マーケティング担当者1,200名に聞く「SNS広告・インフルエンサーマーケティングの過去/現在比較調査」を実施

調査サマリー:SNS広告・インフルエンサーマーケティングの変化

本調査から、SNS広告およびインフルエンサーマーケティングにおいて、いくつかの重要な変化が明らかになりました。

  • 目的の移行: 認知拡大中心から、Web流入、新規獲得、継続率向上といった事業寄与を重視する設計へと変化しています。

  • 重点媒体のシフト: 以前はX(旧Twitter)が中心でしたが、現在はYouTubeやTikTokといった動画媒体への重心移動が見られます。

  • 運用形態の進化: 単発のタイアップやギフティングから、長期契約や複合的な設計へと移行しつつあります。

  • 重視KPIの拡大: 単純な獲得指標だけでなく、来店や指名検索など、消費者の行動により近い指標が重視される傾向にあります。

  • インフルエンサー選定基準の質的変化: フォロワー数や属性よりも、エンゲージメント率、フォロワーとの関係性、クリエイティブ力が重視されるようになっています。

  • 最大の課題: 効果測定の難しさ、KPI合意の取りにくさ、計測環境の不足が上位に挙げられています。

目的の変化:認知から流入・獲得・継続へ

直近12カ月間のデジタルマーケティング施策の実施状況を見ると、SNS広告は61.3%、自社SNS運用は52.7%と、多くの企業が取り組んでいることがわかります。一方で、インフルエンサーマーケティングは29.7%にとどまり、まだ「全社的に当たり前の施策」とまでは言えない状況です。

直近12カ月で実施した「デジタルマーケティング施策」

SNS広告およびインフルエンサーマーケティングの目的には、顕著な変化が見られました。過去と比較して、「認知拡大」は35.8%から25.3%へ、「興味喚起・比較検討促進」は23.5%から18.8%へ低下しています。これに対し、「Web流入・来店促進」は18.6%から25.1%へ、「新規獲得」は10.5%から16.3%へ、「継続率向上・ファン醸成」は2.9%から8.8%へ上昇しました。この結果は、SNSマーケティングが単なる「話題化の場」から、「送客・獲得・継続まで含めた事業貢献の場」へと認識が変化していることを示唆しています。

SNS広告およびインフルエンサー施策の“過去と現在”での目的

重点媒体とクリエイティブの変化

重点媒体の変化では、X(旧Twitter)が29.6%から19.2%へと大きく低下しました。対照的に、YouTubeは26.9%から30.7%へ、TikTokは2.1%から6.1%へと伸長しています。Instagramは28.7%から29.2%とほぼ横ばいです。この傾向から、X中心の構造から、動画コンテンツや視聴体験を重視した媒体設計へと重点が移っていることがうかがえます。

“過去と現在”での重点媒体

施策別の運用状況を見ると、SNS広告は「外注主導」が50.9%で最多でした。自社SNS運用では「内製主導」が41.5%と高く、社内で運用しやすい傾向が見られます。一方、インフルエンサーマーケティングは「外注主導」39.3%、「半々」26.6%、「内製主導」19.6%と、社内完結が難しく、かつ完全外注にも寄せ切れないという、特有の運用難易度がうかがえる結果となりました。

施策別の現在の運用状況

クリエイティブの傾向では、SNS広告で「短尺動画の活用」(35.8%)、「クリエイティブの量産」(32.0%)、「UGC風・生活者素材の活用」(28.1%)が上位に挙げられました。自社SNS運用では「量産」(26.1%)、「生成AIの活用」(24.1%)、「短尺動画」(22.6%)が上位です。インフルエンサーマーケティングでは「量産」(28.3%)、「短尺動画」(23.3%)が上位であるものの、「特に変化はない」も24.2%ありました。全体的には動画化、量産化、AI活用が進む一方で、インフルエンサーマーケティングにおいては、クリエイティブそのものよりも契約形態や評価設計の見直しがより大きな変化として捉えられているようです。

過去と比べて現在の「SNS/インフルエンサー関連施策」で増えたクリエイティブの傾向

インフルエンサーマーケティングの変化:長期契約と行動評価へ

インフルエンサーマーケティングの方針は、過去から現在にかけて大きく変化しています。「単発のタイアップ/PR投稿(固定報酬)」は23.9%から16.4%へ、「商品提供(ギフティング)」は26.6%から19.1%へ低下しました。これに対し、「長期契約(アンバサダー契約等)」は16.9%から25.1%へ、「成果連動」は6.7%から11.9%へ、「固定+成果のハイブリッド」は4.8%から7.5%へ上昇しています。短期的な露出を求める姿勢から、継続的な関係性を築きつつ成果も追求する方向への転換が進んでいます。

