- 地方で仕事を生み出す「お隣さん」の実践知:福島発のフリーランスが語る信頼構築術
- DAOマネ勉強会とは
- 今回のテーマ:星かおり氏による「お隣さんになる──地方で信頼を築き、仕事を得るための実践知」
- 実践事例1:「言語より場の共有」── 田舎の信頼は"何時間隣にいたか"で生まれる
- 実践事例2:「効率より体温」── LINE一本で済む話を、わざわざ会いに行く現場主義
- 実践事例3:商工会議所の「専門家登録」── 資格がなくても"先生"として頼られる立ち位置
- 実践事例4:SNSは「デジタル回覧板」── お気持ち投稿はNG、人となりを届ける発信
- 実践事例5:「弱みを見せる・頼る・物々交換」── 応援される"お隣さん"になる世間話の技術
- 信頼が積み重なると、地域と「一体」になる
- 講師紹介
- DAOマネ勉強会の参加者からのコメント
- 今後の展望
- 各地域のDAOに参加しませんか?
- 株式会社あるやうむについて
地方で仕事を生み出す「お隣さん」の実践知:福島発のフリーランスが語る信頼構築術
株式会社あるやうむは、NFTによる地方創生を推進しており、地域おこし協力隊DAOソリューションを活用したDAOマネ勉強会を実施しました。今回の勉強会では、福島県西郷村出身のフリーランスWebディレクターである星かおり氏を講師に迎え、「わたしが”お隣さん”として選ばれ、事業を軌道に載せるまでのリアルな軌跡」をテーマに、地方で信頼関係を築きながら仕事を得るための実践知が共有されました。
DAOマネ勉強会とは
地域おこし協力隊の活動は、自治体ごとにミッションや環境が異なり、いわゆる「正解のない仕事」と表現されることがあります。しかし、全国各地の現場には、数値では測れない実践的な知識や経験、人との関わり方など、再現性のある多くの学びが存在します。
株式会社あるやうむでは、「協力隊員一人ひとりの経験を、個人の中だけで終わらせず、横断的な学びに変えること」を目的として、この勉強会を実施しています。現場で成果を上げている協力隊員や、地域で長く事業を続ける実践者が自らの経験を語ることで、これから着任する協力隊員や、現在活動中で課題に直面している協力隊員にとって、より実践的で現実に基づいた学びの場が提供されています。
今回のテーマ:星かおり氏による「お隣さんになる──地方で信頼を築き、仕事を得るための実践知」

本勉強会は、単なるノウハウ共有に留まらず、自治体からのミッション整理、日々の地道な活動の裏側、地域住民や役場との信頼関係の築き方、SNS発信や関係人口創出の実践例、そしてうまくいかなかったことや現在の課題など、「成果が出るまでのプロセス」に焦点を当てた内容が特徴です。参加者は「自分の地域ならどう応用できるか」を考えながら、積極的に参加できる設計となっています。
星氏からは、特に以下の点について具体的な事例を交えながら解説がありました。
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言語的な説明よりも「場の共有」で信頼が生まれる、田舎独特のコミュニケーション
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LINE一本で済む話を、わざわざ会いに行く「効率より体温」の現場主義
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商工会議所の「専門家登録」を活用し、地域で”先生”として頼られる立ち位置のつくり方
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SNSを「デジタル回覧板」として使い、人となりを届ける発信のコツ
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弱みを見せ、頼り、物々交換する──応援される「お隣さん」になる関わり方
都会で身につけた言語的・合理的なコミュニケーションスタイルを、地域では意識的に切り替えることの重要性が強調されました。星氏自身も、普段は標準語で合理的な思考で動く一方で、地域で信頼を得たい場面では方言に戻すなど、「ギアを変える」ように地域文化に合わせていると語っています。
実践事例1:「言語より場の共有」── 田舎の信頼は”何時間隣にいたか”で生まれる
星氏は、Uターン直後の起業塾での経験から、田舎では「何ができる人か」を言語で説明するよりも、「隣にいて何時間過ごしたか」が信頼の土台になることを指摘します。人々は言語だけで生きているのではなく、場を共有することで信頼関係を築くという考え方です。
そのため、起業塾や勉強会、マルシェ、コワーキングスペースなど、人が集まる「場」に積極的に足を運ぶことが重要です。特に、その場のハブとなっているキーマン(コワーキングスペースの管理者など)の近くに身を置き、自分が「何者であるか」を知ってもらうことが、最初の一歩となると語られました。
出会いを仕事につなげる流れは「準備 × 場 × 関心」という3つの掛け算で整理されます。営業を前面に出すのではなく、「まず相手に興味を持ち、仲良くなること」が先決です。「この人はちゃんと話を聞いてくれる」という信頼が、最初の紹介や案件を生むと言います。名刺も単なる連絡先ではなく”自分の紹介状”として、自分が何を解決できる人なのかを一目でわかるようにしておくことで、会った後も思い出してもらいやすくなるでしょう。
