モード・ポップで新しい音世界へ

株式会社リットーミュージックは、機能和声からの脱却を目指すポップス作曲の新しいメソッドを指南する書籍『ポピュラーミュージックのためのモード作曲アプローチ』(周防義和 著)を、2026年4月17日に発売します。
「いつものコード進行に飽きてしまった」「新たな作曲アプローチを探している」といった作曲家の皆様へ、本書は「モード」という概念を取り入れた新しい音世界への挑戦を提案しています。ジャズのモードとは異なる、現代のポップスに特化したモードの解釈が、解説、譜面、そして音源で丁寧に紐解かれています。
「モード・ポップ」という新概念

本書では、ドミナント・モーションを基軸とした「解決」へと向かう作曲行為に代わるアプローチとして、「モード」を用いたポップス、すなわち「モード・ポップ」という概念を提唱しています。モード・ポップは、独特の浮遊感や空間感覚を音楽にもたらします。古くから単旋律音楽に見られたモード音楽は、平均律以降の機能和声の発展やジャズにおけるモードの発見を経て、いよいよポピュラーミュージックへと導入されることになりました。
著者の周防義和氏は、映画音楽やCM音楽の作曲家として数多くの作品を手がけ、日本アカデミー賞音楽賞を4度受賞されています。1980年代から「モードを使ったポップスの作曲」を実験し続けてきたその成果が、本書に凝縮されています。また、研究会「MODE SONG PROJECT」のメンバーが手がけた楽曲も多数紹介されており、その多くはYouTubeで視聴可能です。モード・ポップの豊かな世界を多角的に体験できるでしょう。
MODE SONG PROJECTのYouTubeチャンネルはこちら:
- [https://www.youtube.com/@MODESONGPROJECT]
書籍の内容を詳しくご紹介
本書は、モード・ポップの具体的な作曲メソッドを多角的に解説しています。
Contents
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Introduction モード・ポップのススメ!
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モード・ポップを探る道
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モード・ポップのコンセプト
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さまざまなモードについて
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Chapter0 コードからモードへ:リハーモナイズの例
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モード・ポップへの準備
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「スカボロー・フェア」のリハーモナイズ
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Chapter1 モードスケール内の和声を組み合わせた伴奏のパターン
- モード・ソング・ライティングの具体的なメソッド
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Chapter2 モードスケール内の音によるフレーズをリフレイン
- 和声ではなく単音によるリフレインでの伴奏型
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Chapter3 メロディ
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普通のポップ感がそのまま得られるメロディ
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Aメロとサビ等の差別化を考える
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Chapter4 1度と5度での伴奏
- 基本的な音での伴奏、3度を省くことでの自由度
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Chapter5 モード・チェンジ
- 曲の展開で別のモードに行く
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Chapter6 オブリガートとともにアンサンブル構築
- コードにメロディではなく、メロディとオブリでのアンサンブル
特に注目すべきは、以下のような高度なアプローチです。
コンポジット&ハイレヴェル・モードでの作曲

本書では、従来のギリシア教会旋法から発展した人為的・複合的なスケールである「コンポジット・モード」についても掘り下げています。Lydian ♭7th、Altered、Combination of Diminished、Tonic Diminishedといったスケールを活用することで、ダイアトニック・スケールにとらわれない、より深く複雑な音世界を構築できる可能性が示されています。
ベースのアレンジ法でモードらしさを構築

モード音楽におけるベースの役割についても、新たな視点から解説されています。通常のコード進行音楽とは異なり、モードではルート音だけでなく、3度の音を避けるなど、より自由なアプローチが求められます。レゲエ音楽のベースラインからのヒントなど、モード曲ならではのベースアレンジの工夫が紹介されており、リズムセクションのアンサンブルを考える上でも重要なヒントとなるでしょう。
その他にも、「陰旋法」や「モード・ノード」といった概念、そして映画音楽やCM音楽でのモード的アプローチなど、多岐にわたるトピックが網羅されています。
書誌情報
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書名:ポピュラーミュージックのためのモード作曲アプローチ
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著者:周防義和
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定価:3,850円(本体3,500円+税10%)
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発売:2026年4月17日
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発行:リットーミュージック
商品情報ページはこちら:
- [https://www.rittor-music.co.jp/product/detail/3126317106/]
この新しい音楽ムーブメント「モード・ポップ」に、ぜひご注目ください。音楽制作の新たな扉を開く一冊となることでしょう。
