協業の背景
近年、製造、建設、小売業界ではIoTの導入が着実に進んでいます。しかし、ネットワークカメラから得られる膨大な映像や画像データをクラウドへ送信する際の通信コスト、処理遅延(レイテンシ)、そしてプライバシー保護が大きな課題として認識されていました。これらの課題に対応するため、データを現場で選別・分析する「エッジAI」の需要が高まっています。
両社の強みと技術融合
ネットチャートの「P3EG®」は、多様なセンサーとサーバーを円滑に接続し、通信障害時にもデータを保全する「データSLA®」を提供するIoT基盤です。一方、サイバーコアは、低スペックなエッジデバイスでも高速に動作するAI軽量化・高速化技術や、「BehaveEye®」「StreetEye®」「LuxEye®」といった独自のソリューション群に強みを持っています。
今回の協業では、両社の技術を組み合わせることで、エッジ側でAI解析を行い、重要な結果データのみを確実にクラウドへ届ける、高効率で信頼性の高いIoTシステムの実現を目指します。これにより、リアルタイムでの高度なセンサー制御やデータ分析が、より確実かつシームレスに行えるようになります。
主なソリューション展開の方向性
本協業を通じて、以下のようなソリューション展開が検討されています。
1. 製造現場における外観検査・異常検知
サイバーコアの正例判定AIシステム「DetectEye®」による検品結果を「P3EG®」上に集約します。これにより、通信コストを大幅に削減できるだけでなく、「P3EG®」に蓄積された判定結果をビッグデータとして活用し、製品やライン、作業員ごとの不良品発生傾向解析などに役立てることが期待されます。
2. 建設・工事現場での安全管理(転倒・危険検知)
サイバーコアの「BehaveEye®」(ReIDつきエッジ行動解析ソリューション)を活用し、作業員の行動や危険エリアへの立ち入りをリアルタイムで検知する仕組みの実現を目指します。「P3EG®」の接続性を生かし、警報灯の制御や管理者への即時通知を確実に行うことが期待されます。
3. プライバシーに配慮したマーケティング・人流解析
サイバーコアの道路インフラ点検ソリューション「StreetEye®」や顔検知・人物検知技術において、個人を特定できる情報をリアルタイムでマスキングするか、エッジ側で属性・統計データ(性別・年齢・人数・行動など)に変換してからクラウドへ送信または保存します。これにより、プライバシーリスクを排除したデータ活用が可能になります。
今後の展望
両社は今後、スマートファクトリー、スマートシティ、インフラ点検などの分野で共同でのマーケティングや提案活動を展開し、様々なソリューション開発、および国内外での販売を推進していく予定です。また、ネットチャートの親会社である株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)のクラウド基盤やモバイル通信サービスとも連携し、エッジからクラウドまで一貫してサポート可能なIoTプラットフォームの提供を目指してまいります。
各社概要
ネットチャート株式会社
株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)のグループ子会社として、2006年10月に設立されました。神奈川県地区を中心に、機器の導入・設定、ネットワーク導入時の配線工事、アプリケーションのインストール・運用サポートなどのLAN関連を中心としたネットワーク構築事業を展開しています。2024年にはIoT開発事業部を新設し、プロダクトの企画・開発を推進しています。
公式サイト:https://www.ncj.co.jp/
株式会社サイバーコア
画像AI技術およびセンサー解析AI技術に強みを持つソリューションプロバイダです。特にAIアルゴリズム開発に強みを持ち、世界的なコンペで優勝するなど実績があります。AI軽量化技術にも長年取り組んでおり、エッジAI・組み込みソリューションにも強みを発揮しています。盛岡・東京・ベトナムの3拠点で事業を展開しており、電気興業(DKK)グループの子会社です。
公式サイト:https://cybercore.co.jp/
サービス・システム導入に関するお問い合わせ先
ネットチャート株式会社 IoT開発事業部
E-mail:contact-iot@ncj.co.jp



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