調査概要
この調査は、2026年7月2日から7月6日にかけてインターネットを通じて行われました。20歳から65歳のテレワーク・リモートワーク経験者を対象とし、地方・郊外でのテレワークにおけるメリットと困りごとについて尋ねています。有効回答数は1,004名で、フルリモート勤務、ハイブリッド勤務、フル出社の3つの出社形態グループ、および男女別、年代別の内訳で分析されています。
地方・郊外テレワークのメリット:通勤ラッシュからの解放が最多
テレワークをしながら地方や郊外に住むことについて、「よかった」または「よさそう」と感じる場面を、全11項目から複数回答で尋ねました。
最も多かったのは「都市部の通勤ラッシュから解放される」で44.8%、次いで「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」が37.1%でした。

その他、「自然環境の中で生活できる」(29.0%)、「食費・日用品など、住居費以外の出費も抑えられる」(24.4%)、「住居に余裕があり、親世帯との同居・近居がしやすい」(20.4%)といった点がメリットとして挙げられています。
地方・郊外テレワークの困りごと:都市部への移動負担が最大
続いて、地方・郊外に住むことで「困る」または「困りそう」と感じることを、全11項目から複数回答で尋ねました。
最も多かったのは「打ち合わせ等で都市部へ出向く際の移動の負担が大きい」で41.2%、次いで「仕事相手と直接会う機会が極端に減る」が33.0%でした。

「通信環境に不安・課題がある」(27.0%)、「医療・教育などの生活インフラに不安」(23.8%)も上位に挙がっており、地方での生活におけるインフラ面への懸念が見られます。
出社形態別の傾向:ハイブリッド勤務で同居・近居のメリットが高まる
地方・郊外テレワークで最も多い困りごと「打ち合わせ等で都市部へ出向く際の移動の負担が大きい」は、フルリモート勤務(41.3%)、ハイブリッド勤務(41.2%)、フル出社(41.2%)のいずれの出社形態グループでもほぼ一致していました。
一方、メリットについては出社形態によって異なる傾向が見られます。「住居に余裕があり、親世帯との同居・近居がしやすい」はハイブリッド勤務で26.2%と最も高く、フル出社(13.7%)の約2倍でした。また、「配偶者の転勤や地元転居があっても、住む場所を変えて働き続けられる」もハイブリッド勤務(21.7%)で、フルリモート勤務(10.7%)やフル出社(11.9%)を上回る結果となっています。

男女別のメリット感:女性は通勤ラッシュ、男性は自然環境を重視
地方・郊外テレワークのメリット全10項目(「特にない/地方在住の予定はない」を除く)を男女別に見てみると、最も多い「都市部の通勤ラッシュから解放される」は女性が47.5%、男性が42.3%と女性が高い割合を示しました。同様に2番目の「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」も女性(39.6%)が男性(34.7%)を上回っています。
一方、「自然環境の中で生活できる」は男性が31.6%、女性が26.1%と男性が高い結果となりました。男女差が最も大きかったのは「配偶者の転勤や地元転居があっても、住む場所を変えて働き続けられる」で、女性が19.3%、男性が13.4%と5.9ポイントの差がありました。

年代別の傾向:20代はキャリア不安、50代以上は生活インフラ不安
地方・郊外テレワークのメリットの上位2項目と、年代による差が大きい「住居に余裕があり、親世帯との同居・近居がしやすい」を年代別に見てみました。
「都市部の通勤ラッシュから解放される」は40代が49.4%で最も高く、20代は38.9%でした。「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」は30代が42.5%で最も高くなっています。「住居に余裕があり、親世帯との同居・近居がしやすい」では20代が28.9%、50代が13.4%と、年代によって感じ方に大きな差があることがわかります。

困りごとについては、最も多い「打ち合わせ等で都市部へ出向く際の移動の負担が大きい」と2番目の「仕事相手と直接会う機会が極端に減る」は全年代で共通しています。しかし、3番目に多い困りごとは年代によって異なっていました。
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20代:「スキルやキャリアを伸ばしにくい不安」(24.7%)
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30代・40代:「通信環境に不安・課題がある」(29.0%・28.5%)
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50代以上:「医療・教育などの生活インフラに不安」(いずれも29.9%)

テレワーク継続意向とメリットの関係
これからのテレワークについて「今より頻度を増やしたい」または「今と同じ頻度を続けたい」と回答した「継続を望む人」(n=606)と、頻度を減らしたい・現在は実施していないなど、それ以外の人(n=398)でメリットの感じ方を比較しました。
「都市部の通勤ラッシュから解放される」は、継続を望む人で51.5%、それ以外の人で34.7%と大きな差が見られます。「居住費が下がる/同じ予算で広い住まいに住める」も、継続を望む人で42.9%、それ以外の人で28.1%でした。

この結果から、テレワークを積極的に継続したいと考える人々は、通勤負担の軽減や居住費の削減といったメリットをより強く感じていることが伺えます。
まとめ
地方・郊外でのテレワークは、通勤負担の軽減や居住費の削減といった大きなメリットがある一方で、都市部への移動負担や対面機会の減少といった課題も抱えています。メリットの感じ方は出社形態、男女、年代によって多様ですが、最も共通する困りごとは「都市部への移動負担」でした。特に若年層ではキャリア形成への不安、高齢層では生活インフラへの不安が顕著になるなど、年代ごとのニーズに応じたサポートが求められるでしょう。
関連情報
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