バイト時代の経験から生まれた連載の書籍化
この連載は、尾崎氏がアルバイト時代に月刊誌『PHP』を立ち読みしていたことがきっかけで始まりました。常日頃から「創作の根源には怒りがある。今も怒り純度100%」と語る尾崎氏の言葉は、多くのファンや読者から共感を集めています。連載テーマである「悩み相談」も尾崎氏本人の発案によるものです。昔言われた忘れられない一言から、SNSのフォロワーが増えない悩み、若手社員との付き合い方まで、幅広い悩みが受け止められています。
本書では、時に寄り添い、時にあえて突き放すことで、「おなやみ」地獄から天国へと導く考え方が提案されています。本文「はじめに」では、「悩みはクチャクチャ音を立てて噛んだほうが楽しい。だからどうせ悩むなら、遠慮せず、大きく口を開けて噛む。クチャクチャクチャクチャ。その音を聞いた誰かが、今度は自分の悩みを聞かせてくれたりする。クチャクチャクチャクチャ。いつしか、悩みを通して人との繋がりができる。悩みは尽きない。でも、悩みは飽きない。」と綴られており、悩みを新たな視点で捉えるヒントが示されています。
豪華対談や書き下ろしエッセイも収録
書籍化にあたり、連載元の月刊誌『PHP』をオマージュした装丁と内容で、「お悩み編」「対談編」「そのほか」の三部構成が採用されました。メインのお悩み相談に加え、豪華なゲストとの対談や、スイーツ、体操コーナー、そして隠れた名物コーナー「ダジャレ工房」まで、盛りだくさんの内容です。
お悩み篇
読者から寄せられた26の悩みに、尾崎氏が答えています。推し活についての悩みには、推される立場からの視点で相談に乗るなど、尾崎氏ならではの鋭く、時に思いもよらない視点から、悩みや怒りとの向き合い方が語られています。
対談篇
尾崎氏が「今会いたい人」として選んだ方々との対談企画が収録されています。南沢奈央氏、町田康氏、王谷晶氏、背筋氏ら12人との対談を通して、それぞれが抱える悩みや葛藤、そしてその乗り越え方が深く掘り下げられています。尾崎氏自身が悩みを打ち明ける場面も、本書の読みどころの一つです。
そのほか
特別取材や書き下ろしエッセイに加え、連載時の写真やイラストも掲載されています。装丁や誌面デザインにもこだわり、まるで“尾崎氏をテーマにした一冊の雑誌”のように楽しめる工夫が凝らされています。
著者プロフィール

尾崎世界観(おざき せかいかん)
1984年東京都生まれ。2001年に結成されたロックバンド「クリープハイプ」のボーカル・ギターを務めます。2012年アルバム『死ぬまで一生愛されてると思ってたよ』でメジャーデビューを果たしました。小説家としても活動し、2016年には初の小説『祐介』を上梓し話題となりました。2021年『母影』、2024年『転の声』で芥川賞候補となるなど、その文学的才能も高く評価されています。エッセイ集に『苦汁100%』『苦汁200%』『泣きたくなるほど嬉しい日々に』、『尾崎世界観の書かなかったこと日記』、歌詞集に『私語と』などがあります。
書誌情報
タイトル:尾崎世界観のおなやみ天国
著者:尾崎世界観
判型・製本:B6判変型並製
ページ数:152ページ
定価:1,650円(税込)
発売日:2026年7月24日
ISBN:978-4-569-86084-8
発売元:PHP研究所