実践事例2:「効率より体温」── LINE一本で済む話を、わざわざ会いに行く現場主義
地域の人と関わる上で星氏が最も意識しているのが、「効率より体温」という考え方です。オンラインショップの注文連絡はLINEで済むはずでも、地域の事業者からは「ちょっと話したいんだよね」と声がかかることがあります。電話一本で終わる用件でも、田んぼまで出向いて顔を見て話すといった行動が、一見非効率に見えても重要です。星氏は、接触頻度が高いほど、「この人は自分に興味を持ってくれている」と感じてもらい、少しずつ心を開いてもらえると説明します。
田舎の「お茶飲み文化」もその象徴です。たわいもない世間話をしながらお茶とお菓子で一時間を過ごす。合理的には何も解決していなくても、その時間の共有こそが信頼を育てます。「非効率を重視することが、結果として体温のあるコミュニケーションになる」という価値観の転換が強調されました。
実践事例3:商工会議所の「専門家登録」── 資格がなくても”先生”として頼られる立ち位置
地域で頼られる立ち位置を築く具体的な方法として、星氏が紹介したのは商工会議所の「専門家登録」です。中小企業診断士などが多い登録制度ですが、SNSマーケティングやAI活用に詳しい人材は地方ではまだ少なく、「インスタの使い方がわからない」「AIをどう使えばいいかわからない」といった声に応えるだけでも、地域の事業者から非常に喜ばれると言います。
田舎では「先生」という肩書きそのものが大きな信頼につながる点がポイントです。資格がなくても登録でき、2時間3万円ほどで専門家として派遣される仕組みもあり、「肩書きをきっかけに、地域で頼られるハブになれる」と星氏は語ります。Canva講座を地域で開催した経験からも、地域の事業者が学びの機会を強く求めていることを実感したとのことです。
実践事例4:SNSは「デジタル回覧板」── お気持ち投稿はNG、人となりを届ける発信
星氏は、SNSを田舎特有の「回覧板」になぞらえます。地域の人は隣人のSNSを思いのほかよく見ており、「インスタで見たけど、最近頑張ってるね」といった声がリアルな会話につながっていくと説明します。
一方で、地域への不満や愚痴を投稿する「お気持ち投稿」は注意が必要です。地域の人はよく見ているからこそ、地域を少し悪く言っただけでも信頼関係が一気に下がってしまうリスクがあります。ネガティブな感情はSNSではなく、運営サポートなど安心して吐き出せる相手に向けるべきだと、リスク管理の重要性が語られました。
発信のコツとして挙げられたのは、「2つの魅せ方」を掛け合わせることです。一つは、日常の様子や活動への思い・こだわりといった「人となり」が見える、身近な安心感のある発信。もう一つは、デザイン性のある写真やストーリー性のある投稿で地域の魅力を再編集する、都会と田舎を融合させた発信です。親しみやすさと洗練された見せ方のバランスをとることで、地域の人にも外の人にも届く発信が可能になると語られました。
高頻度にコツコツ発信を続けると、Instagramのストーリーズなどにコメントやいいねが届くようになり、それに返信することでリアルな会話や仕事のチャンスにつながっていきます。「飛び道具としてSNSを使い、軸足はオフライン(足を運んで取る仕事)に置く」のが星氏のスタイルです。
実践事例5:「弱みを見せる・頼る・物々交換」── 応援される”お隣さん”になる世間話の技術
「応援される存在になる」ために星氏が挙げたのは、自己開示と「頼ること」です。協力隊員はリテラシーも情熱も地域の人より高いことが多いからこそ、あえて「ここで困っているんです」「◯◯さんがいると心強い」と弱みを見せることで、相手が「助けてあげなきゃ」と懐に入れてくれる。これは田舎特有のコミュニケーションだと言います。
もう一つが「物々交換」です。野菜をもらったらお菓子を返す、美味しいものを見つけたらキーパーソンに持っていくといった行動は、返礼そのものが「いい関係だ」という信頼の証になり、「最近どうだい?」という会話のきっかけにもなります。
そして「世間話の技術」も重要です。都会的な結論ファーストの話し方は田舎では敬遠されやすく、むしろ共通の知り合いの話や、新米・季節の話題といった世間話こそが「信頼の入り口」になります。地域の重鎮は自分を採点する「評価者」ではなく、応援してくれる「応援者」になり得る存在だと語られました。等身大の悩みを話し、相手にも頼りながら、「いなくてはならないお隣さん」になっていく。これが本勉強会で星氏が最も伝えたかったメッセージでした。
信頼が積み重なると、地域と「一体」になる
星氏は、これまでの実践知の先にある”到達点”として、信頼が積み重なったときに地域との関係がどう変わっていくかを、次の6つの段階で示しました。
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小さな成功も一緒に喜び、「自分ごと」として分かち合ってもらえる
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困ったときに、すぐ相談できる・一緒に考えてもらえる存在になる
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人・モノ・情報をつなぐ「地域資源のハブ」になる
