ACM SIGGRAPH Academyとは
「ACM SIGGRAPH Academy」は、コンピュータグラフィックス分野へ卓越した貢献が認められた人物で構成される名誉ある組織です。そのメンバーには、コンピュータグラフィックス分野の発展を牽引してきた研究者、技術者、アーティスト、デザイナー、教育者など、世界を代表する第一人者が名を連ねています。
2018年の創設時には、それ以前のSIGGRAPH主要賞(Steven A. Coons Award、Computer Graphics Achievement Awardなど)の受賞者も初代メンバーとして迎えられました。日本からは河口洋一郎氏、西田友是氏がその栄誉に浴しており、安生氏は彼らに続く日本人3人目の就任となります。
詳細は以下のリンクからご確認いただけます。
評価された功績
安生氏が「ACM SIGGRAPH Academy」に任命された功績は、以下の通りです。
「ブレンドシェイプおよびスタイライズドレンダリングにおける先駆的研究、ならびにグラフィックスおよびデジタルプロダクションにおける継続的なリーダーシップに対して」
安生氏は長年にわたり、アニメや3DCGをはじめとする映像制作の現場に根ざした研究開発に取り組んできました。今回の就任は、その実践的・学術的両面での貢献が評価されたものです。
任命式は、2026年7月19日から23日にロサンゼルスで開催されたCGとインタラクティブ技術の国際会議「SIGGRAPH 2026」の期間中、7月21日(火)の授賞式のなかで執り行われました。副賞として盾と、CGの世界で象徴的な存在として知られる「ユタ・ティーポット」をモチーフとしたトロフィーが贈呈されました。
「ユタ・ティーポット」は、1975年にユタ大学の研究者が自宅にあったティーポットをコンピュータ上で再現したことに由来し、以来半世紀にわたり新しい描画技術を試すための「標準モデル」として世界中のCG研究者に親しまれてきました。映画やソフトウェアの中にも遊び心として登場することがあるほど、CGの歴史に深く根付いた存在です。
SIGGRAPH 2026の詳細はこちらからご覧いただけます。
安生健一氏のこれまでの歩み
安生健一氏は、株式会社IMAGICA GROUPおよび株式会社オー・エル・エム・デジタルの技術顧問であり、工学博士でもあります。
2000年にOLM DigitalにR&D部門を創立し、同社の研究開発を主導してきました。多くの劇場版ポケットモンスター作品や3DCG作品では、R&Dスーパーバイザーとしてクレジットされています。また、CESA技術委員会委員(2009-2014)、VFX-JAPAN理事(2016-)、米国Visual Effects Society会員(2011-)も務めています。
研究においては、数学的・計算論的に扱いやすいモデルの構築に焦点を当て、3Dアニメ向けの演出可能なライティング・陰影表現や、フェイシャルアニメーションのためのブレンドシェイプなどの成果があります。文部科学省CREST「Mathematics for Expressive Image Synthesis」(2010-2016)を主導し、平成26年度文部科学大臣表彰科学技術賞(研究部門)を受賞しました。
「ACM SIGGRAPH」ではテクニカルペーパー委員等を多数務めたほか、DigiPro(2012年開始)の共同創設者でもあり、SIGGRAPH Asia 2018ではカンファレンスチェアを務めるなど、多岐にわたる活動を通じてコンピュータグラフィックス分野の発展に貢献してきました。
株式会社オー・エル・エム・デジタルについて

OLMグループは、アニメ、フルCG、実写、VFXなど、ジャンルにとらわれない多岐にわたる映像作品を手掛けています。国内外だけでなく、海外向けのTVシリーズや映画作品の制作も手掛け、活動のフィールドを広げています。映像を愛するすべての人へ笑顔と感動を届けることを目指しています。
株式会社IMAGICA GROUPについて

株式会社IMAGICA GROUPは、映像の企画から制作、映像編集、配信・流通向けサービスに至るまでを、グローバルにワンストップで提供しています。エンタテインメント分野に留まらず、産業や医療、さらには学術研究などの幅広い分野へも、映像技術を活用した高品質な製品・サービスを提供しています。
