調査概要
本調査の概要は以下の通りです。
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調査名: 連載「WiFi片手に、日本をめぐる。〜令和の伊能忠敬プロジェクト〜」第3回・島根編
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実施期間: 2026年7月3日(金)
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場所: 島根県邑智郡邑南町・出雲市・松江市(計測スポット4箇所)
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計測回線: 楽天モバイル eSIM、WiMAX(NC03、DOCK)、Starlink
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方法: 全スポットで同一の4回線を同時持ち込みし、同じ場所・同じ時間に並べて計測されました。
- なお、宇都井駅ではWiMAX2機種が電波を掴めず計測不可となりました。
主要な調査結果
楽天モバイルは「5Gがなくても崩れない」
大阪編で「5Gが掴めるかどうかがすべて」とされていた楽天モバイルですが、島根では一度も5Gに接続することなく、全スポットで実用十分な速度を記録しました。
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出雲大社(13時台):LTE接続で105.14Mbps
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宍道湖・湖畔(19時台):LTE接続で89.31Mbps
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松江城(20時台):LTE接続で78.75Mbps
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宇都井駅・秘境駅(11時台):LTE接続で63.89Mbps
特筆すべきは出雲大社での結果で、楽天モバイル(105.14Mbps)が同一地点のStarlink(92.32Mbps)を上回りました。これは、LTE接続のままStarlinkを上回った初めての事例です。また、WiMAX2機種が電波を掴めず計測不可となった秘境駅・宇都井駅でも、楽天モバイルは63.89Mbpsを記録し、「山間部だから通信は厳しい」という一般的なイメージとは異なる結果が示されています。


WiMAXは同じ1日で約33倍の差
大阪編で「都市部では実用水準に戻る」ことが確認されたWiMAXは、島根でもその傾向が見られました。松江城ではDOCKが126.87Mbpsを記録し、この日のWiMAX最高値となっています。
一方で、同じ日・同じ端末でありながら、宍道湖の湖畔ではDOCKが3.87Mbpsまで低下し、松江城との差は約33倍にのぼりました。さらに宍道湖では、同一地点・同一時刻にもかかわらずNC03が57.34Mbps、DOCKが3.87Mbpsと、端末が違うだけで約15倍の差が開いており、「端末による激しい差」が地方の湖畔でも再現された形です。
Starlinkは山間部でも安定、この日の最高速度309.46Mbpsを記録
Starlinkは今回も安定した性能を見せ、4スポットすべてで90Mbps以上を維持しました。
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松江城(20時台):309.46Mbps(この日の全計測中で最高速度)
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宍道湖・湖畔(19時台):217.32Mbps
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宇都井駅・秘境駅(11時台):123.18Mbps
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出雲大社(13時台):92.32Mbps
山々に囲まれた宇都井駅でも、高架下から見上げると空が大きく開けているため衛星を見通しやすく、123.18Mbpsを記録しました。WiMAXが計測不可だった環境で高速通信を確保できた点は、衛星インターネットならではの強みと言えます。一方で、アンテナを設置し衛星を見通せる環境を確保する必要がある点は変わらず、「空が開けているかどうか」という前提条件は地方でも同様に課題として残るでしょう。
用途別の使い分け(第3回・地方/山間部編 更新版)
今回の島根編の実測を踏まえ、用途別の使い分けの指針が更新されました。
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地方・山間部での普段使い: 楽天モバイルは、5Gエリア外でもLTE接続で60〜105Mbpsを維持し、「つながり続ける回線」としての強さを再確認しています。ただし、auパートナー回線の提供期間は2026年9月30日までとされており、今後のエリア整備の動向には注意が必要です。
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空が開けた場所での高速通信: Starlinkは、離島・都市部に続き、山間部でも90〜300Mbps台を記録しています。ただし、アンテナ設置と衛星を見通せる環境が前提となります。
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市街地・電波条件の良い場所での補助回線: WiMAX(NC03またはDOCK)は、条件が良ければ126Mbps超も可能ですが、同じ日でも場所によって約33倍の差が生じるため、利用エリアとの相性の見極めが重要です。
調査者・荒木孝博氏のコメント
調査者の荒木孝博氏は、島根での検証を通じて、楽天モバイルが「5Gがない場所でも頼れる回線」であることを確認したと述べています。その一方で、WiMAXは松江城で126Mbpsを記録したものの、宍道湖では3.87Mbpsまで低下するなど、場所による相性がはっきりと表れたとのことです。
「同じ回線でも、訪れる場所や周囲の環境によって結果は大きく変わる。だからこそ、実際にその土地へ足を運んで測る意味があります。」と荒木氏は語り、宇都井駅、出雲大社、夜の松江城といったあらゆる場所で記録された数字が、スペック表やサービスエリアマップだけでは分からない「その場所で本当に使える通信」を教えてくれたように感じられるとコメントしています。
今後の展開:次は「富士山編」へ
第1回(離島・圏外)、第2回(都市部・混雑)、第3回(地方・山間部)と、平地におけるデータを蓄積してきた「WiFi片手に、日本をめぐる。〜令和の伊能忠敬プロジェクト〜」は、第4回として「富士山編」を予定しています。これまで検証してきた人々が暮らす場所とは異なる、標高が上がるほど通信環境がどう変化するのか、最後まで安定してつながるのはどの回線か、その検証が期待されます。
詳細レポートはこちら
本調査の詳細なレポートはnoteで公開されています。数字だけでは伝わらない「現場のリアル」が写真とともに詳しく解説されていますので、ぜひご覧ください。
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