病室から始まった一本の映画:『僕を呼ぶ声 / TOKYO STRANGE TALE』2026年春公開
日本国内ではまだ一般公開されていない一本の長編映画が、静かに、しかし確かな熱量をもって海外の映画祭で注目を集めています。OTOGURO WORKSが制作する自主制作映画『僕を呼ぶ声 / TOKYO STRANGE TALE』(監督・脚本:上野コオイチ)が、2026年春に日本での公開を迎えることが決定いたしました。
本作は、企画・主演・プロデュースを俳優歴27年目の乙黒史誠氏が務めています。大手制作会社のバックアップを持たない完全なインディペンデント(自主制作)体制でありながら、岡部たかし氏、しゅはまはるみ氏、金子昇氏といった商業映画・ドラマの第一線で活躍する俳優陣がキャストとして名を連ねている点が特筆されます。

制作背景:病室から始動した企画――「このまま死ねない」という原点
本作の企画は、2020年10月、コロナ禍の真っただ中に始まりました。乙黒史誠氏が人生で初めて入院生活を送っていた時期に、「このまま死ねない」という強い思いを抱いたことが原点となっています。
入院中、乙黒氏は病院内の風景をスマートフォンで撮影し、長年の盟友である上野コオイチ監督と共有していました。断片的な映像の共有と対話を重ねる中で、物語の構想は少しずつ具体化されていきました。この作品は、企画が“動き始めた”段階から、現実の人間関係と協働によって形になっていったという点で、すでに異例のプロセスを辿っています。齢44歳にして、いわば「執念のオールドルーキー」とも言える立場で、企画・主演・プロデュースを兼ねる長編映画制作に踏み出したのです。

キャスティングの核心:「最後に、この人たちと同じフレームに収まりたかった」
インディペンデント映画である本作に、商業第一線で活躍する俳優陣が参加している点は、多くの方にとって驚きかもしれません。主要キャストは以下の通りです。
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岡部たかし氏
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しゅはまはるみ氏
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金子昇氏
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佐藤みゆき氏
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大地泰仁氏
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重松りさ氏 ほか
通常、商業作品では予算規模や制作体制、調整プロセスなどの“条件”が先行します。乙黒史誠氏が、脚本も完成していない段階でキャスティングに踏み切った理由は、戦略的な判断ではありませんでした。人生で初めて入院し、病室で“自分の身体が思うように動かなくなる時間”と向き合う中で、乙黒氏の中に残ったのは、ただ一つの衝動だったといいます。「もしここで人生が終わるなら、最後にどうしても、この人たちと同じフレームに収まりたかった」という切実な思いです。
岡部たかし氏、しゅはまはるみ氏、金子昇氏──彼らはいずれも、乙黒氏が俳優として芽の出ない時代を共に過ごし、同じ現場で悩み、笑い、演劇や映画にしがみついてきた仲間たちでした。その後、それぞれが商業作品の第一線へと進んでいく一方で、乙黒氏自身は長く無名の俳優として歩み続けてきました。
だからこそ本作は、キャリアの逆転や再起を狙った企画ではありません。それは、「俳優として生きてきた時間そのものを、一本の映画のフレームに刻みたい」という、極めて個人的で切実な動機から始まったプロジェクトでした。その思いに応えるように、彼らは条件や話題性ではなく「関係性」を選び、脚本完成前という不確かな状況にもかかわらず参加を決めました。こうして本作は、合理性や効率では説明しきれない、人と人のつながりそのものを成立条件として動き始めることになりました。厳しい環境を前提としてなお、俳優たちは作品の完成度を高めるために妥協のない演技で応え、一本の映画としての強度を押し上げていきました。
出演者コメント

金子昇氏
「一緒に芝居のレッスンをしプロの役者を目指した仲間が映画を作るから参加してほしいと言われたら、断る理由が一つもなかったね。」

しゅはまはるみ氏
「コロナ禍で暇だったから……というのも嘘ではないけどやはり乙黒という人間を信じてたからでは?と思い、当時のLINEを振り返ってみたら「ギャラ出るならやぶさかではない」って返事してた……やっぱりコロナ禍で暇だったからだな笑笑」

