物価高の中でも食の質を大切にしたい!80代女性の健康志向が際立つ「食に関する意識・実態調査2026」

物価高でも食の質は譲れない!「食に関する意識・実態調査2026」

ハルメク 生きかた上手研究所は、全国の20~89歳男女1400名を対象に「食に関する意識・実態調査」を実施しました。物価高が続く近年、人々の食生活にどのような変化があったのでしょうか。この調査では、食品選びの重視点や摂取したい栄養成分、食の悩み、そして日々の食卓での工夫など、食に関する多様な側面が明らかになりました。

食品選びの決め手は?年代で異なる重視点

食品を選ぶ際に最も重視されるのは「価格の安さ、コスパの良さ」であることが、今回の調査で示されました。特に30代女性では約5割がこれを重視しています。しかし、年齢が高くなるにつれて重視するポイントは変化し、「味が良い」「国産」「栄養バランス」「安全性(無添加、無農薬など)」といった要素がより重要視される傾向が見られました。特に80代女性では、これらの項目が全体平均を大きく上回る結果となっています。

食品を選ぶ・購入する際に重視すること TOP 5

60代以降に顕著な「自分の健康重視」へのシフト

普段の食事において、50代までは「自分自身の健康」を重視する割合が2~3割程度でしたが、男性は70代以降、女性は60代以降でこの意識が急上昇し、80代では男女ともに半数以上が「自分の健康」を最も重視すると回答しています。一方で「おいしさ」を重視する割合は、女性では30代をピークに年齢とともに低下する傾向が見られました。また、「健康だと思う」と回答した割合は、80代女性が最も高い結果となりました。

食事の重視点 TOP 3

健康だと感じている割合

高齢層で高まるフレイル予防意識と80代女性特有の悩み

食事から摂取したい栄養成分についても、年齢が上がるほど意識が高まることが分かりました。「たんぱく質」「食物繊維」「カルシウム」といったフレイル予防に繋がる栄養素への関心が高く、特に80代女性では「カルシウム」が最も摂取したい栄養成分として挙げられています。

一方で、80代女性の健康の悩みには特徴が見られました。「体重が増えやすい」といった悩みは減少するものの、「噛む力が弱くなり硬いものが食べにくい」「飲み込みづらい、むせる」といった咀嚼・嚥下に関する悩みが急増しています。80代男性では「食事制限が難しい」という悩みが突出して高くなっています。

食事から摂取したい栄養成分 TOP 5

健康悩み 一部抜粋

物価高に対応しつつ「プチ贅沢」も楽しむ食卓

物価高の影響は食材の購入状況にも表れています。回答者からは、「豆腐や納豆など安いものを多めに使うようになった」「魚は高いのであまり買わなくなった」といった声や、「パスタや調味料をプライベートブランドに切り替えた」「鶏もも肉から胸肉に変えた」といった工夫が見られました。

一方で、節約一辺倒ではなく「プチ贅沢な食卓」を楽しむ様子も伺えます。外食を除く「贅沢な食卓」のシチュエーションとして、「ひとりで夕食を取った時に自分好みのカレーを作った」「高級なお寿司の出前を頼んだ」「自身の誕生日に高級ステーキとワインを買った」といった回答がありました。一人あたりの概算平均価格は2,478円で、特別な日だけでなく日常の中で小さな豊かさを楽しむ傾向が見て取れます。

「贅沢な食卓」のひとりあたりの概算価格

専門家の見解:50代からの新しい食卓の形

ハルメク 生きかた上手研究所の所長である梅津 順江氏は、今回の調査結果を受けて「物価高でも小さく豊かに満たされる50代からの新しい食卓」についてコメントしています。

ハルメク 生きかた上手研究所 所長 梅津 順江氏

梅津氏は、米や菓子の購入を控える、PB商品に切り替えるなど、値上げが食選択に影響を与えていることを指摘しつつも、「安い」だけでなく「健康にもよい」という理由で納豆や豆腐、鶏むね肉を選ぶなど、価格を下げても食の質は落としたくないという意識が50代以上の女性に顕著だと述べています。

また、「家で楽しむ贅沢」が広がっており、特別な日だけでなく普段の夕食で少し高価なものを楽しむ「プチ贅沢」が日常に入り込んでいると分析。特に60代女性に見られる「豪華ぼっち飯」は、「自分を機嫌よく満たすための食」という新しい兆しであり、単に支出を削るだけでなく、メリハリのある食生活が物価高時代の新しい豊かさを象徴していると結論付けています。今後伸びるのは「日常を少しだけ上質にしてくれる食品」であると予測しています。

調査結果の詳細はこちら

ハルメク 生きかた上手研究所では、シニア世代のインサイトに関するさまざまな調査・分析を行っています。より詳しい情報にご興味のある方は、以下のサイトをご覧ください。

ハルメク シニアマーケティングLAB: https://biz.halmek.co.jp/column/