アニメ化に込められた想い
ショートアニメ「もちにゃん」は、2020年の新型コロナウイルス感染拡大の中、「家にいる子どもたちを少しでも笑顔にしたい」という願いから誕生しました。脚本・監督を務めるコルピ・フェデリコ氏(株式会社ディー・ビジュアル)と、タイ・バンコクのアニメーターNalinrut Tantbirojn氏(リン・タンパイロー/株式会社ディー・ビジュアル・バンコク)のわずか2名でYouTube向けに制作が開始されました。
その後、多くの反響を受け、制作スタッフを増やしながら作品は成長を遂げてきました。2021年にはYouTube向け5分アニメからTikTokなどのショート動画プラットフォーム向け縦型アニメへと転換し、11秒から40秒の新作映像を2日に1本のハイペースで制作、全100話が公開されました。
コロナ禍が明けた2024年からは、新たにショートアニメ全120話を制作。台湾、中国、日本の順に配信が開始され、中国では4200万回を超える視聴を記録するなど、大きな反響を呼びました。
「もちにゃん」ワールドを広げたアニメオリジナルキャラクターたち
アニメ版「もちにゃん」では、原作のシンプルな世界観を基盤に、キャラクターそれぞれの個性や物語が大きく広がりました。2020年からはアニメオリジナルキャラクターたちが次々と登場しています。
YouTube版で最初に登場したのは、沖縄に暮らす仲良しカップル、シーちゃん&サーくんです。もちにゃんたちが沖縄へ来た際、美しい景色や文化を案内する彼らですが、もちにゃんの天然なドジによって毎回大事件が発生し、二人が慌てて後始末をするというおなじみの名コンビとなりました。その明るく愛らしい姿は多くのファンに愛され、もちにゃんたちが沖縄を離れた後もたびたび登場しています。
続いてTikTok版の開始直後に仲間入りしたのが、もちうさの恋人・ワタちゃんです。わたあめでできた彼女は、水や風など日常のあらゆるものが天敵。それでも彼女を守ろうと奮闘するもちうさのひたむきな愛情は、多くの視聴者の心を打ち、シリーズ屈指の感動エピソードを生み出しました。



そして、そのわずか2話後に初登場したのが、ミャオジュン(ナマーズ)です。もともとは出会い系アプリの詐欺を風刺した一度限りのギャグキャラクターとして誕生しましたが、そのインパクトと人気からレギュラーキャスト入りを果たしました。自分の見た目に自信が持てず、大好きなみににゃんには理想の姿しか見せられないナマーズの、少し切なくも応援したくなる恋物語は、多くのファンの注目を集めています。

最終話スペシャルに込められた想い
最終話の主人公は、2020年にYouTube版第2話に登場した名犬タピオカです。一見すると短気で攻撃的に見える彼ですが、その怒りがどこから生まれたのか、本作ではその背景にある心の傷や自己否定に真正面から向き合います。
この作品のモチーフとなったのは、日常の中で誰かから否定され続け、自信を失い、自分の存在価値さえ見失ってしまう人々の実際の経験です。近年、SNSや職場、日常生活のさまざまな場面で、人を強く否定したり、攻撃的な態度を取る人が増えていると感じられています。しかし、その一方で、その言葉を受け続け、静かに苦しんでいる人たちも存在します。この作品は「怒り」を描く物語ではなく、その奥にある悲しみや孤独、そして「人を理解しようとすること」の大切さを描いた作品です。



このエピソードは、YouTube版第1シーズン最終話として一度公開されたものの、配信直後に他プラットフォームとの独占配信契約が決定したためYouTubeから取り下げられ、公開期間はわずか数日間しかありませんでした。今回、ショートアニメ全120話のフィナーレとして、改めて多くの方々に届けられることは、制作者一同にとって大変喜ばしいこととされています。さらに、上記の事情で完全未公開となっているYouTube第2シーズン最終話についても、将来的に再編集版として公開する構想が進められています。
世界的アーティストによる新曲も初公開
最終話スペシャルのもう一つの注目点は、世界的ジャズピアニストのGiovanni Mirabassi氏と、フランスを代表するシンガーのMélanie Dahan氏が本作のために演奏する書き下ろし新曲です。映像作品としてだけでなく、「音楽にもこだわるアニメ」として評価されてきた「もちにゃん」の世界観を象徴する一曲となっており、今後は主要音楽配信サービスでのリリースも予定されています。


「もちにゃん」ワールドを支え続けた二人の声優
最終話でももちにゃんたちに命を吹き込むのは、主人公・もちにゃんをはじめ、数多くのキャラクターを演じ分ける吉田聖子氏、そして声優としてだけでなく、第一話からアフレコ・ディレクターとして本作品に参加している本多諒太氏です。
2020年のアニメ制作開始以来、約6年にわたり作品を支え続けてきた二人は、単なる出演者ではなく、「もちにゃん」の世界観そのものを作り上げてきた功労者といえる存在です。優しく温かな掛け合いと、コミカルでありながら感情豊かな演技は、多くのファンを魅了し、現在の「もちにゃん」の人気を支える大きな原動力となっています。
映像版「もちにゃん」は今後も新たな展開が予定されており、二人のさらなる活躍にも大きな期待が寄せられています。
吉田聖子氏

新潟県出身の声優で、声優事務所「マウスプロモーション」に所属しています。2008年より数多くのアニメやゲーム作品に出演し、『うみねこのなく頃に』のベルフェゴール役や『新妹魔王の契約者』のゼスト役など、幅広いキャラクターを演じてきました。透明感のある柔らかな声と繊細な感情表現を持ち味とし、「もちにゃん」では主人公をはじめ作品全体を優しく包み込む存在として、シリーズ誕生当初から出演を続けています。また、演劇活動にも積極的に取り組み、7月にはトライディア第16回シネマティックリーディング公演・悦若えつこ原作『隣人おとぎ注意報』に出演します。
本多諒太氏

マウスプロモーション所属の声優で、アニメ・ゲーム・吹き替えなど幅広いジャンルで活躍しています。2017年より現在の芸名で活動し、2021年には吉田聖子氏との結婚を公表しました。「もちにゃん」では多彩なキャラクターを演じ分けるだけでなく、音響制作・音響ディレクションにも携わり、作品全体の音作りにも深く関わっています。演者と制作スタッフの両面からシリーズを支えてきた、まさに「もちにゃん」の世界を形作る中心人物の一人です。
配信情報
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作品名:「もちにゃん」ショートアニメ(全120話)
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最終話配信開始日:2026年6月27日
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配信:dアニメストア(日本独占配信)
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配信協力:ABCアニメーション
「もちにゃん」は、子どもから大人まで、多くの人々の心に寄り添ってきた作品です。笑って、泣いて、そして少しだけ優しい気持ちになれる——その最後の物語を、ぜひご覧ください。
