京都市とKiQが共催する招待制サロン「Salon Privé Kyoto」が継続展開へ

京都創生の取り組みと接続する対話プロジェクト

京都市では、千年にわたる魅力を未来へと繋ぐため、「京都創生の取り組み」や「京都基本構想」を通じて、継承すべき価値や目指すべきまちの将来像が示されています。特に、2026年から2050年までの25年間を展望する「まちの羅針盤」となる京都基本構想では、歴史、文化、自然、そして人々の繋がりを未来へ継承する視点が重視されています。

京都市の取り組みを紹介するWebサイト「Preserve Kyoto」では、京都の魅力とそれを未来へ受け継ぐための活動が発信されており、今後京都基本構想の紹介も掲載される予定です。

「Salon Privé Kyoto」は、このような京都市の理念と共鳴し、文化や伝統を単なる保存対象として捉えるだけでなく、未来の都市・産業・地域コミュニティを創造するための大切な資本として再構築することを目指しています。

Salon Privé Kyotoのコンセプト

このサロンでは、異なる専門性を持つ参加者が少人数で集い、都市、文化、身体、テクノロジー、地域経済といったテーマを横断して対話します。

一般的な講演会やネットワーキングイベントとは異なり、「Salon Privé Kyoto」が大切にしているのは、結論を急ぐことではなく、異分野の感覚や視点が交差することで、新しい問いが生まれる時間を丁寧に設計することです。

KiQが提唱する「エンパシーデザイン」や「所作」の思想を背景に、知識の共有だけでなく、参加者同士の関係性、その場の空気、身体感覚、そして土地の文脈までを含めた、豊かな対話体験を創出することを目指しています。

これまでの開催について

第1回:京都に息づく「意味ある空間」の哲学

講演会、和室、和装、マイク

第1回では、妙心寺退蔵院 副住職の松山大耕氏を迎え、「京都に息づく『意味ある空間』の哲学――分断された世界への叡智」をテーマに開催されました。京都が育んできた空間感覚や精神性を手がかりに、分断が進む現代社会において、文化や思想がどのように人々と地域、そして世界を再び繋ぎ合わせることができるのかについて、深い対話が交わされました。

第2回:京都の大地と水、そこに生きる人の所作

プレゼンテーション、和室、スクリーン、金閣寺、銀閣寺

第2回では、建築史・都市史研究者の松田法子氏(京都府立大学大学院准教授)を迎え、「京都の大地と水、そこに生きる人の所作」をテーマに開催されました。都市を地上の建築や街並みだけでなく、地下水脈や土地の歴史から再考する視点から、京都盆地と水、都市形成、所作と身体性、AIでは再現しきれない人間らしさ、文化継承と都市開発について対話が行われました。

この回は、京都という都市を、観光資源や歴史的景観としてだけではなく、水や大地、人々の振る舞いが重なり合って形成されてきた「生きた文化圏」として捉え直す貴重な時間となりました。

会場は、北大路の築100年の古民家を改装した共創拠点

第2回の会場となったのは、北大路にある築100年の古民家を改装した共創拠点「アソボロジーオフィス(ASOBOLOGY OFFICE)」です。

プレゼンテーション、セミナー、和室、多くの聴衆

京都の暮らしや時間の重なりを感じさせる空間の中で、参加者同士が肩書きや専門領域を越えて対話することで、都市や地域の未来を考えるための新しい視点が数多く生まれました。「Salon Privé Kyoto」では、テーマや登壇者だけでなく、会場そのものが持つ土地性や空気感も、対話体験を構成する重要な要素として捉えられています。

AI時代に、なぜ「人間らしさ」を問い直すのか

AIやテクノロジーの活用が急速に進む現代において、都市や地域においては、効率性や機能性だけでは捉えきれない価値が改めて問われています。

地域らしさ、文化的文脈、身体感覚、継承されてきた所作、土地の記憶。これらは数値化しにくい一方で、これからの都市開発や地域ブランディング、共創コミュニティ形成において、かけがえのない大切な資本となり得るものです。

オードブル、料理、ケータリング

「Salon Privé Kyoto」では、そうした目に見えにくい価値を対話の中で丁寧に掘り起こし、地域や都市の未来を構想するための知的かつ感性的な場づくりに尽力しています。

KiQ Founder & CEO 菊地あかね氏の活動

KiQ Founder & CEOの菊地あかね氏は、ニューヨークでデザインを学んだ後、京都・上七軒で芸妓としての修行を経験しました。この稀有な経歴から、非言語コミュニケーションや身体性への深い関心を抱き、現在は「所作」や「エンパシーデザイン」を軸に、AI・ロボティクス、ヒューマンインタラクション、都市体験設計、文化継承、コミュニティデザインなど、多岐にわたる活動を展開しています。

2025年大阪・関西万博「いのちの未来」では、アンドロイドの所作デザインにも参画するなど、伝統文化と先端技術の双方を経験してきた背景から、「AI時代における人間らしさとは何か」という問いをテーマに、京都を起点とした対話・共創プロジェクトを推進しています。

人物、グループ、笑顔、白シャツ、素足、和風、チーム、集合写真、屋内、自然素材

今後の展望と連携

KiQでは、「Salon Privé Kyoto」で培った対話設計や場づくりの知見を活かし、自治体、デベロッパー、研究者・研究機関、伝統文化の担い手、共創拠点、そして地域や都市の新たな価値形成に取り組む企業・団体との連携を積極的に進めています。

具体的には、地域固有の文化資本を活かしたブランディング、土地や都市の文脈を起点としたコミュニティ形成、有識者を交えた共創プロジェクトの企画・プロデュース、経営層や組織向けの水平思考型セッションなどへの展開が想定されています。

文化を単なる保存対象として扱うだけでなく、未来の都市やコミュニティを生み出す創造資本として再編集し、企画設計から対話設計、参加者設計、そして場のプロデュースまでを一貫して行うことがKiQの大きな特徴です。

「Salon Privé Kyoto」は、今後も京都を起点に継続開催される予定です。KiQは、文化、身体、AI、都市、コミュニティを横断しながら、地域の固有性を未来の価値へと変換する取り組みを力強く推進していきます。

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