株式会社Leach、国際ハッカソン「Builders Weekend 2026 Tokyo」でVoiceOS賞を受賞|音声AI×生成AI語学アプリを48時間で開発

国際ハッカソン「Builders Weekend 2026 Tokyo」でVoiceOS賞を受賞

2026年3月20日から22日にかけて東京・PARCO渋谷で開催された国際ハッカソン「Builders Weekend 2026 Tokyo」において、株式会社Leachの代表である冨永拓也氏が参加したチームが、Mac向け音声入力アプリ「VoiceOS」が選定する特別賞「VoiceOS賞」を受賞しました。

Builders Weekend 2026 TokyoでVoiceOS賞を受賞

48時間の開発期間中に、AIとの音声ロールプレイを通じて「その国で生き延びる言語力」を鍛える語学学習アプリ「MissionLingo」のプロトタイプが開発され、発表されました。なお、MissionLingoはハッカソンでの成果発表であり、現時点では商用製品として販売する予定はありません。

受賞概要サマリー

受賞概要サマリー

  • 受賞イベント:Builders Weekend 2026 Tokyo(国際プロダクトハッカソン/日本初開催、2026年3月20〜22日/48時間)

  • 開催会場:東京・PARCO渋谷 18F

  • 参加規模:世界15カ国以上から205名のビルダーが参加

  • 受賞賞:VoiceOS賞(Mac音声入力アプリVoiceOS社特別賞)

  • 受賞チーム:冨永 拓也(Leach代表/Product)/Tan Phat Ng(Full-Stack & AI)/Alain Mimeault(Engineering/カナダ人英語教師)

  • 開発プロダクト:AI語学学習アプリ「MissionLingo」プロトタイプ(日本語14ミッション×3ブランチ)※ハッカソン成果物。商用化予定なし

  • 主要技術:OpenAI GPT-4o / ElevenLabs / Digital Garage Payment Platform SDK / RevenueCat / Lovable / Next.js 16

Builders Weekendとは

Builders Weekend とは

Builders Weekendは、サンフランシスコ、ニューヨーク、ロンドンなど世界の主要都市を巡回して開催される国際ハッカソンです。48時間でプロダクトプロトタイプを作り上げる形式が特徴で、今回のTokyo大会は日本で初めて開催されました。Digital Garageがメインスポンサーを務め、Lovable、VoiceOS、Supercell、RevenueCat、ElevenLabsがパートナーとして参加し、世界15カ国以上から205名のビルダーが集結しました。

VoiceOS賞とは

VoiceOS賞とは

VoiceOSは、fnキーを押しながら話すだけで高精度にテキスト入力できるMac向けネイティブ音声入力アプリです。開発者のコーディング、Slackでのやり取り、ドキュメント作成といった「打つ時間」を音声入力に置き換え、次世代の入力デバイスを提供しています。

「VoiceOS賞」は、開発期間中にVoiceOSを最も活用して開発を進めたチームに贈られる特別賞です。プロダクトの革新性を競う一般賞とは異なり、「開発ワークフロー自体にVoiceOSをどれだけ溶け込ませたか」という評価軸が特徴で、VoiceOS社CEOのKai Brokering氏が審査を担当しました。

チーム代表の冨永氏は、48時間のハッカソン中、コーディング、プロンプト作成、ピッチ原稿、チーム内Slackでのコミュニケーションまで、ほぼすべての作業を音声入力で処理しました。この「キーボードで打った記憶がないほどVoiceOSを使い倒した」開発スタイルが、チームとしての受賞につながりました。

AIロールプレイで言語力を鍛える「MissionLingo」

MissionLingo AIロールプレイで『その国で生き延びる言語力』を鍛える

今回のハッカソンで開発された「MissionLingo」は、AIキャラクターとの音声ロールプレイを通じて、海外生活で実際に直面するシーンを疑似体験しながら言語を習得するコンセプトのプロトタイプです。テーマは「文法でも語彙でもなく、Situational Readiness(場面対応力)」。語学学習者の多くが挫折する課題に対し、「現地で本当に必要な一言」をピンポイントで訓練することを設計の起点としています。

教科書で学ぶ表現と、実際の会話で使われる早口な略語や訛りのある話し方とのギャップを、AI NPC(ノンプレイヤーキャラクター)との音声ロールプレイで反復練習し、埋めることを目指しています。

学習の2フェーズと「Nani!?」フィードバック

学習の2フェーズ + Nani!?フィードバック

MissionLingoの学習は以下の2フェーズと独自のフィードバックで構成されています。

  • Watch(観る):AI NPC同士がリアルな場面で会話する様子を観察します。重要なフレーズは発音ガイド付きでハイライトされ、ElevenLabsの自然な音声でネイティブの話し方をインプットできます。

