徳島県「祖谷渓」に新しいグランピングリゾート「TOMORI」が開業へ、地域活性化へ向けた挑戦
日本三大秘境の一つとして知られる徳島県三好市の「祖谷渓」エリアに、新しい宿泊施設「IYA-KEI GLAMPING TOMORI」が2026年4月25日の開業を予定しています。このプロジェクトは、地元の建設会社である株式会社佐々木工業が、地域の観光課題を解決し、新しい観光スタイルを提案するために旧祖谷渓キャンプ村を再開発するものです。

地元への深い想いと観光データが後押し
長年、建設業を通して地域の暮らしを見つめてきた佐々木工業の代表、佐々木聡氏は、祖谷渓の豊かな自然とその魅力、そして同時に抱える課題を肌で感じていました。特に、近年インバウンド観光客が増加し、「かずら橋」や「大歩危小歩危」といった有名観光地が賑わいを見せる一方で、地域では少子高齢化が進み、過疎化が進行している現状がありました。
佐々木氏は、「多くの観光客が訪れているのに、なぜ地域が活性化しないのか」という疑問を抱き、地元の魅力をさらに伝えたいという強い想いを抱いていました。そんな中、三好市が保有していた閉鎖中の「祖谷渓キャンプ村」の譲渡先を探していることを知り、宿泊業への挑戦という大きな決断に直面します。
この決断を後押ししたのは、三好市の観光事情に関するデータでした。観光来訪者の59.1%が50歳以上の高齢者で占められているという事実が明らかになり、この表面的な賑わいの裏に隠された課題が浮き彫りになりました。次世代層(10~30歳代)の割合は、10代が1.8%、20代が8.5%、30代が10.4%と非常に低いことが示されています。このデータは、観光地が持続的に繁栄するためには、次世代層との接点が必要不可欠であるという課題を提示しています。
一方で、三好市を訪れる観光客の56.9%がリピーターであり、そのうち16.8%が10回以上のヘビーリピーターであるというデータも存在します。一度祖谷渓の魅力に触れた人々は、何度も再訪してくれるという事実が、佐々木氏に確かな手応えを与えました。
「滞在&体験型観光」を促進するグランピングリゾートへ
佐々木氏が旧キャンプ場跡地で選択したのは、祖谷渓の自然を間近に感じながら快適に過ごせる「グランピングリゾート」スタイルです。三好市の観光データから日帰り観光客が多いという傾向も読み取り、グランピングという新しい滞在の選択肢を提供することで、観光客が祖谷渓の神秘に「もう一歩踏み込んだ」体験ができると判断しました。

施設名「IYA-KEI GLAMPING TOMORI」には、「おもてなしの灯」が祖谷渓の神秘的な自然と共に、訪れる人々一人ひとりの心に灯るようにという願いが込められています。
この「おもてなしの心」を具現化する上で、当初は事業化に反対していた佐々木氏のご家族が大きな力となっています。奥様は地産地消を取り入れた料理や秘境体験アクティビティの構築を主導し、長女は祖谷渓の観光認知における弱点であるSNS戦略を着実に進めています。三好市の観光認知手段におけるSNSの割合は13.4%に過ぎず、今後の展開が期待されます。

徳島の恵みを味わう贅沢な食事と秘境の絶景
「IYA-KEI GLAMPING TOMORI」では、徳島が誇る三大ブランド食材「阿波牛・阿波尾鶏・阿波美豚」を中心とした贅沢なグリルコースが提供されます。香ばしい阿波牛の特選ロース・特選カルビ、旨みが凝縮した阿波尾鶏、油の甘みが上品な阿波美豚など、それぞれの食材の個性を食べ比べながら楽しむことができます。さらに、季節限定の阿波美~ナスや神山しいたけ、祖谷豆腐といった徳島ならではの旬の味覚も取り入れられます。焚き火を囲んで焼き上げるスタイルは、アウトドアの醍醐味を存分に味わえるでしょう。

このグランピングリゾートは、日本三大秘境であり「日本のマチュピチュ」とも称される祖谷渓の神秘的な自然と絶景の中で、ラグジュアリーな滞在と温かい「おもてなしの心」を提供することを目指しています。

昨年11月には、施設の予告編となる公式サイトも開設されています。
- TOMORI公式サイト(予告編): https://tomori-glamping.com/
施設概要
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名 称: 祖谷渓グランピング TOMORI
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所在地: 徳島県三好市池田町松尾松本525−1
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開 業: 2026年4月25日(予定)
事業者概要
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社 名: 株式会社佐々木工業
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代表者: 代表取締役 佐々木聡
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所在地: 徳島県三好市井川町岡野前17-3



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