Z世代のデコ文化に迫る:オタク界隈とJK界隈、異なる表現の形とトレンドの速さ

Z世代のデコ文化、界隈ごとの違いと共通の熱量

本レポートの第6章では、Z世代のデコ文化を「オタク界隈」と「JK界隈」という二つの切り口で深掘りしています。同じ「デコる」という行為であっても、所属するコミュニティやデコを行う目的によって、選ばれるアイテムや立体感、デザインのアプローチが全く異なる実態が明らかになりました。

令和版デコを深掘り!界隈別、デコの特徴とは?

界隈別のデコの特徴

オタク界隈では、トレカケースやライブ用うちわなどを「立体的」にデコる傾向が見られます。これは、ライブやイベントで「目立ってファンサをもらいたい」という承認欲求が原動力となっており、「推し活の延長」として捉えられています。

一方、JK界隈では、ノートや体育祭のメガホンなどに「カワイく落書き」を施し、「平面的」にデコるという明確な違いがあります。JK界隈のデコは、日常やイベントを「思い出として残したい」という記録の側面が強く働いていることが特徴です。

界隈別デコ文化 オタク界隈 vs JK界隈

デコの目的と波及の仕組み

トレンドの体感速度と記録への執着

「デコのトレンドが変わるスピードは早いと感じるか」という問いに対し、Z世代の60%が「早い」と回答しており、最先端をいくJKやインフルエンサーを真似る傾向があるため、流行の移り変わりをスピーディーに体感していることが示されています。

トレンド変化のスピードに対する意識

Z世代は、クリスマスやバレンタインといった一つ一つのイベントをこれまで以上に楽しみ、記録に残したいという強い願望を抱いています。学校生活が忙しい中でも、コスプレやデコを工夫し、手軽に写真として思い出を残せる「プリクラ」を重宝している実態が明らかになりました。

イベントごとの「記録」への執着

デコ文化が示すZ世代のアイデンティティ

Z世代にとっての「デコ」は、単なる装飾ではなく、自身がどの「界隈」に属し、何に熱中しているかを示すアイデンティティの可視化ツールです。オタク界隈の「立体デコ」は、推しへの愛と熱量を物理的な形で表現し、ライブでの視認性を高める合理的な手段と言えるでしょう。一方、JK界隈の「平面デコ・落書き」は、日常の持ち物をキャンバスに見立て、友人との繋がりやその時々の感情を記録する日記のような役割を果たしていると考えられます。

彼らはトレンドの速さを自覚しながらも、イベントを全力でデコり、プリクラで手元に残すことで、瞬く間に過ぎ去る「青春」を確かなものとして繋ぎ止めようとしているのかもしれません。

調査概要とレポート詳細

本調査は、全国のZ世代(18歳~24歳)を対象に、2025年7月にインターネットを利用したアンケート調査として実施されました。有効回答数は384件です。

この調査研究レポートの完全版(全62ページ)では、Z世代が自己肯定感を高めるために選ぶ具体的なデコ素材のランキングや、企業がデコ文化をマーケティングに応用するための具体的な手法などが多角的に分析されています。

レポートのダウンロードはこちらから可能です。

Z-SOZOKEN所長からのコメント

Z-SOZOKEN所長である竹下洋平氏は、Z世代を理解する上で「界隈」というキーワードが不可欠であると述べています。同じデコ文化でも、オタク界隈とJK界隈では目的もアウトプットも異なるとのことです。トレンドの速さを感じながらも、イベントに懸ける熱量が高まっているのは、「今、この瞬間の楽しさ」を確実な形で残したいという強い欲求の表れであると分析しています。企業がZ世代にアプローチする際には、彼らがどの界隈に属しているかを深く理解し、それぞれの「思い出作りの文脈」に寄り添った体験価値を提供することが重要となるでしょう。

Z-SOZOKEN所長 竹下洋平氏

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