「次世代ウェアラブルセンサ」開発へ前進!近畿大学 西川教授の研究がKSAC-GAPファンドに採択、Relicが事業化を支援

高齢化社会に貢献する次世代ウェアラブルセンサ

現代社会では高齢化が進み、在宅での遠隔生体モニタリング(RPM)の重要性が増しています。しかし、従来の生体計測機器は、高い計測機能を持つ一方で硬質であるため、長時間装着する際の負担が大きいという課題がありました。また、柔軟なフレキシブルセンサでは、計測性能が十分ではないという問題も指摘されていました。

西川教授の研究開発課題は、この「計測性能の高さ」と「快適な装着性」という二つの側面を両立させる次世代ウェアラブルセンサの実現を目指しています。機能性材料が持つ高機能を維持しつつ、柔軟性を付与する独自技術の応用可能性を検証することで、連続的かつ信頼性の高い生体データ取得への道を開きます。

西川研究室が誇る独自の薄膜転写技術

本技術の中核にあるのは、西川研究室が保有する特許に基づく「水溶性犠牲層およびバッファ層を用いた単結晶薄膜転写プロセス」です。このプロセスにより、機能性セラミックスの単結晶薄膜が持つ高い性能を損なうことなく、実用的なサイズ(平方センチメートル級)でプラスチックなどの柔軟な基板へ転写することが可能となります。これにより、硬く脆いセラミックス材料を、皮膚に違和感なく密着できるウェアラブルデバイスに応用する道が開かれました。

西川博昭教授は、この技術が体温や脈拍、血圧、心電といった微弱な生体信号を高感度で測定できるウェアラブルセンサに繋がる可能性について語っています。これまでの研究は、近畿大学の学生・院生との「実学教育」のもと進められ、科学研究費などの助成も受けてきたとのことです。今回の採択は、これらの協力に支えられた結果であると感謝の意を表しています。

Relicとの強力な連携で社会実装へ

今回の採択を機に、近畿大学、KSAC、そして株式会社Relicの三者が連携を本格化させます。Relicは、本課題の構想段階から事業性の見立てや申請に向けた検討を支援してきました。今後、硬く脆い単結晶機能性セラミックス薄膜を柔軟な基板へ転写する技術を基盤として、具体的な用途探索と技術・事業性の検証を進めていく予定です。

株式会社Relic ディープテックイノベーションセンターの赤岩優介氏は、西川教授の技術が「高い計測機能」と「快適な装着性」という、これまで両立が難しかった要素を実現し得る点に大きな新規性があると評価しています。特に、機能性セラミックス単結晶薄膜の高い性能を維持したまま柔軟化する独自技術は、次世代ウェアラブルデバイスの基盤技術として大きな可能性を秘めていると述べています。Relicは、事業戦略策定から市場検証、パートナー連携の推進まで、本技術の社会実装を包括的に支援し、多くの人々の健康課題解決に貢献することを目指します。

この共創を通じて、ステップ2以降を見据えた事業化とスタートアップ創出を目標に、超高齢社会における健康管理に役立つウェアラブル・ヘルスケアデバイスの開発が推進されることでしょう。

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