マッチングアプリを取り巻く現状
近年、マッチングアプリに関する痛ましいニュースが後を絶ちません。2025年12月には、既婚者であることを隠した交際が貞操権侵害にあたるとされ、約150万円の賠償が命じられる判決が出ました。また、2026年1月にはホストがマッチングアプリで女性を違法に客引きした疑いで逮捕され、2月には飲食店を装ったレンタルスペースで現金を詐取したとして詐欺容疑で男女3人が逮捕されるなど、悪質な手口が増加しています。
これらの事例は、「未来のパートナーを見つけたい」という純粋な気持ちが悪用される悲劇を示しています。「自分は大丈夫」と思っていても、誰もが被害に遭う可能性を秘めているのです。
出会いの手段としての定着
RCLが実施したアンケート調査によると、10代から70代までの男女の約4分の1が「アプリで知り合った人と交際している」、または「交際していた」と回答しています。

マッチングアプリは、合コンや結婚相談所と並ぶ「出会い」の定番ツールとして定着しています。手軽さが魅力である一方で、見ず知らずの人と会うことへの警戒心は、利用者間でさほど高くない傾向にあるようです。
広がる利用者層と多様な目的
かつては男性が女性を探すイメージが強かったマッチングアプリですが、現在では利用者の男女比はほぼ半々です。

アプリの種類も100以上存在し、目的に応じて複数のアプリを併用する人も少なくありません。主な目的としては、「真剣交際」「大人の関係」「ビジネス」の3つが挙げられます。「ビジネス」目的(ネットワークビジネスの勧誘など)は避けるべきですが、相手は最初は恋愛感情を装って近づいてくるため、見分けがつきにくいのが実情です。
また、利用者層は若年層だけでなく、シニア層にも拡大しています。

50代以上が約1割を占め、40代以上では約3分の1に達します。シニア層からの信用調査依頼も増加しており、その背景には「子供や孫に迷惑をかけたくない」という切実な思いがあるとのことです。
マッチングアプリで騙されてしまう理由
RCLへの相談事例から、マッチングアプリでトラブルに巻き込まれる主な理由が明らかになっています。直近1年間の相談約2,000件のうち、約1~2割がマッチングアプリで知り合ったケースであり、ほとんどが「嘘があるのではないか」という内容です。
理由(1)嘘がつきやすい環境だから
マッチングアプリは、プロフィールを自由に作成できるため、容易に嘘をつけてしまう環境です。実際に、調査の結果、何らかの嘘が発見されるケースがほとんどであるといいます。
ケース(1) 《婿が嘘だらけ》~50代女性ヨウコさんの場合~
ヨウコさんの娘が、アプリで知り合った男性と結婚。しかし、婿の家族構成や結婚式に有名芸能人が列席するという話に不信感を抱き、調査を依頼しました。結果、婿の両親の経歴や兄弟の話は全て嘘であり、浮気問題も発覚して離婚に至りました。娘さんは「好きだから信じようとした」と語っています。
ケース(2) 《結婚を急ぐ彼》~60代女性シズエさんの場合~
シズエさんはアプリで知り合った男性と2年間交際。羽振りの良い彼でしたが、持ち家のはずが「マンションを出なければいけないから結婚しよう」と急かすようになり、不信感が募り調査を依頼しました。結果、彼は借金まみれで家賃も払えず、シズエさんと結婚しようとしていたことが判明。さらに、遺産相続の手伝いをしていると言っていた女性は、長年の内縁関係にある女性でした。シズエさんは「違和感は当たっていた」と語っています。
理由(2)まだ会ってもいないのに「運命の人だ」と錯覚してしまうから
マッチングアプリでは、AIが自分の理想とする相手を紹介してくれます。現実では言いにくいような条件で相手を絞り込み、その理想の相手からメッセージが届くと、「こんな素敵な人に選ばれた」と脳が有頂天になってしまうことがあります。これにより、「運命の人だ」と錯覚し、時間をかけて相手を観察するプロセスが省かれてしまうのです。
ケース(3)《自宅を見せてくれない彼》~30代女性サトコさんの場合~
真剣交際を希望していたサトコさんは、アプリで大手企業勤務の40代男性と出会い、結婚を前提に交際を始めました。しかし、彼は結婚を口にするものの、デートはサトコさんの家ばかりで、週末は「実家に帰る」「兄が来ている」などの理由で会えませんでした。不審に思い調査を依頼したところ、相手は妻子ある既婚者であることが判明。サトコさんは「貴重な2年を返してほしい」と怒り、貞操権侵害で訴えることを検討しています。
ケース(4)《守ってあげたい運命の女性》~60代男性ヤマダさんの場合~
ヤマダさんはアプリで知り合った50代女性と結婚。会う前から趣味や考え方が合い、「運命の人だ」と感じていました。結婚後も奥様の実家への仕送りを負担するなど深い愛情を示していましたが、月の半分を実家で過ごす奥様に不信感を抱き調査を依頼。結果、奥様が既婚者の元カレと不倫関係にあることが発覚しました。それでもヤマダさんは妻を愛していると語り、相手の男性には慰謝料を請求する意向です。
理由(3)高望みをしてしまうから
転職活動では「自分に合った仕事」を探せる人でも、マッチングアプリでは「自分に合った伴侶」を上手に探せない人が多い傾向にあります。これは、普段であれば「怪しい」と感じるような「あなたは私の理想だ」といった言葉を、アプリの中ではすんなり受け入れてしまう心理が働くためです。
ある40代の依頼者は、23歳の女性から「私のタイプです。ぜひ会いたい」とメッセージが来て舞い上がってしまいました。交際が始まると高級バッグやアクセサリーをねだられるようになり、調査の結果、彼女には本命の彼氏がいる上に、他にも複数の「パパ」が存在することが判明し、大きなショックを受けました。
マッチングアプリで騙されないために
トラブルを避けるためには、ご自身の状況を客観的に見つめ直すことが大切です。以下のチェックリストに3つ以上当てはまる場合は、注意が必要です。
まずはチェック!いくつ当てはまる?
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やたらと有名人の名前が出てくる
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お金には困ってない、とアピール
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投資や新規ビジネスについて熱心に語る
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不自然に結婚を急ぐ、もしくは結婚したがらない
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週末に会えない
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私の理想ど真ん中
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たくさん褒めてくれる
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おねだり上手
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正直、自分とは釣り合わないかも?
騙されないための5カ条
- 違和感や嫌な予感をそのままにしない
直感は当たっていることが多いものです。少しでもおかしいと感じたら、立ち止まってよく考える勇気を持ちましょう。 - 騙されているかも?と思っても、直接本人に聞くのはNG
もし相手が嘘をついている場合、直接問い詰めてもさらに嘘を重ねてごまかされてしまうだけです。 - 「好きだから」に引っ張られない勇気を持つ
感情的にならず、冷静に状況を判断することが重要です。 - この人がダメでも、次がいるというポジティブ思考でいる
執着せず、健全な距離感を保つことが、自分を守ることに繋がります。 - 不安は専門家に相談する
「もしかして騙されているかも」と感じたら、一人で抱え込まず、信頼できる専門機関に相談することを検討してください。
株式会社RCLは、調査後の人生を重視した探偵社として、弁護士事務所に隣接する相談室の設置や、「不貞行為の証拠が撮れなければ0円」という完全成果報酬制の導入など、探偵業界の改革に取り組んでいます。不安を感じた際は、ぜひご相談ください。
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