オーエムネットワーク、生成AI活用でシステム開発の見積もり精度向上に向けた実証実験を開始

見積もりにおける「見落とし」のリスク

システム開発の見積もりでは、必要な作業を正確に洗い出すことが、提示する金額の精度に大きく影響します。特に既存システムのカスタマイズでは、一見小さな要望でも広範囲なプログラムに影響が及ぶことがあり、その把握は担当者の経験や知識に頼りがちです。もし見落としがあれば、「想定外の作業が必要になった」といった事態が生じ、工数やスケジュールに影響を及ぼす可能性があります。これは、お客様への見積もりとのずれや認識の食い違いにつながることも考えられます。

このような課題に対し、オーエムネットワーク株式会社は、必要な作業の把握を人間の経験だけに頼るのではなく、生成AIの分析力で補完できないかという観点から、今回の実証実験を決定しました。

AIと人間の協調による見積もりプロセス

今回の実証実験では、システム開発の見積もりプロセスを以下の流れで運用し、その有効性を検証します。

  1. 分析: 既存製品のソースコードや案件の要望内容を生成AI(Claudeなど)が解析し、必要な作業と工数を、その根拠やスケジュールの目安とともに洗い出します。
  2. 精査: 担当者がAIの分析結果を確認し、不適切な点や過大な見積もりを補正します。
  3. 共有: 整理された内容をもとに、開発部門内で認識をすり合わせます。
  4. 決定: 担当者が精査した内容を責任者が確認し、最終的な工数を決定します。

AIと人間の役割分担プロセス

このプロセスにおいて、AIはあくまで分析と「たたき台」の作成までを担当し、見積もりの最終的な数値は、担当者による精査と責任者の確認を経て決定される点が重要視されています。

期待される効果と今後の展望

この新しいアプローチにより、システム開発の見積もり現場では次のような効果が期待されています。

  • 見落としの防止: 人間では気づきにくい関連箇所までAIが洗い出すことで、見積もり段階での作業の抜け漏れが減少すると見込まれています。

  • 根拠の明確化: 工数の根拠やスケジュールの目安がAIによって出力されるため、部門内で見積もりの妥当性を検討する際の材料として活用できると見込まれています。

  • 負担の軽減: ゼロから必要な作業を調べて書き起こす場合と比較して、見積もり作成にかかる手間が抑えられると見込まれています。

一方で、AIが提示する工数が実態より過大になる可能性も考慮し、実証実験では担当者による精査・補正の工程を必須とし、その効果が確認されます。AIを万能なツールとしてではなく、その分析力を活かしつつ、最終的な判断は人間が担うという役割分担が、見積もり精度の維持に不可欠だと考えられています。

オーエムネットワーク株式会社は今後、本実証実験を通じて効果や課題を検証し、有効性が確認できた場合には、正式な運用への移行を検討していくとのことです。同社は、生成AI活用の本質は「AIに仕事をすべて任せること」ではなく、AIと人がそれぞれの得意な役割を担い、お客様への価値につなげることにあると考えています。AIが抜け漏れなく分析し、人間が責任を持って判断する。この組み合わせにより、システム開発の見積もりの精度と根拠の分かりやすさを高めていく方針です。

こうした取り組みを通じて、オーエムネットワーク株式会社は、お客様により確かなサービスを提供できるよう努めてまいります。

オーエムネットワーク株式会社について

  • 会社名: オーエムネットワーク株式会社

  • 所在地: 新潟県新潟市中央区

  • 事業内容: 業務システム開発、シフト管理システム「R-Shift」

  • 提供Web: https://www.omnetwork.co.jp/