  • Play(話す):学習者が客役を引き継ぎ、音声で応答します。AI NPCはOpenAI GPT-4oで動的に応答するため、毎回異なる会話展開が生まれ、即興対応の訓練になります。

  • 「Nani!?」フィードバック:応答ごとに同意の表現をカジュアル/丁寧/敬語の3つのレジスターで比較提示し、場面に応じた言い換えの引き出しを増やします。例えば、コンビニでレジ袋を辞退する際に「袋いらない」(カジュアル)、「袋は大丈夫です」(丁寧)、「袋は結構でございます」(敬語)といった表現が比較されます。

14ミッション×3ブランチ構成(日本語プロトタイプ)

14ミッション × 3ブランチ 日本語 v1.0の学習設計

日本語プロトタイプでは、以下の14ミッションが3つのブランチで構成されています。

  • Basic(観光客向け5ミッション):コンビニ、道案内、飲食店注文、トイレ、切符購入

  • Social(在日生活者向け5ミッション):ショッピング、建前と本音、居酒屋、デート、電話応対

  • Business(日本で働く外国人向け4ミッション):区役所手続き、就職面接、不動産契約、ビジネスメール

NPCには、早口で略語を多用するコンビニ店員、関西弁の大阪タクシードライバー、敬語を要求する区役所窓口、業界用語で押してくる不動産エージェントなど、日本語学習者が実際に遭遇し、パニックになりがちな相手を再現しています。関西弁対応もプロトタイプに実装されており、居酒屋シーンでは関西弁NPCとの会話を楽しめます。

注目を集めた「Live Payment Play」

Live Payment Play

プロトタイプで審査員の注目を最も集めた仕組みが「Live Payment Play」です。支払い場面のミッションでは、AI NPCとの会話の流れで「カードでお願いします」と発言した瞬間に、10円から100円のマイクロペイメントフローが起動します。決済はDigital Garage Payment Platform SDK(VeriTrans4G)を組み込んで実装されました。

この設計思想は、「アプリ内課金が学習を中断する」という従来の考え方とは異なり、決済フロー自体が学習コンテンツの一部となるものです。ユーザーは「コインを買っている」感覚ではなく、「日本のコンビニで支払い練習をしている」感覚で、支払いに関する語彙、文化、店員とのやりとりを体験的に学べるようになっています。

パートナー企業のサービスを統合した技術スタック

48時間で4レイヤーを統合

Builders Weekend 2026 Tokyoのパートナー企業のサービスを縦断的に活用し、AI、音声、決済、課金の4レイヤーが48時間で実装されました。主要な技術要素は以下の通りです。

  • OpenAI GPT-4o:NPC対話の動的生成、Nani!?フィードバック生成、DALL-Eによるシーン背景画像生成に活用され、コンテンツ制作コストを極小化しています。

  • ElevenLabs:多言語TTS(Text-to-Speech)を提供し、NPCごとに固有のvoice IDを割り当て、早口な店員や関西弁のタクシー運転手など、キャラクター性を音声で表現しました。

  • Digital Garage Payment Platform SDK:Live Payment Playのマイクロペイメント基盤として、対話UIと決済UIをシームレスに接続しました。

  • RevenueCat:ピッチ用にPremium課金エンタイトルメント管理を実装し、多国通貨対応を見据えた構成となっています。

  • Lovable版:Lovableのチャット駆動開発でランディングから主要フローを高速構築し、Lovableチャレンジにもエントリー可能な独立ブランチとして成立させました。Live Demo(https://real-deal-lingo.lovable.app)はこのブランチです。

  • Next.js 16版:React 19 / Better Auth / Drizzle / Neon(Serverless PostgreSQL)/ Vercelで構築されたフルスタック版です。Digital Garage決済、RevenueCat課金、ElevenLabs音声、GPT-4o対話などのAPI統合を深く作り込み、Digital Garage/RevenueCat/VoiceOSチャレンジに対応する主力ブランチとして機能しました。

48時間の開発戦略とチーム編成

チームは、メインスポンサーのDigital Garageに加え、Lovable、VoiceOS、Supercell、RevenueCat、ElevenLabsといった複数のパートナーが設ける独自のチャレンジ賞に対応するため、「Lovable版」と「Next.js版」の2ブランチを並行開発する「二正面作戦」を採用しました。

Lovable版はTan Phat Ng氏がチャット駆動でUIと主要フローを高速実装し、Lovableチャレンジ向けの独立成立版として完成。一方、Next.js 16版は冨永氏が担当し、Digital Garageの決済SDK、RevenueCatの課金、ElevenLabsの音声合成、GPT-4oの対話ロジックまでを深く作り込み、Digital Garage/RevenueCat/VoiceOSチャレンジに耐える主力ブランチとして仕上げました。この設計により、「スピードと深さ」のトレードオフを乗り越え、複数パートナー賞への同時エントリーを実現しています。

