MR体験統合管理SaaS「Kadinche Layerd®」が正式ローンチ、美術館・文化観光・企業ショールームの体験DXを支援

体験DXに共通する課題

文化施設、観光地、企業のショールームでは、来訪者に深い体験をどのように提供するかが共通の課題となっています。MR/AR技術はその解決策として注目されていますが、これまでの導入にはいくつかの障壁がありました。

  • 個別開発に依存し、コンテンツの更新や端末の追加のたびに高コストが発生する

  • 複数のMRゴーグルやスマートフォンを同時に運用する仕組みが整わず、現場での運用が属人化する

  • 来訪者のログや滞在データの取得が分断され、改善のためのPDCAサイクルが回しにくい

  • 美術館では「鑑賞を邪魔しないこと」、観光地では「景観を損なわないこと」、ショールームでは「ブランドの世界観を保つこと」といった、控えめな情報提供が求められる

「Kadinche Layerd®」は、これらの課題に対応するために開発されたMR体験統合管理SaaSです。

Kadinche Layerd®の主な特長

1. MR体験を一元管理するSaaS

MRオブジェクトの配置・編集、複数MRゴーグルやスマートフォンへのコンテンツ配信、稼働監視を、管理PCから統合的に運用できます。

MR体験一元管理

2. マルチデバイス対応

NTT QONOQ Devices社の「MiRZA®」の他、Microsoft HoloLens 2、Magic Leap 2など、主要なMRデバイスに対応しています。これにより、用途や予算に応じたデバイス選定が可能です。

マルチデバイス対応

3. VPSによる高精度空間認識

Immersal社のVPS(Visual Positioning System)SDKを活用し、屋内、屋外、GPSが届かない場所を含め、センチメートル級の精度で位置や展示物を認識します。

VPSによる高精度空間認識

4. 「黒子」の設計思想

作品、景観、ブランドの世界観を損なわない控えめなUI/UXを基本とし、必要な来訪者にのみ情報を届けるレイヤリング設計が採用されています。

5. CMSライクな運用性

コンテンツの差し替えや多言語切り替えを、コードを記述することなく運用担当者自身で更新できます。

CMSライクな運用性

6. 来訪者ログとデータ連携

滞在時間、動線、コンテンツ閲覧傾向などを可視化し、体験改善のPDCAサイクルを高速化します。

主要実証事例:安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄

2025年11月、北海道美唄市にある安田侃彫刻美術館 アルテピアッツァ美唄にて、「Kadinche Layerd®」と「MiRZA®」を組み合わせた「スマートグラスで体験する作品展示ガイド」の実証実験が行われました。世界的彫刻家・安田侃氏の作品には詳細なキャプションが意図的に付けられていないという考え方を尊重し、希望する来訪者にのみ作品情報や制作背景をそっと提供する「黒子のMRガイド」が設計されました。閉校した小学校跡地を活用したこの場所の歴史と、彫刻が放つ静謐な世界観を、来訪者の感性を妨げることなく深く掘り下げられる体験として評価されています。

想定される活用例

「Kadinche Layerd®」は、以下の分野での導入が期待されています。

  • 美術館・博物館・記念館

    • 常設展や企画展のMRガイド

    • 多言語対応の展示解説(同一空間で多言語同時提供)

    • 物理的な展示が困難な作品やデジタルアーカイブの拡張表示

    • 学校教育・社会教育プログラムでの鑑賞支援

  • 自治体・観光協会・DMO(文化観光・地方創生)

    • 文化財・歴史地区・国立公園のスマートガイド

    • インバウンド向けの多言語対応

    • 復元が難しい歴史的景観のMR再現

    • 伝統工芸・伝統芸能の体験プログラム

    • 修学旅行・教育旅行の学習体験支援

  • 企業ショールーム・コーポレートミュージアム

    • 自動車・住宅・家電などのプロダクト体験ショールーム

    • 創業ヒストリーを伝えるコーポレートミュージアム

    • BtoB商談時の製品プレゼンテーションやカスタマイズシミュレーション

    • 期間限定のポップアップストアや体験型店舗

    • 工場見学・現場研修における安全・効率支援

提供開始時期と料金

サービスはSaaS月額料金と初期構築費の二段構成で提供され、施設規模、端末数、コンテンツ更新頻度に応じて提案されます。文化観光推進法関連事業、観光庁施策、デジタル田園都市国家構想交付金など、自治体向けの補助金活用支援も行っています。詳細については、直接お問い合わせください。

カディンチェ株式会社は、「Kadinche Layerd®」を核として、文化施設、自治体、企業の体験設計を横断するMRソリューションのエコシステム拡充を進めていく方針です。

詳しいサービスページはこちら:
https://www.kadinche.com/service/kadinche-layerd

カディンチェ株式会社について

カディンチェ株式会社は、「XR & AI Engineering Firm」をビジョンに掲げ、XR(eXtended Reality)技術を軸に新たな価値創造と産業革新を推進しています。最先端の情報技術と映像技術を駆使し、次世代の革新的なツール開発を通じて、人類のさらなる進化に貢献することを目指しています。特に2020年代には、VR(バーチャルリアリティ)やMR(ミックスドリアリティ)を中心とした時空間・人間拡張技術の研究開発と社会実装に注力しています。

Kadincheロゴ

「カディンチェ」という社名はゾンカ語(ブータン王国の言語)で「ありがとう」を意味し、ロゴマークの「ワタリガラス」は北米大陸先住民族の神話に登場する「創造主」や「トリックスター」を象徴しています。生かされていることへの感謝と、他とは異なる独創的なアプローチで、最終的に良い方向へと導く取り組みへの想いが込められています。

カディンチェ株式会社 概要

  • 会社名 :カディンチェ株式会社

  • 所在地 :東京都渋谷区代官山町14-23 セントラル代官山5階

  • 設立 :2008年8月8日

  • 代表取締役:青木崇行

  • 事業内容 :XR(VR/AR/MR)や人工知能(AI)の研究開発、ソフトウェア受託開発、サービス運用

  • URL :https://www.kadinche.com