人は78.4%にのぼります。その背景には、「一人では何も変えられない」という無力感や、専門的・政治的な議論への抵抗感など、さまざまな理由があると考えられています。

「移動型の原爆資料館」とは
本企画は、「平和の入り口をもっと近くに、もっと自由に」をコンセプトに掲げています。既存の原爆資料館をそのまま再現するのではなく、クリエイティブやアートの力を活用し、トラウマを生むことのない表現でメッセージを届けます。SNSを主な情報源とする若い世代にも関心を持ってもらえるよう、思わず写真を撮りたくなるようなフォトジェニックな作品や、没入感のある体験型コンテンツを展示し、課題との接点が少ない方でも自然と平和について考えられる「平和の入り口」を創出することを最優先としています。

2026年8月よりPoC(仮説検証)フェーズを開始し、今年度中に企画展コンテンツを確立する予定です。将来的には、海外の美術館やキュレーターとの連携、海外での開催も視野に入れ、段階的な事業展開が計画されています。
メディア出演のお知らせ
本企画に関連して、その取り組みの様子が日本テレビ系情報番組「news every.」で8月10日(月)16時20分頃に紹介される予定です。
番組の詳細はこちらからご覧いただけます。
日本テレビ系情報番組「news every.」
本企画の発起人

中村涼香(なかむらすずか)氏は、2000年長崎県生まれの被爆3世です。高校時代から被爆地長崎で平和活動を始め、大学進学後は2017年にノーベル平和賞を受賞したICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)のキャンペナーとして核兵器禁止条約の推進に尽力しました。被爆地の外での活動を広げるため、東京を拠点とする「KNOW NUKES TOKYO」を設立。「移動型の原爆資料館」というコンセプトのもと企画した「あたらしいげんばく展」は、20社以上のメディアで取り上げられました。2025年からは本格的な事業化を目指し、ボーダレスファウンデーションに参画。同年、国連の「SDGsのためのヤングリーダーズ」17名の一人に日本人として初めて選出されています。
承認までのプロセス
ボーダレスファウンデーションでは、新規事業の実行にあたり、以下の2段階の社内承認プロセスを設けています。いずれの段階においても、参加者(寄付者を含む)の8割以上の賛同を得ることが次のステップへの条件となります。
-
STEP1:アイデア共有会
社会課題の現状やプロジェクトの構想を共有し、参加者からフィードバックやアイデアを募ります。 -
STEP2:プラン発表会
PoC(仮説検証)に向けた具体的な事業プランを発表します。事業目的、コンセプト、収支モデル、PR設計などを提示し、承認を得ます。
NPO法人ボーダレスファウンデーションについて
団体名:NPO法人ボーダレスファウンデーション
設立日:2024年12月24日
所在地:福岡県福岡市中央区天神3-1-1 天神フタタビル4F ソーシャルベンチャーパーク福岡
代表者:田口一成
お問い合わせはこちらから:
NPO法人ボーダレスファウンデーション