“過去と現在”での「インフルエンサー施策」の方針

インフルエンサーマーケティングで重視するKPIにも変化が見られます。「来店・予約」が22.7%から24.6%へ、「クリック/流入」は12.4%から15.7%へ、「指名検索」は2.7%から7.2%へ、「再生・リーチ数」は6.7%から8.4%へ上昇しました。これは、単純な獲得や認知だけでなく、比較検討や送客、来店といった、より中間から下流の行動まで含めて評価する傾向が強まっていることを示しています。特に指名検索の伸びは、インフルエンサーマーケティングがブランド想起や比較検討の入り口として評価され始めていることを示唆しているでしょう。

“過去と現在”での「インフルエンサー施策」で最も重視している指標

さらに、インフルエンサーの選定基準も変化しました。「フォロワー属性」は43.7%から27.6%へ、「フォロワー数」は43.1%から34.5%へ低下しています。一方で、「エンゲージメント率」は22.0%から28.2%へ、「フォロワーとの距離感」は17.1%から23.3%へ、「クリエイティブ」は11.9%から19.5%へ、「コストパフォーマンス」は12.8%から17.6%へ上昇しました。これにより、選定基準が「誰にどれだけ届くか」という量の評価から、「どんな反応が起きるか」「どのように表現できるか」という質の評価へと鮮明に移行していることがわかります。

“過去と現在”での「インフルエンサー施策」におけるインフルエンサー選定の重視点

課題と今後の報酬体系

現在の課題として最も多く挙げられたのは「効果測定が難しい」で49.0%でした。次いで、「社内でKPIの合意が取りにくい」(30.3%)、「計測環境が十分でない」(30.2%)が続きます。また、「インフルエンサーとのコミュニケーションが難しい」(28.4%)、「コンプライアンス対応の負荷が大きい」(25.2%)、「ブランド毀損/炎上リスクが不安」(23.4%)も高い水準にあります。これらの結果から、施策そのものへの関心や必要性が低いわけではなく、評価の難しさ、運用負荷の高さ、社内説明の困難さが実務上の課題となっている構図が見て取れます。

「SNS/インフルエンサー関連施策」における課題

このような状況を踏まえ、今後のインフルエンサーマーケティングにおける報酬体系については、「長期(アンバサダー契約等)を中心にしたい」(31.8%)、「固定+成果のハイブリッドを増やしたい」(25.3%)に多くの回答が集まりました。「単発の固定報酬を中心にしたい」は15.7%にとどまっており、今後は単発発注ではなく、継続的な関係構築を前提としつつ、必要に応じて成果要素も組み合わせる「中間解」へのニーズが高まっていると考えられます。

今後の「インフルエンサー施策」における報酬体系

専門家コメント

パーソルテンプスタッフ株式会社 最高マーケティング責任者CMO・友澤 大輔氏からは、今回の調査結果に対して深い納得感が示されました。友澤氏は、SNSやインフルエンサー施策が、もはや認知拡大だけでなく、事業成果にどう繋げるかまで期待される施策になったと指摘しています。背景には、特に若い世代におけるメディア接触の変化があり、テキストよりも動画に触れる時間が長く、親和性の高いマイクロインフルエンサーの発信が人を動かしやすい場面が増えているとのことです。一方で、SNSは検索広告のようにラストクリックで効果を説明しにくく、間接的な態度変容をどう捉えるかが難しい領域であるとも述べられています。だからこそ、単純なリーチではなく、行動変容やエフェクティブリーチまで見据えながら、小さく試して実績を積み重ね、社内で説明できる形にしていくことが重要であると強調されています。

macbee Planet NB

調査概要

  • 調査名: マーケティング担当者1,200人のSNS広告およびインフルエンサーマーケティングに関する“過去・現在”比較調査

  • 調査方法: IDEATECHが提供するリサーチPR「リサピー®︎」の企画によるインターネット調査

  • 調査期間: 2026年3月16日〜3月19日

  • 有効回答数: 企業でマーケティング業務に従事する担当者1,221名

利用条件

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株式会社Macbee Planetについて

株式会社Macbee Planetは、「すべてのマーケティングを成果報酬に」を掲げ、認知・獲得・リテンションといった各ファネルを成果報酬で提供するマーケティングカンパニーです。独自のトラッキング技術と「データ×テクノロジー×コンサルティング」の力を組み合わせ、LTVを予測しROIを最適化する成果報酬型マーケティングにより、クライアントのリスクを最大限に抑えた顧客獲得を支援しています。

  • 会社名: 株式会社Macbee Planet

  • 代表者: 代表取締役社長 千葉 知裕

  • 所在地: 東京都渋谷区渋谷3-11-11

  • 資本金: 2,635百万円(2025年4月末現在)

  • 設立日: 2015年8月25日

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