岡部たかし氏
「乙黒くんは、東に病気の子どもがいれば行って情熱をもって看病するし、西に疲れた母がいれば行ってその稲の束を背負って情熱と叫ぶような男です。それは出会ったころから今も変わらず、こわいくらい。この映画に誘っていただいたとき僕は、南だったか北だったかにいたのですが、来て「怖がらなくてもいい、情熱を持って創りますぜ」と言ったその口、目、全身に情熱がたぎってあちこちよりなにかが垂れでていたのが恐ろしく「出ます」と言いました。」
制作体制:フレームの内と外を越えて
本作では、主人公「板橋仙一」の幼少期を、乙黒史誠氏の実の息子が演じています。物語上の「同一人物の過去と現在」を、現実の親子関係が担う構造は、本作の成立過程そのものを象徴しています。完成後の国際映画祭の場においても、父子で上映の場に立ち会い、作品が受け止められていく時間を共有してきました。

また、本作の成立を支えたのは、俳優としての出演にとどまらないキャストたちの関与でした。ヒロインを演じた重松りさ氏は、俳優としての出演に加え、スタッフとしても現場に立ち回り、録音マイクを持って動く場面もあるなど、制作の実務にも深く関与しています。多くのキャストが、演じる者と支える者という役割の境界が曖昧な現場において、それぞれが立場を越えて動いたことが、今日の「完成」という状況につながっています。

国際評価:日本公開を前に、世界が先に反応した
完成した本作は、日本国内での一般公開を迎える前に海外の映画祭へ出品され、これまでに約50の国際映画祭に出品されました。公式セレクションを含め、現在までに世界9カ国・19冠を受賞しています。
初プロデュースでありながら、乙黒氏は本作を国内に閉じず、意図的に海外の映画祭へと展開する判断を下しました。作品の価値を市場や知名度ではなく、世界の観客や批評に委ねたいという、率直な憧憬がそこにはありました。
特筆すべき実績として、フランス・パリで開催された「20th ÉCU – THE EUROPEAN INDEPENDENT FILM FESTIVAL(第20回エキュ・ヨーロッパインディペンデント映画祭)」にて、観客賞を受賞しています。また、アメリカで開催された「10th Portland HORROR FILM FESTIVAL(第10回ポートランド・ホラー・フィルム・フェスティバル)」では、クロージングナイト上映作品として選出されました。さらに、ギリシャで開催された「16th BRIDGES INTERNATIONAL FILM FESTIVAL(第16回ブリッジス国際映画祭)」では、最優秀助演男優賞(乙黒史誠氏)と最優秀プロダクションデザイン賞(乙黒史誠氏/上野コオイチ氏)の2部門を同時受賞するなど、国や文化を越えて評価が広がっています。企画・主演の乙黒史誠氏は、カリフォルニアを中心とするインディーズ映画メディア「WILD FILMMAKER」から取材を受けるなど、海外メディアからの関心も高まりつつあります。

今後の展開
『僕を呼ぶ声 / TOKYO STRANGE TALE』は、一人の俳優の切実な動機から始まり、多くの仲間の手を借りて完成し、海外での評価を経て、2026年春、国内上映を目指し、現在準備が進められています。本作の日本国内での劇場公開情報、および予告編の解禁については、第二弾プレスリリースにて発表される予定です。

作品情報
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作品名:『僕を呼ぶ声 / TOKYO STRANGE TALE』
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監督・脚本・撮影・編集:上野コオイチ
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音楽監督:川根麻里亜
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企画・主演・プロデュース:乙黒史誠
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出演:乙黒史誠、重松りさ、佐藤みゆき、大地泰仁、岡部たかし、しゅはまはるみ、金子昇 ほか
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上映時間:111分
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制作国:日本
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ジャンル:ホラー/サスペンス/ファンタジー
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映倫:G区分
関連リンク
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海外映画祭用ティザー映像: https://vimeo.com/1002873931?share=copy
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公式Instagram: https://www.instagram.com/filmtokyostrangetale?igsh=Zm96c21lNDBtN204&utm_source=qr
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公式サイト: https://bokuyobu.com/
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Official Festival Page (FilmFreeway): https://filmfreeway.com/TokyoStrangeStories
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WILD FILMMAKER 独占インタビュー(英語): https://wildfilmmaker.com/tokyo-strange-tale-%e5%83%95%e3%82%92%e5%91%bc%e3%81%b6%e5%a3%b0-boku-wo-yobu-koe-exclusive-interview-fumitaka-otoguro/
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乙黒史誠Instagram: https://www.instagram.com/fumitakaotoguro?igsh=ZG1leWxmaHAyN2Vh&utm_source=qr



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