トピック1:昔からの伝統を重んじる20代が増加 – 若者の「和好み(なごみ)化」
「昔からの伝統を重んじている」と回答した20代は、2024年版から2026年版にかけて4.3ポイント増加し、世代別で最も大きな伸びを示しました(2024年版:38.7%、2026年版:43.0%)。また、「その土地の歴史や文化についてよく知りたい」と回答した20代も2.3ポイント増加しています(2024年版:46.2%、2026年版:48.5%)。この背景には、歴史や伝統をテーマにしたコンテンツの広がりや、訪日外国人からの評価を受けて、自身のルーツやアイデンティティを見直す動きがあると考えられます。


楽天インサイトのシニアデータアナリスト末永幸三氏は、現代の感性や生活文脈で再解釈・再構築される若者の「和好み化」が加速していると解説しています。歌舞伎や大正時代を舞台にした作品、歴史ある神社仏閣への関心、古民家リノベーションを通じた「和」の体験など、伝統文化が若者のライフスタイルにも浸透している様子がうかがえます。グローバル化の中で、自分たちのルーツやアイデンティティを再確認したいという意識や、手仕事の温かさ、歴史に裏打ちされた「本物」の価値を見直す動きが背景にあるのかもしれません。今後は、伝統的な価値を現代の感性に合わせ、再解釈・再構築する取り組みが、商品・サービスの競争力につながる可能性を秘めていると指摘されています。
トピック2:「株・投資」にお金をかけている20代が増加 – コスパ・タイパに続く若者の「インパ」
「お金をかけていること」として「株・投資」を挙げた20代は、2024年版から2026年版で1.8ポイント増加し、世代別で最も高い伸びを見せました(2024年版:15.4%、2026年版:17.2%)。さらに、「株・投資」に積極的な20代は、知識習得や自己啓発、健康管理といった「将来に向けた自己投資」にも意欲的な傾向が確認されています。



末永氏は、若者の消費が投資効率を重視する「インパ(インベストパフォーマンス)」へと変化していると分析しています。Z世代を中心に再販価値(リセールバリュー)を重視する意識が高まっているという外部データもあり、若者の消費行動が「安さ」だけでなく、将来の価値や回収可能性を意識したものへと移行している可能性が示唆されています。今後は、ROI(投資に対する成果・回収)を意識した判断がより重要になり、「安い」だけでなく「将来どのような価値が得られるのか」「どのように回収できるのか」を示せない商品やサービスは、購入候補に入りにくくなる可能性も考えられます。
トピック3:話題のサプリメントを積極的に試す – 20代の健康商品に関する購入意識が増加
20代で「話題の健康食品やサプリメントがあると積極的に試す」と回答した人は、2024年版から2026年版で2.6ポイント増加し(2024年版:28.8%、2026年版:31.4%)、また「健康に良い商品やサービスなら、値段が高くても構わない」と回答した人も1.8ポイント増加しました(2024年版:39.0%、2026年版:40.8%)。この両項目で20代の伸びが最も大きく、健康関連商品の「試す・続ける」意向が強まっていることがうかがえます。特に20代の「サプリメントや健康食品をよく利用する」は39.9%と全年代で最も高く、今後の消費行動につながる可能性の高い層と言えるでしょう。


末永氏によると、若者の健康関連商品への関心の高まりを支える購入判断も「投資フォーマット」に近づく兆しが見られます。疲労回復を促すリカバリーウエア、身体の状態を数値化できるスマートデバイス、パーソナルジム、完全栄養食などが支持されており、これらの商品・サービスに共通するのは「成果の可視化」「効果の確実性」「短期ゴールの設定」といった要素です。つまり、タイパ(どれくらい早く効果を体感できるか)、コスパ(投じたお金や手間に対する成果)、KPIの見える化(成果が測れて納得できるか)、短期ゴール(小さく試して継続・切り替えを判断できるか)といった判断様式が「投資フォーマット」に近づいていると言えるでしょう。今後、若者向け健康商品においては、単なる効能説明にとどまらず、「成果が見える」「回収が早い」「失敗しにくい」ことを前提とした投資設計がより重要になっていく可能性が考えられます。
調査結果詳細レポートについて
本レポートの経年比較では、統計学的な分析(有意水準1%検定)で有意な差があるものを変化として捉えています。調査結果の詳細レポートは、楽天インサイトのアンケートシステム「RaQs2」へログインしてダウンロード、または「RaQs2」アカウントがない場合は、楽天インサイトへ問い合わせをすることで指定するページから無償でダウンロードすることが可能です。これにより、企業が生活者ニーズの多様性を捉えた効果的なマーケティング活動を行うための一助となることを目指しています。
- 詳細レポートに関する問い合わせ先:research-sales@mail.rakuten.com
調査概要
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調査エリア:全国
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調査対象者:15歳~79歳 男女
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回収サンプルサイズ:
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2024年版:485,370サンプル
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2025年版:401,156サンプル
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2026年版:378,424サンプル
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調査期間:
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2024年版:2023年11月28日(火)~2023年12月25日(月)
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2025年版:2024年11月28日(木)~2024年12月18日(水)
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2026年版:2025年11月26日(水)~2025年12月23日(火)
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調査実施機関:楽天インサイト株式会社
アスキングビッグデータによる20代のプロファイリング
アンケート調査結果から人物像をプロファイリングする「楽楽プロファイル」を用いて、本調査データの2026年版から20代女性と20代男性のプロファイリングが生成されました。
20代女性のプロファイリング
20代女性では、未婚、個人年収400万円未満、趣味はライブ/コンサート、お金をかけていることは美容/化粧といった特徴がみられました。


20代男性のプロファイリング
20代男性では、未婚、個人年収400万円~800万円未満、趣味はアニメ、お金をかけていることは株/投資などの特徴がみられました。


今回の調査結果は、現代の若者層の多様な価値観と消費行動を理解する上で大変貴重な情報です。企業やブランドが20代の心に響く商品やサービスを開発・提供していくためのヒントが詰まっていると言えるでしょう。
詳細はこちらからもご確認いただけます。
https://insight.rakuten.co.jp/news/20260515.html
