- 展覧会の見どころ
- 関係者のメッセージ
- 展覧会カタログの出版
- シカゴ大学スマート美術館について
- 注目作品のご紹介
- 闇の海、記憶は奥底から輝く / Sea of Darkness, Memory Shining from the Depths
- Dissipative Figures - Human
- Dissipative Figures - Murmuration
- Order in Chaos
- 質量のない太陽と闇の太陽 / Massless Suns and Dark Suns
- 不可逆の世界 / The World of Irreversible Change
- 永遠の今の中で連続する生と死 II / Continuous Life and Death at the Now of Eternity II
- 生命は生命の力で生きている II / Life Survives by the Power of Life II
- 開催概要
展覧会の見どころ
遥か昔から続く空間認識の歴史的論理構造を踏まえ、チームラボは長年の実践を通じて、21世紀のテクノロジーがもたらす新たな可能性を拡張しています。2001年の創立以来の作品群を網羅するこの展覧会では、テクノロジーを導入した初期の作品から、デジタルテクノロジーによって生み出される多岐にわたるアートの実験に焦点を当て、チームラボの独特な世界観を探求します。
初期のモニター作品から、没入型でインタラクティブなインスタレーション、そして認識へのアプローチをさらに拡張した新作までが紹介されます。アーティスト、プログラマ、エンジニア、CGアニメーター、数学者、建築家など、多様な専門性を持つメンバーによる学際的な協働の成果がここにあります。
本展では複数の新作が公開されるほか、チームラボの作品《Massless Suns and Dark Suns》が北米で初めて公開される予定です。
関係者のメッセージ
スマート美術館館長のVanja V. Malloy氏は、チームラボが長年にわたりテクノロジーを芸術実践に融合させ、人間の体験を核とした没入型環境を創造してきたことに触れ、「チームラボの作品は、鑑賞者に認識への思索を促すと同時に、私たちの中にある『相互接続性(他者や世界とのつながり)』を強調します」と述べています。
チームラボ代表の猪子寿之氏は、「すべては、無限の連続性の中に存在している」という自身の考えを述べ、シカゴ大学スマート美術館での展示に大きな喜びを示しています。シカゴ大学では2021年より《増殖する生命》が常設展示されています。
展覧会カタログの出版
本展の開催に伴い、展覧会カタログがスマート美術館より出版されます。本書は、アート、科学、テクノロジーを学際的な視点から探求するというスマート美術館の理念に沿ったもので、シカゴ大学出版局より流通・販売されます。
カタログには、フロリダ州立大学のLaura Lee氏、ニューヨーク近代美術館のBarbara London氏によるエッセイをはじめ、多様な研究分野にわたる国際的な学者たちの寄稿が掲載されます。また、アウグスト・ピ・イ・スニェル生物医学研究所のMariana Babo-Rebelo氏やチームラボ代表の猪子寿之氏へのインタビュー、青山学院大学教授で生物学者の福岡伸一氏、京都大学大学院文学研究科准教授で美術史家の筒井忠仁氏によるエッセイの初英訳も収録される予定です。
シカゴ大学スマート美術館について
シカゴ大学スマート美術館は、芸術を通じて統合的な研究を推進し、変革をもたらす体験を創り出すことを使命としています。芸術作品や芸術的実践を通して複雑な課題を検証することを促す、探求と交流の場です。入館料は常に無料で、全ての人に開かれています。
注目作品のご紹介
闇の海、記憶は奥底から輝く / Sea of Darkness, Memory Shining from the Depths

闇が手前にあり、光はその深淵に存在するというコンセプトの作品です。実体と知覚が曖昧になり、物質的な境界が消失する世界が描かれています。波を描く線の黒は光のない状態を表しますが、闇によって描かれた線が、光の煌めきよりも手前に現れ、流れ続けることで、存在の認識が物体や光の有無ではなく、周囲との関係性の中で生まれることを示唆しています。
Dissipative Figures – Human

人物を身体の輪郭で描くのではなく、人が動く際に周囲の環境(空気など)も動くという現象に着目した作品です。人が生きる限り世界へエネルギーを散逸し、周囲を動かし続けることで、人物の存在を描き出しています。物質的な境界面を持たず、エネルギーと環境の動きによって存在が表現されます。
Dissipative Figures – Murmuration

鳥の群れを個々の鳥の輪郭ではなく、鳥たちが飛ぶ際の羽ばたきや身体の運動によって動く周囲の環境として捉えた作品です。鳥たちが世界へ与え続けるエネルギーと、そこから生じる環境の動きによって群れの存在を描き、物質的な境界面を超えた表現を試みています。
Order in Chaos

色のストロークが全体を把握する中心や外部からの指示を持たず、ストローク同士やストロークと人々との間に局所的に生じる単純な相互作用によって、無秩序の中にも自ずと秩序が生まれ続ける様子を描いた作品です。
質量のない太陽と闇の太陽 / Massless Suns and Dark Suns


私たちが認識している世界を見ているというコンセプトに基づいた作品です。無数の光の球体が人々が近づくと強く輝き、呼応の連鎖を広げます。視野を広げると闇が凝固したかのような闇の球体も現れますが、これらの光と闇の球体は物理的には存在せず、カメラにも写らないという、視覚と認識の不思議を探求しています。
不可逆の世界 / The World of Irreversible Change
この作品は、いつかの時代のどこかであり、今のここでもあるという世界観を持っています。現実世界と同じ時間の流れの中で、日の出とともに朝が訪れ、日の入りとともに夜がはじまります。現実の雨が作品世界にも降り、草花は季節とともに移り変わります。人々の生活も現実の時間帯や天候によって変化し、日々様々な物語が加わりながら営みが続いていく、生命の連続性を表現しています。
永遠の今の中で連続する生と死 II / Continuous Life and Death at the Now of Eternity II
花が誕生と死滅を永遠に繰り返す様子を描いた作品です。現実の時間の流れに合わせ、咲いていく花々が季節によって日々移り変わり、日の出とともに作品世界も明るくなり、日の入りとともに暗くなるという、生命の循環を表現しています。
生命は生命の力で生きている II / Life Survives by the Power of Life II
自分と環境が「不二」、つまり二つに見えても実際は一つであり、切り離せないという考え方を表現した作品です。自然の恵みも脅威も、文明の恵みも脅威も連続的につながっているという視点から、あらゆる状況においても「生きる」ことを肯定する、生命の美しさを描いています。
開催概要
展覧会名: teamLab: Everything Exists in Infinite Continuity
公式サイト: https://www.teamlab.art/jp/e/smartmuseum/
会場: シカゴ大学スマート美術館(5550 S Greenwood Ave, Chicago, IL 60637)
会期: 2026年9月22日(火) – 2027年2月21日(日)
開館時間: 火曜日 – 日曜日 10:00 – 16:30
休館日: 月曜日
