イタリアIFA映画研修「IFA Masterclass in Filmmaking」のマスターティーチャーと参加者が決定

「IFA Masterclass in Filmmaking」プログラム概要

このプログラムは、世界中から選ばれた若手映画監督やプロフェッショナルを対象とした2週間の集中研修です。イタリアのボローニャで開催され、約30名の参加者(監督、撮影監督、助監督それぞれ10名ずつ予定)が、自身の作家性と専門的なビジョンを深める機会を得ます。

研修は二部構成です。

  • 第1週目: マスターティーチャーによる講義が行われます。ここでは、自身の経験や美学、アプローチが共有され、映画制作の実践について深く掘り下げられます。

  • 第2週目: ボローニャ周辺の様々なロケーションで短編映画の制作(撮影・編集)が行われます。イタリアのフィルムメーカーネットワークが、ロケーションマネージャーやキャスティングディレクター、その他のクルーとして全参加者をサポートします。

マスタークラスの最終日には、同時期に開催されるボローニャ復元映画祭(Il Cinema Ritrovato)で、制作された短編映画のプレミア上映会が予定されています。

マスターティーチャー:ラヴ・ディアス監督

ラヴ・ディアス監督

今回マスターティーチャーを務めるのは、フィリピン出身の映画作家、ラヴ・ディアス監督です。1958年生まれのディアス監督は、現代の世界映画界において独自の地位を確立しています。母国の歴史的背景や社会的な変遷、集団的な記憶やアイデンティティといった深いテーマを、映画を通じて探求し続けてきました。

ハリウッド的な商業映画の枠にとらわれず、長回しの手法やミニマルな構成、美しい白黒の映像表現を用いることで、観客に深い思索と映画の本質に触れる体験を促します。ヴェネツィア国際映画祭で金獅子賞を受賞した『立ち去った女』などの代表作があり、近作『Magellan(原題 / 2025年)』でも、歴史や権力のあり方を哲学的な視点から描き、映画表現の可能性を広げています。ディアス監督のマスタークラスは、映画を用いた表現手法や社会への視座を深く学ぶ貴重な機会となるでしょう。

研修参加者:古川原壮志氏

古川原壮志氏

研修参加者には、古川原壮志氏が選出されました。カリフォルニア州Art Center College of Design映画学部を卒業後、映画、MV、CMのディレクターとして活動しています。2017年と2018年には長編映画脚本「なぎさ」がサンダンスインスティテュート・NHK脚本賞日本代表に連続で選出され、2019年には同企画でフィルメックスタレンツトーキョーにも選出されました。初長編映画『なぎさ』は東京国際映画祭、トリノ映画祭で特別表彰を受賞し、スペイン最大のサン・セバスティアン国際映画祭でも上映されるなど、国内外で高い評価を得ています。

古川原壮志氏のウェブサイトはこちらです: https://takeshilalala.com/

今後の展望

本マスタークラスは、まもなく開講されます。日本からの参加者が、世界の第一線で活躍する才能と刺激的な環境に触れることで、国際的な視野を養い、これからの日本映画界を牽引する人材へと飛躍していくことが期待されます。

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