展覧会のテーマ「あなたが世界を読むために」
1926年5月に日本初の公立美術館として誕生した東京都美術館は、開館100周年を迎えました。この記念すべき節目に開催される本展は、「自己を見つめ、世界との絆が深まる創造と共生の場」という東京都美術館の理念に基づき、「世界との対話」を主題としています。
「読む」という行為は、未知の領域へ踏み込み、感覚を研ぎ澄ませ、認識を深めていく能動的な営みです。本展では、アルベルト・ジャコメッティ、砂澤ビッキ、谷川俊太郎、エレナ・トゥタッチコワ、山西ももという、時代や制作背景の異なる5人のアーティストの作品を通じて、「光で読む」「時で読む」「言葉で読む」「自然から読む」、そして「全身で想像する」という多様な「読み方」に触れることができます。
これらの彫刻、写真、言葉、絵画といった多彩な作品群は、鑑賞者一人ひとりを新たな世界への扉へと誘い、自身の存在を支える「何か」に触れる瞬間をもたらすかもしれません。
展覧会の見どころ
時代とジャンルを横断する作品の連鎖
20世紀彫刻の巨匠アルベルト・ジャコメッティ、近年国際的な評価が高まる砂澤ビッキ、日本を代表する詩人谷川俊太郎、多層的な作品を生み出すエレナ・トゥタッチコワ、新進気鋭の山西もも。異なる表現が響き合う空間が会場全体に広がります。
開館100周年記念にふさわしいテーマ
「新しい価値観に触れ、自己を見つめ、世界との絆が深まる創造と共生の場」という東京都美術館の理念にふさわしいテーマです。5人の出品作家が示す多様な世界との対話のあり方から、来場者はそれぞれに「世界を読む」ための新しい視点を得る機会となるでしょう。
新作の展示
エレナ・トゥタッチコワはセラミックの連作「Islands」をはじめ、出品作品のすべてが新作となる予定です。また、山西もものピンホール写真は、2025年12月にネパールで撮影された新作を中心に構成され、アンモナイトの化石の鋳物にガラスを加えた新作も発表される予定です。
出品アーティストと展示構成
1.光で読む――アルベルト・ジャコメッティ(1901-1966)
細長い人体像で知られる20世紀を代表する彫刻家、アルベルト・ジャコメッティの作品を紹介します。彼の彫刻は、作品の大小に関わらず、光によって驚くほどの変化を見せるのが特徴です。写真家エルンスト・シャイデッガーは、ジャコメッティの石膏像における「光の遊び」を語り、その創造の核心に迫る手がかりを示しています。


2.時で読む――山西もも(1995-)
アルベルト・ジャコメッティと同じ展示室で、山西ももの作品が紹介されます。彼女が自作したピンホール・カメラでネパールにて撮影された、淡い光がにじむ写真は、デジタルの精細さとは異なる柔らかな風合いが魅力です。数千万年の時を経たアンモナイトの化石を「時間の鋳造物」と捉え、写真のプロセスと鋳造の原理を響き合わせる独自の視点が見どころです。


3.言葉で読む――谷川俊太郎(1931-2024)
詩集『二十億光年の孤独』でデビューした詩人、谷川俊太郎の若き日の創造と想像の時を辿ります。詩作の傍ら熱中した写真や、欧米のヴィンテージ・ラジオ収集への情熱を通して、「世界」に焦点を合わせる彼の多様な装置に触れることができます。本章では、初公開を含む当時の写真や直筆ノート、旧蔵のラジオが展示されます。


4.自然から読む――砂澤ビッキ(1931-1989)
北海道の音威子府村を拠点に、巨木を素材として繊細かつ生命感あふれる彫刻を手がけた砂澤ビッキの作品を紹介します。「自然の中に芸術があって、芸術の中に自然がある」と語った彼の木彫は、鑿痕に強い意志が刻まれ、峻烈な自然の循環の中で姿を変えながらも揺るぎない存在感を放ちます。東京では初公開となる個人コレクションも展示されます。


5.全身で想像する――エレナ・トゥタッチコワ(1984-)
エレナ・トゥタッチコワは、思考、想像、身体経験の循環を一体のプロセスとして表現するアーティストです。「歩くこと」を創作の重要な手がかりとし、移動とスタジオでの静寂な時間が重なり合う中で、多層的な時間の感覚が立ち上がります。粘土や釉薬を用いたセラミック作品は、身体と思考の循環を内包し、「世界の手触り」として現れます。新作のセラミック彫刻「Islands」連作を含むインスタレーションが展開されます。


開催概要
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展覧会名: 東京都美術館開館100周年記念 あなたが世界を読むために
(100th Anniversary of the Tokyo Metropolitan Art Museum Ways of Reading―How the World Speaks to Us, How We Speak to the World) -
会期: 2026年11月19日(木)~2027年1月11日(月・祝)
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会場: 東京都美術館 ギャラリーA・C
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休室日: 12月7日(月)、12月21日(月)~2027年1月3日(日)
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開室時間: 9:30~17:30、金曜日は9:30~20:00 (入室は閉室の30分前まで)
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観覧料: 無料
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主催: 東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
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展覧会ウェブサイト: https://www.tobikan.jp/exhibition/2026_waysofreading.html
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問合せ先: 東京都美術館 03-3823-6921
同時開催「はじまりをひらく 東京都美術館の100年」

「東京都美術館開館100周年記念 はじまりをひらく 東京都美術館の100年」では、1926年に上野の地に開館して以来の東京都美術館の歴史を振り返ります。多様な展覧会の舞台としてだけでなく、美術に親しみ、美術館を身近に感じられる活動にも先駆的に取り組んできた100年の歩みを、当館所蔵のアーカイブズ資料を中心に、写真や印刷物を通して紐解きます。
開催概要
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展覧会名: 東京都美術館開館100周年記念 はじまりをひらく 東京都美術館の100年
(100th Anniversary of the Tokyo Metropolitan Art Museum The History of the Tokyo Metropolitan Art Museum) -
会期: 2026年11月19日(木)~2027年1月11日(月・祝)
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会場: 東京都美術館 ギャラリーB
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休室日: 12月7日(月)、12月21日(月)~2027年1月3日(日)
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開室時間: 9:30~17:30、金曜日は9:30~20:00 (入室は閉室の30分前まで)
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観覧料: 無料
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主催: 東京都、東京都美術館(公益財団法人東京都歴史文化財団)
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展覧会ウェブサイト: https://www.tobikan.jp/exhibition/2026_archives.html
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問合せ先: 東京都美術館 03-3823-6921
