長期休暇に高まる「デジタルデトックス」への関心
「デジタルデトックス」とは、情報過多によるストレスを解消するため、一定期間デジタルデバイスの使用を控える取り組みです。この動きは、ゴールデンウィークや年末年始、春休みなどの長期休暇中に特に顕著になることが、検索数の推移から見て取れます。

まとまった休みを利用して、デジタル機器から離れる時間を設け、心身のリセットを図ろうとする傾向が伺えます。今年の長期休暇も、デジタルデトックスに関連するアイテムへの注目がさらに集まることでしょう。
スマホを物理的に制限する「タイムロッキングコンテナ」の台頭
SNSや動画視聴などによるデジタルデバイスへの接触時間が長くなる中、特に若年層を中心に「スマホ疲れ」を感じる人が増えています。このような背景から、物理的にスマートフォンの使用を制限する「タイムロッキングコンテナ」の活用が広がっています。これは、設定した時間まで蓋が開かない収納ボックスで、意志の力に頼らずにスマホから離れる時間を確保するためのアイテムです。
この「タイムロッキングコンテナ」の取引件数は、2024年から2025年にかけて約1.3倍に増加しました。特に注目すべきは、2025年の取引全体のうち、10代・20代のZ世代が58.6%を占めている点です。Z世代の利用者は50代以上の約6.2倍にものぼり、「物理的な仕掛けを使ってでも、スマホを触り続けてしまう習慣を断ち切りたい」という強い意向が伺えます。


アナログカメラの再評価:インスタントカメラとフィルムカメラの人気
スマートフォンから一時的に距離を置く動きは、カメラ選びにも現れています。撮影したその場で写真がプリントされる「インスタントカメラ」の取引件数は、世代を問わず年々増加し、2025年には過去最多を記録。2021年比で約2.3倍に拡大しています。

特にZ世代の動きは活発で、2026年3月の取引件数は前月比でインスタントカメラが120.9%増、フィルムカメラが120.5%増と伸長しました。撮影後すぐに画像を確認できない「フィルムカメラ」ならではのドキドキ感や、現像後の思い出を振り返る楽しみが、Z世代に新たな体験価値として浸透していると考えられます。

国内メーカーが席巻するフィルムカメラブランドランキング
フィルムカメラの人気ブランドランキングでは、日本を代表するメーカーがトップ5を独占しています。
- 富士フイルム
- Canon
- OLYMPUS
- Nikon
- PENTAX
特に1位の「富士フイルム」は、5位の「PENTAX」と比較して取引件数が593.1%と圧倒的な差をつけています。この人気の背景には、レンズ付フィルム「写ルンです」の再熱があります。レトロブームの中で、スマートフォンにはない独特の粗い画質が「新鮮でエモい」と支持され、Instagramでは「#写ルンです」のハッシュタグが付いた投稿が110万件を突破しています。加工できない“ありのまま”の記録が、Z世代に新しい体験価値として浸透しているようです。


カメラ本体だけでなく、専用ケースやフィルム、フィルムケースといった関連アイテムの取引も活発に行われています。
不自由さを楽しむ新しい連休の過ごし方
新生活の疲れを癒やす長期休暇は、スマートフォンを「タイムロッキングコンテナ」に預け、代わりに「フィルムカメラ」や「インスタントカメラ」を手に取って出かける。このような、あえて不自由さを楽しむ新しい連休の過ごし方が、今後さらに広がっていくことでしょう。デジタルから離れ、現実世界での体験やアナログな方法で思い出を残すことが、心豊かな時間へと繋がるかもしれません。
