共栄大学で「産官学金」連携のPBL授業が始動、学生が春日部市長へ政策提言

春日部市で「産官学金」連携のPBL授業が本格始動

2026年4月14日、共栄大学において、春日部市長への政策提言を目指す市内初のPBL(プロジェクト型学習)授業「KASUKABE Insight & Action」が正式に開講しました。この特別講義は、株式会社Dooox、共栄大学、春日部市、一般社団法人共力KASUKABE、一般社団法人 春日部市観光協会、株式会社 地域デザインラボさいたま、株式会社 埼玉りそな銀行の産官学金連携によって実現したものです。

講義風景

学生たちは全15回のプログラムを通じて、地域課題の発見から解決策の構想、そして最終的には春日部市長・副市長への政策提言までを行います。実社会と深く接続したこの学習は、地域活性化への具体的な貢献を目指すとともに、学生の実践的な能力育成に寄与することが期待されます。

単発の講義から正規科目へ発展

地域課題を「自分ごと」として捉え、意思決定者へ提言する機会は、これまで多くありませんでした。しかし、2025年4月に実施された地域活性化をテーマとした1回の特別講義が、学生たちの「もっと深く学びたい」「実際に動いてみたい」という意欲を引き出し、担当教員の伊藤 大河 准教授の強い意向もあって、今回の正規科目化へと繋がりました。単発の「体験」が、前期15回・約4ヶ月にわたる「実践」へと発展した形です。

「産官学金」四者連携の新しい事業設計

本授業の大きな特徴は、従来の「産官学」に金融機関を加えた「産官学金」の四者連携にあります。これにより、地域課題の解決策を考える上で不可欠な「事業性」「経済性」の視点を、金融機関の実務担当者から直接学ぶ貴重な機会が提供されます。

また、春日部市役所の各部署担当者が複数回登壇し、「行政計画」「都市形成」「広報・情報発信戦略」といった多様なテーマで講義を行います。これにより学生は、春日部市の行政を横断的に理解し、課題を構造的に把握する力を養います。さらに、一般社団法人共力KASUKABE加盟の地元企業経営者や一般社団法人 春日部市観光協会も登壇し、地域の民間事業者や観光の最前線が直面するリアルな課題と挑戦を、当事者の言葉で学生に伝えます。

第1回ガイダンスの様子

4月14日に実施された第1回ガイダンスでは、共栄大学 国際経営学部長からの挨拶に続き、担当教員の伊藤 大河 准教授と株式会社Dooox 営業統括室長の浅香 豪氏が登壇しました。それぞれの立場から、授業の目的と15回を通じた学びの意義が学生たちに熱く語られました。

学部長挨拶

全15回の授業構成

本授業は、以下の3つのフェーズで構成されています。

  • フェーズ1:多角的理解と課題発見(第1〜9回:4月〜6月)
    春日部市役所、地元企業、観光協会、金融機関の担当者が週替わりで登壇し、行政、経営、地域金融それぞれの視点から春日部市の現実を伝えます。学生は多様なインプットをもとに、各チームが取り組むべき地域課題を発見・定義します。

  • フェーズ2:解決策の構想と具体化(第10〜12回:6月〜7月)
    フェーズ1での学びを活かし、担当教員や株式会社Doooxとの対話を通じて、各チームが地域課題の解決策を具体化します。アイデアだけでなく、実現可能性と根拠を備えた企画へと落とし込むプロセスを経験します。

  • フェーズ3:成果の統合と社会への提言(第13〜15回:7月)
    プログラムの集大成として、2026年7月21日には最終成果報告会が開催されます。春日部市長・副市長、企業関係者など地域の意思決定者を前に、学生チームが地域課題の解決策を政策・事業として提言します。この場は、学びを社会と直接接続させる貴重な機会となります。

担当教員からのコメント

担当教員からは、「本授業では、市役所・企業・金融機関という異なる立場の方々に毎週直接登壇していただき、学生は春日部市のリアルを多角的に理解した上で、最終的には市長・副市長に提言する場を設けています。正解のない問いに向き合い、チームで考え抜き、地域の意思決定者に問いかける経験は、実社会の意思決定プロセスに触れる重要な学びの機会であると考えています。この授業を通じて、学生一人ひとりが春日部という地域との関わり方を見出していくことを期待しています」とのコメントが寄せられました。

担当教員

今後の展開

株式会社Doooxは、本授業を通じて、学生が地域課題を自分ごととして捉え、実際に行動し、地域の意思決定に関わる経験を積む場を継続的に創出していく方針です。また、「産官学金の四者連携 × PBL × 政策提言」という本授業のモデルを、他地域・他大学への展開事例として積極的に発信し、全国各地での実践につなげていくとのことです。

協力企業・団体について

一般社団法人共力KASUKABE

埼玉県春日部市の活性化を目指し、地元の複数企業(三州製菓株式会社、株式会社おづつみ園、赤沼ロマンブルーイングなど)が連携して活動する団体です。2023年より、お茶サウナ、クラフトビアガーデン、体験型観光コンテンツ「クレヨンしんちゃん 春日部なぞたび」の開発、ふるさと納税セミナー開催など、多岐にわたる活動を展開し、地域の魅力向上と関係人口創出に貢献しています。

共力KASUKABEロゴ

株式会社Dooox

「挑戦を呼吸に」を