土門蘭、初の長編小説『戦争と五人の女』を刊行 – 1953年、戦後の広島に生きる女性たちの物語

物語の舞台とあらすじ

物語の舞台は、1953年の広島県呉市。軍港の町の片隅で、体を売りながらも、誰の支配も受けずに生きようとする女性たちがいました。戦争が終わったはずの世界でも、貧困や暴力、差別、そして失われた尊厳が、彼女たちの日々を締めつけています。そんな中、「7月31日、町が焼かれる」という不穏な噂が町を駆け巡ります。歴史の表舞台には決して残らない場所で、女性たちは傷つき、ぶつかり合いながらも、それぞれの生を繋ごうとします。息苦しいほど生々しく、同時に息を呑むほど美しい、時代も国境も貫く物語が展開されます。

著者・土門蘭さんの思い

土門蘭さんは、本作について「人間というものが、圧倒的な暴力のもとで自らも小さな暴力を行使しながら、どんな生き方を、どんな愛し方を得ようとするのか。そういうことを知りたかった。」とコメントを寄せています。

土門蘭さん

日本や韓国など、異なるルーツを持つ五人の女性たちが、遊郭の面影が残る街で過酷な生を生きる様子が描かれています。本作は、普遍性の高い女性文学に連なる系譜を感じさせる、スケールの大きな長編小説でありながら、ミステリー的な展開も兼ね備え、高いリーダビリティを誇ります。著者自身が「小説に喰われていくみたいだった」と語るほど魂を注ぎ込んだこの一作には、全国の書店員からも絶賛の声が寄せられています。

書店員からの感動の声

  • 「戦争という最大の暴力が日常となっている世界で、翻弄されながら生きる痛みを思う。痛いとも認識できないくらい、当たり前にそこにある絶望を思う。強くならざるを得なかった現実を思う。罪も、嘘も、連帯も、祈りも、全てが混ざり合いながら海へと溶ける時、涙が止められなかった。」――未来屋書店商品戦略部 入江真紀さん

  • 「『男がつくったばかみたいな世界』で、男に求められることで生かされている女たち。読んでいる間ずっと苦しかったけれど、わたしたちはこの物語から目を逸らしてはいけない。戦争とは、女とは、男とは。今だからこそ、より広く読まれてほしい作品。」――未来屋書店仙台上杉店 東海林紗希さん

  • 「作品の世界に自分も入りこんで、あの時代を共に生きようとしてしまった。世界の平和を祈る。そして今を戦前にしたくないと強く思う。」――紀伊國屋書店さいたま新都心店 大森輝美さん

  • 「この物語に出てくるものは、みな薄汚れていて傷だらけで、決してきれいとは言えないのに、どうしてひどく美しいものを見たという気持ちにさせられているんだろう。文学というものが持つ役割の真髄を見た。」――くまざわ書店守口店 山中津加紗さん

刊行記念イベントと選書フェア

本作の刊行を記念して、トークイベントと選書フェアが開催されます。

トークイベント

「西川美和+土門蘭『戦争がもたらしたもの』〜『わたしの知らない子どもたち』&『戦争と五人の女』W刊行記念トーク〜」

  • 場所: twililight(東京・三軒茶屋)

  • 日時: 2026年8月29日 (土) 19:30 – 21:00

  • 詳細: https://peatix.com/event/5117899
    *来店参加は完売しており、配信参加のみ販売中です。

選書フェア

『戦争と五人の女』刊行記念「戦争と女」選書フェア

著者紹介:土門蘭 (どもん・らん)さん

土門蘭さんは1985年広島県生まれ、京都府在住の作家です。日本人の父と韓国人の母のもとに生まれました。著書には『死ぬまで生きる日記』(生きのびるブックス)、ベストセラーとなったビジネス書『ほんとうのことを書く練習』(ダイヤモンド社)などがあります。本書は、土門蘭さんにとって待望の商業出版となる初の小説作品です。

書籍情報

書籍表紙

  • 書名: 戦争と五人の女

  • 著者: 土門蘭

  • 仕様: 46判/並製/312ページ

  • 発売日: 2026年7月27日

  • 税込定価: 1,848円(本体価格1,680円)

  • ISBN: 9784309032788

  • 詳細: https://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309032788/

電子書籍も同日に発売されています。詳細は各ストアでご確認ください。

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