90歳の証言から生まれた絵本『生きていてくれて、ありがとう』7月14日刊行 – 広島の原爆と戦争を伝える物語

90歳の証言が絵本に『生きていてくれて、ありがとう』刊行

2026年7月14日、株式会社岩崎書店より、90歳の女性スエ子さんの貴重な証言を基にした絵本『生きていてくれて、ありがとう』(あごうしゅうじ・文/ひろみちいと・絵)が刊行されます。この絵本は、広島で原子爆弾を体験し、戦争孤児として過酷な日々を送った一人の少女の記憶を、後世に伝えるために生まれました。

8歳の少女が見た広島の悲劇

物語は、太平洋戦争末期の広島を舞台に、8歳の少女すえ子の日常から始まります。家族と過ごす幸せな日々の中、1945年8月6日、広島に原子爆弾が投下されました。その日、すえ子は大好きだった3人の姉を家の下敷きで失い、一人だけが瓦礫の中から這い出しました。両親の安否も不明となり、すえ子は戦争孤児として、その後も計り知れない苦労を経験します。しかし、「お母さんが、いつか迎えに来る」という強い思いが、彼女を支え続けました。90歳になった今も、その思いは変わらないと言います。

家族団らんの様子

戦時中の集団疎開の様子も描かれており、親と離れる寂しさと不安が伝わります。

学童疎開の様子

そして、1945年8月6日午前8時15分、人類史上初めて広島に原子爆弾が投下された瞬間が描かれています。

キノコ雲

平和への願いを込めて

この絵本は、筆舌に尽くしがたい悲惨な体験を伝えるとともに、平和の尊さを深く訴えかけます。80年以上が経過した今も世界のどこかで戦争が続いている状況において、すえ子さんが味わった悲しみ、そしてその中で見出した「生きるよろこび」の声に耳を傾け、戦争と平和について改めて考えるきっかけを与えてくれるでしょう。

書籍情報

夜空と子供のイラスト

  • 書名: 生きていてくれて、ありがとう

  • 著者名: あごうしゅうじ・文/ひろみちいと・絵

  • 出版社: 株式会社岩崎書店

  • 定価: 1,870円(本体1,700円+税)

  • 判型: A4

  • 頁数: 40ページ

  • 対象年齢: 5歳くらい〜小学校高学年向き

  • 配本日: 2026年7月10日

  • 発売日: 2026年7月14日

  • ISBN: 978-4-265-83264-4

岩崎書店商品ページ:
https://www.iwasakishoten.co.jp/book/b10170167.html

著者プロフィール

あごうしゅうじ
1967年神奈川県生まれ。岡山大学卒業。著書に『「いのち」と「平和」の演劇を創る』(七つ森書館)、『原爆と朝鮮戦争を生き延びた孤児』(新日本出版社)、絵本『そのときぼくは9さいだった』(新日本出版社)などがあります。

ひろみちいと
1971年三重県生まれ。Academy of Art University 大学院イラストレーション科を卒業。在学中にはMark English氏やサノカズヒコ氏の講義を受け、帰国後はイラストレーターの木内達朗氏に師事しました。一般社団法人東京イラストレーターズ・ソサエティ会員で、コンセプトは「グッとくる絵」です。