さらに、冨永氏がNext.js版の開発中にVoiceOSで音声入力に特化したことで、「手を動かす時間」から「喋って指示する時間」へ開発プロセス自体をシフトさせました。キーボードでのコーディング、Slack、プロンプト記述、ピッチ原稿の推敲まで、ほぼすべての文字生産を音声入力で処理したことにより、48時間の後半にありがちな手首と集中力の消耗を大幅に回避できた点も、2ブランチ並行開発を完走できた大きな要因でした。

受賞チームは、ハッカソン前日のICEBREAKER NIGHTで初めて顔を合わせて結成された国際チームです。

  • Takuya Tominaga(冨永 拓也/Leach代表取締役):プロダクト設計、API統合(Digital Garage/RevenueCat/ElevenLabs/GPT-4o)、ピッチを主導。開発中はVoiceOSを最大限に活用し、キーボードを叩く時間を極限まで削減しました。(https://www.linkedin.com/in/takuyatominaga/)

  • Tan Phat Ng:Lovable版の開発を主導し、Lovableチャレンジ向けに独立ブランチを高速構築。GPT-4o/ElevenLabsまわりの音声UX実装も担当しました。(https://www.linkedin.com/in/tanphat-ng/)

  • Alain Mimeault:外国語教育の専門知識を活かしてWatch→Playの学習フロー設計と3レジスター監修を主導。ピッチも担当しました。(https://www.linkedin.com/in/alain-mimeault-057a343aa/)

株式会社Leachのハッカソン活動と今後の展望

株式会社Leachは、2026年3月から4月の約1ヶ月間で、c0mpiled-7(Y Combinator公認ハッカソン/「The Biggest Engineering Lift」賞受賞)、Builders Weekend 2026 Tokyo(本件VoiceOS賞受賞)、TakeOff Tokyo 2026(ピッチ登壇+出展)の3つの国際イベントに連続で参加しました。創業1年半のスタートアップとして、国内外のエコシステムに積極的に接続し、技術力とプロダクト力を同時に磨き続けています。

ハッカソンで検証した最新のAI、音声、決済スタックに関する知見は、同社が本業とする生成AI顧問サービスでの顧客企業への技術提案や、自社AIプロダクトの設計に直接還元されています。

株式会社Leachの提供サービス

株式会社Leachの本業は、企業向けの生成AI顧問サービスと、業界特化型AIプロダクトの開発・運営です。弁護士のように「時間チャージで技術相談できる顧問」として、月額5万円から現場で手を動かす顧問がAI導入を伴走します。主な導入事例としては、年間2万件の受注チェックを3名体制から1名に圧縮した株式会社ナベル(突合.com)、時間チャージ型技術顧問を活用する株式会社ミズナラ、荷札作成工数を90%削減した株式会社リキマンなどが挙げられます。

よくある質問(FAQ)

  • Q1. MissionLingoは商用リリースされますか?
    A1. 本件はBuilders Weekend 2026 Tokyoの48時間ハッカソンで開発したプロトタイプであり、現時点で商用製品としての販売予定はありません。Live Demo(https://real-deal-lingo.lovable.app)およびGitHub(https://github.com/leach-mrt/mission-master-japan)は、ハッカソン成果物として公開されています。ピッチ内で言及された料金設計や国別展開プランも、48時間の設計提案であり、実施予定を示すものではありません。

  • Q2. VoiceOSとはどんなアプリですか?
    A2. Mac向けのネイティブ音声入力アプリです。fnキーを押しながら話すと、リアルタイムで高精度に音声をテキスト化し、あらゆるアプリケーションに入力できる常駐型ツールで、開発者の生産性を向上させます。VoiceOS賞は、このアプリを開発作業中に最も活用したチームに贈られます。

  • Q3. MissionLingoのコードは公開されていますか?
    A3. Lovable版リポジトリはhttps://github.com/leach-mrt/mission-master-japanで公開されています。ハッカソンデモ版としてご覧ください。

  • Q4. 株式会社Leachの本業とハッカソン活動の関連は?
    A4. 同社の本業は生成AI顧問サービスと自社AIプロダクトの開発・運営です。ハッカソンは、最新のAI、音声、決済スタックを短期集中で実装・検証する場として活用されており、そこで得られた技術知見や開発プロセスの知見は、顧問先企業への提案や自社プロダクトの設計に直接還元されています。受賞そのものよりも、48時間で実装した技術経験を本業に活かすことが同社の目的です。

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