豊郷小学校旧校舎群で顔認証技術を活用した来場者属性分析がスタート

プロジェクトの背景

豊郷小学校旧校舎群は、ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計した歴史的建造物として国の登録有形文化財に指定されています。また、アニメ作品の舞台となったことで「聖地巡礼の地」として全国から多くのファンが訪れるほか、映画やテレビドラマのロケ地としても利用され、多様な世代や属性の来場者を惹きつけています。

これまで豊郷町では、これらの観光資源を活かした戦略的な誘客プロモーションを進める上で、来場者数などの正確かつ継続的なデータ把握に課題を抱えていました。こうした状況を踏まえ、観光庁が推進する観光DXの考え方を取り入れ、官民連携による新たな取り組みとして、来場者の属性や動向を的確に把握し、豊郷町の魅力をより多くの方に届けることを目指しています。

取り組みの概要

本プロジェクトでは、豊郷小学校旧校舎群の敷地内主要箇所と最寄り駅である豊郷駅(近江鉄道本線)に顔認証システムを設置します。このシステムにより、来場者の推定年代、性別、来場人数、来場時間帯などのデータを取得・分析し、「属性×人流」を可視化します。実施期間は2026年4月29日から9月30日までの約5カ月間です。

豊郷町観光DXプロジェクト

顔認証データイメージ

各社の役割

  • サイバーリンク株式会社: AI顔認証システム「FaceMe Security」の提供と技術支援を担当します。

  • NTTデータ ルウィーブ株式会社: システムの設置・運用からデータの集計・解析までを総合的にサポートします。

  • 豊郷町役場: 得られた分析結果を基に、聖地巡礼層を含む来場者傾向の把握、年代・性別に応じた情報発信、イベント企画の検討など、効果的な観光プロモーション施策の立案に活用します。

なお、本調査で取得されるデータは統計的に処理され、個人を特定する目的では利用されません。プライバシーに十分配慮した運用が行われます。

今後の展望

今回のプロジェクトを先進事例として、観光DXの可能性をさらに広げていく方針です。将来的には、他の文化財施設や観光エリアへの展開も視野に入れ、人流データを活用した持続可能な観光地経営モデルの構築を目指し、地域の魅力発信と観光活性化を一層推進していくとのことです。