「ドローンが飛び交うまち」実現へ、広島県神石高原町で官民協働プロジェクトが完遂

プロジェクトの背景

神石高原町では、2019年よりパーソルビジネスプロセスデザインおよびドローン関連企業・団体と共に「神石高原町ドローンコンソーシアム」を設立し、ドローンの活用による災害対応の高度化や地域課題の解決を進めてきました。特に、地域住民が中心となり災害に対応する能力を高める「地産地防」の確立に注力しています。具体的には、災害時にドローンを操縦して状況を早期に把握する地域パイロットの育成や、運用フロー・マニュアルの整備を通じて運用基盤を構築してきました。

このような取り組みの結果、町内でドローン事業を立ち上げる事業者が現れるなど、地域におけるドローンの事業化という具体的な成果も生まれています。2025年度に実施された本プロジェクトでは、これまでの基盤をさらに発展させ、大型物流ドローンの実用化と平時のユースケースの拡充に力が注がれました。

屋外での話し合いの様子

各事業の概要

本プロジェクトは、町におけるドローン活用のさらなる自走化と将来を見据えた取り組みの推進を目的とし、「大型ドローン物流事業」「有害鳥獣対策事業」「次世代育成事業」の3つのテーマで展開されました。

大型ドローン物流事業

人口減少、高齢化、生活インフラの希薄化が進む神石高原町において、災害時の孤立リスクに対応する物流インフラを町内で完結させることを目指しました。地域内の事業者や町の担い手に対しドローン物流に関する講習を実施し、地域内事業者による運航管理を含む一連のオペレーションのもと、災害備蓄倉庫から神石高原町役場本庁に至るルートでの実証実験が完遂されました。これにより、地域自走型の運用体制が実現可能であることが示されました。

山間部の衛星画像

有害鳥獣対策事業

猟友会と連携し、ドローンを活用した捕獲手法の実証が行われました。これは、地域課題解決に向けた新たなドローン活用の可能性を検証するとともに、平時における活用機会の拡充と地域へのドローン定着を加速させるものです。平時の活用機会の拡充は、有事における迅速な運用にも直結するため、地域課題に即した平時と有事を問わないフェーズフリーの運用体制構築に向けた基盤が整備されました。

ドローンの準備をする作業員

次世代育成事業

神石高原町内の中学校1年生を対象に、次世代を担う子どもたちの地域への関心と意欲を喚起するためのドローン特別授業が開催されました。地域内事業者が新技術を実際に担う姿を見せ、町の地産地防事業の取り組みを紹介することで、新技術が身近なものであることを体感してもらうとともに、生徒たちが「ドローンで町の未来をどう変えるか」を考えるグループワークを実施。ドローンが町の産業として根付きつつある現状を伝えることで、地域の新しい仕事や働き方を身近に感じ、将来この町で活躍するイメージを持てる機会の創出につながりました。

制服姿の学生たち

これらの3事業はすべて、神石高原町においてドローンを地域の力で自立的かつ継続的に実用していくための基盤形成に貢献するものとなります。

パーソルビジネスプロセスデザインの取り組みと成果

パーソルビジネスプロセスデザインは、長期間にわたり、町におけるドローン利活用の定着と継続的な運用体制の構築を目指して取り組みました。ドローンの実用化には、「導入におけるメリット」「用途に適したドローン」「継続的に運用できる体制」が重要であると考えています。有事時に孤立する中山間地域という特性から、地域の中で自走できる体制を目指すことに重点を置いてきました。同社はドローンの飛行支援だけでなく、運用手法の設計、飛行技術の提供、体制構築まで、あらゆるビジネスフェーズに対応できることを強みとしており、本事業でもその知見を提供することで、地域課題解決と自走体制の基盤構築に貢献しました。

本年度実施された3つの事業を通じて、地域の担い手へのトレーニングや運航基準の作成支援が行われ、地域内事業者主体で実証実験等が完遂されました。これは、同社が培ってきた実証対応や内製化支援のノウハウを地域課題の解決に応用した結果です。平時・有事を問わないフェーズフリーのドローン活用が、地域内事業者や町の住民の手で実施できる状況が構築され、ドローンの利用が町で事業化されたことで、未来を担う子どもたちに町の産業の変化や新技術への取り組みを紹介する機会も生まれました。

パーソルビジネスプロセスデザインは、新規事業の立ち上げから技術開発、実証対応、プロセス設計、内製化に向けた人材教育まで、一貫した支援を提供できる体制を有しています。今回の取り組みはその強みを活かし、地域で継続的な実用が定着する次のステージへの基盤を確立したものです。今後も、ドローンの活用による地域の課題解決を支援していくことでしょう。

神石高原町からのコメント

神石高原町 産業課 課長補佐の中野達也様は、今回のプロジェクトを通じて、ドローンを町として継続的に活用していくための日常の運用から有事の対応手順まで含めた運用プロセスや人材育成の基盤を整えることができたと述べました。

「パーソルビジネスプロセスデザイン様には、技術面にとどまらず、地域の担い手が主体となって動ける体制づくりまで一貫して支援いただきました。その結果、特定の実証に終わるのではなく、平常時から有事までを見据えた“地域で自走できる状態”に近づけたと感じています。今後は本取り組みを基盤として、ドローン活用を広げ、町の中に自然に根付く形で展開してまいりたいと考えています。」

中野達也様

パーソルビジネスプロセスデザインの「ドローン導入支援サービス」については、以下のリンクから詳細をご覧いただけます。

また、パーソルビジネスプロセスデザイン株式会社のウェブサイトはこちらです。

パーソルビジネスプロセスデザインのドローンソリューションサービスについて

同社は、産業課題を解決するために、ドローンサービス事業者およびユーザー企業に対して、より安全に、そして安定した運用プロセスの設計、構築、運用を支援しています。ドローンメーカーや通信キャリア、関連団体など関係各所との連携を迅速に強化しながら、高精度なドローンビジネスの実用化を目指しつつ、あらゆるビジネスフェーズと課題に合わせたサービスを提供しています。