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目の前のことだけでなく、「地域の未来」を一緒に描くようになる
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自然と頼られ、必要とされる「いなくてはならない存在」になる
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地域の成長と自分自身の成長が重なり、ともに歩むパートナーになる
信頼は一度の成果ではなく、日々の小さな積み重ねで育つものです。その積み重ねが「この人と一緒に未来をつくりたい」と思ってもらえる関係を生み、長く続く”応援されるお隣さん”への道になる、と星氏は締めくくりました。
講師紹介

星かおりさん プロフィール
フリーランス(Webディレクター/SNSディレクター/AI活用・DX促進/広告運用)
福島県西郷村出身・福島/千葉市の二拠点
福島県西郷村出身。高校卒業後に上京し、東京の病院で作業療法士としてリハビリテーションの仕事に従事。持病をきっかけに地元・福島へUターンしました。約2年間の療養期間を経て、パソコン一台でできる仕事を求め、独学でWebデザイン・グラフィックデザインを学び、地域の事業者とつながりながら活動の幅を広げてきました。現在は福島と千葉市の二拠点で生活しながら、Webディレクション、SNS運用、AI活用支援、広告運用などを手がけています。地域案件では、米農家のオンラインショップ運営代行、ドッグサロン・整体院のWebサイト・ロゴ制作、地域おこし協力隊・移住者募集のチラシ制作などの実績があります。商工会議所の専門家登録(AI活用・DX促進)も行い、Canva講座なども実施しています。
DAOマネ勉強会の参加者からのコメント
DAOマネ勉強会に参加した方々からも、具体的な学びや今後の意気込みが寄せられました。
和歌山県橋本市DAOマネージャー:トシ タナカさん

「『橋本市検定』として街の情報をクイズ形式で発信していて、『知らなかったことが知れた』という反応をもらえるのがありがたいです。今日は商工会議所の『専門家登録』の話がとても刺さりました。資格がなくても登録できて地域で頼られる立ち位置がつくれると知り、さっそくやっていこうと思います。朝散歩しながらのビデオポッドキャストなど、人となりが伝わる発信にも挑戦したいです。」
橋本押忍!DAOはこちら!
https://discord.com/invite/3jdxqufqSS
熊本県あさぎり町DAOマネージャー:はるっくまさん

「コワーキングスペースの利活用を担当していますが、SNS発信が少し苦手で、まだ街のことも知らないことが多い段階です。今日のお話で、『自分はこういうことができる人』というタグ付け・認知をしてもらうことの大切さを実感しました。まずは商工会議所に早めに足を運んで、自分を知ってもらうところから始めたいと思います。」
HitoKumaDAOはこちら!
https://discord.gg/hquk5PtJSK
今後の展望
株式会社あるやうむでは、今後も派遣協力隊員同士の知見を共有する勉強会を継続し、各地域で生まれた実践を横断的に活かすことで、地域全体の価値向上につなげていく予定です。
各地域のDAOに参加しませんか?
お住まいの地域や興味のある地域のDAOにぜひご参加ください。
DAOへの参加リンクはこちら:
株式会社あるやうむについて
株式会社あるやうむは、DAOやNFTによる地方創生を推進するため、全国の自治体向けにふるさと納税NFT、観光NFT、地域おこし協力隊DAOソリューションを提供する札幌発のスタートアップです。地域の魅力をのせたNFTをふるさと納税の返礼品とすることや、地域でDAOを運営することを通じて、新たな財源を創出すると共に、シティプロモーションや関係人口の創出に繋げています。社名「あるやうむ」はアラビア語で今日を意味する言葉です。今日、いますぐチャレンジをしたい自治体・地域の皆様にNFTという先端技術を提供し、応援され続ける地域づくりを支援しています。
株式会社あるやうむ 会社情報
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会社名:株式会社あるやうむ
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代表者:畠中 博晶
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所在地:札幌市北区北38条西6丁目2番23 カトラン麻生302号室
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設立:2020年11月18日
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資本金:1億6449万円(準備金含む)
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事業内容:NFTを活用した地方創生コンサルティング・開発
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Twitter:https://twitter.com/alyawmu/
