llms.txtとは
「llms.txt」は、いわば「AIのための、サイトの案内ファイル」です。ChatGPTなどの生成AIが、ウェブページの内容を効率的かつ正確に読み取れるようにするための仕組みとして導入されました。通常のHTMLページに含まれる不要な構造を読み飛ばし、必要な情報へ直接アクセスすることを可能にします。これにより、AIが事実と異なる内容を生成してしまう「ハルシネーション」を抑制し、データ処理量(トークン)の節約にも繋がると期待されています。このファイルは、AIにコンテンツを学習させるためではなく、AIが質問に回答する際に、クリエイターの一次情報を正しく参照してもらうためのものです。
なぜこの取り組みを進めるのか
AIは、人々が人や商品、作品を探す際の新たな入口となりつつあります。noteは国内最大級のメディアプラットフォームとして、クリエイターの皆様ご自身の一次情報がAIに正確に届けられるよう、この仕組みを整備しました。例えば、「発酵食品に詳しいのは誰だろう?」「面白いエッセイストを知りたい」といった問いに対して、noteでの発信活動がAIによって正しく認識されれば、クリエイターはより多くの新しい読者や仕事の機会に巡り合えるでしょう。
正確な公開情報は、この実現のための大切な土台です。情報が整理されていない場合、AIが事実と異なる人物像を作り出してしまう可能性もあります。noteは、ある調査(2026年7月2日公開のAhrefs調べ)によると、日本におけるAI検索で引用されるドメインとしてYouTubeに次ぐ2位を占めており、すでにAIから多くの参照を受けています。この強みを活かし、AIエージェントの時代を見据えて、クリエイターの活動がより正確に読み取られるための基盤をいち早く整えることとなりました。「llms.txt」への対応は、その最初の一歩です。
何が対象となるのか
noteでは、クリエイターページで公開されている情報のうち、AIが理解しやすいように構造化された情報を「llms.txt」として提供します。具体的には、プロフィール情報やSNSへのリンクなどの基本情報が対象です。記事の本文自体は含まれません。
また、「llms.txt」はAIに参照してもらうためのものであり、AIの学習とは別の仕組みです。AIによる学習を希望しない設定をしているクリエイターの皆様の意向は尊重され、「llms.txt」の対応は行われません。
参考:note、AI学習に関する意向表明機能を追加(2025年2月発表)
CSO・深津貴之氏のコメント
noteのCSO(Chief Strategy Officer)である深津貴之氏は、生成AIによる引用や紹介が今後のメディアやマーケティングにおいて非常に重要なテーマとなるとの見解を示しています。情報の入口が検索からAIへと広がる中で、AIが著者本人の一次情報にたどり着けることの重要性を強調しました。
深津氏は、noteにはクリエイターの一次情報や一次体験が日々蓄積されており、今回の「llms.txt」対応を起点として、信頼できる著者情報や作品の背景をAIが参照しやすい形で整備していくと述べています。将来的には、クリエイターの皆様の意思を尊重しつつ、本人確認済みの情報や専門性を示す情報などもAIに適切に伝えられる仕組みを検討していく考えです。まだ業界標準が確立されていない領域だからこそ、noteが率先して挑戦し、AI時代におけるクリエイターと情報のより良い関係を提案していく、と語っています。
noteについて
noteは、クリエイターが文章、画像、音声、動画といった様々なコンテンツを投稿し、ユーザーがそれらのコンテンツを楽しんだり、応援したりできるメディアプラットフォームです。誰もが創作活動を楽しみ、継続できるように、安心できる雰囲気と多様性を大切にしています。個人クリエイターから法人まで、様々な方が混ざり合い、好きなものを見つけたり、興味深い人に出会えたりする機会が広がっています。2014年4月のサービス開始以来、約8209万件の作品が生まれ、2026年5月末時点での会員数は1248万人に達しています。
