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広島の牡蠣養殖を持続可能に:海洋ごみ削減と循環型モデル構築への取り組み

イベントの目的と活動概要

このイベントの目的は、牡蠣養殖由来の海洋ごみの現状を広く知らせ、県民がこの問題を「自分事」として捉えるきっかけを作り、清掃活動を通じて環境意識を高めることにあります。具体的には、回収した牡蠣養殖パイプをアップサイクルし、資源として再活用する循環型モデルの構築を目指しました。

清掃活動だけでなく、回収した2種類のごみ(牡蠣養殖パイプ、発泡スチロールフロート)を入れるための専用回収ボックスを製作・設置し、海を訪れる人々が日常的にごみ拾いに参加できるような仕組みも構築されました。

課題とこれまでの実績

2025年2月に行われた調査では、約70%の人が牡蠣養殖パイプの存在を知らず、その認知度の低さが明らかになりました。また、パイプを知っている人の中でも、海への流出まで認識しているのは約50%にとどまっています。こうした現状を打破するため、体験型のイベントが企画されました。

清掃イベントの実績

清掃活動の様子

  • 宮島清掃「海ごみゼロウィーク キックオフイベント」

    • 日程:2025年5月31日(土)9:30〜12:00

    • 場所:廿日市市宮島包ヶ浦

    • 参加人数:45名(うち高校生36名)

    • 活動成果:合計19.52kgのごみを回収し、そのうち牡蠣養殖パイプは13.4kgを占めました。

  • 江田島清掃「牡蠣養殖ツール回収清掃イベント」

    • 日程:2025年9月13日(土)

    • 場所:ヒューマンビーチ長瀬(江田島市能美町中町)

    • 参加人数:40名(広島県内の幼児37名、愛媛県立松山西中等教育学校の生徒3名を含む)

    • 活動内容:砂浜に漂着した牡蠣パイプや、細かく砕けた発泡スチロールフロートを、穴あきボールなどの道具を使って丁寧に回収しました。

学びと広域連携のワークショップ

ワークショップの様子

NPO法人木野環境によるクイズ形式の授業では、「なぜごみが出るのか」「回収後にどうすべきか」が子どもたちにも分かりやすく伝えられました。また、愛媛県の高校生からは、広島の牡蠣パイプが海を越えて愛媛にも漂着している現状の報告と、海中で分解される「生分解性パイプ」の普及活動に関する発表が行われ、広域連携の重要性が示されました。

「回収から再生へ」循環型モデルの提示

このプロジェクトでは、「自分たちで回収したごみが、役に立つものに生まれ変わる」という過程を参加者に直接見て、感じてもらうことを重視しています。

専用回収箱の設置による自走型ごみ拾い

清掃中の人々

イベント当日だけでなく、普段から海を訪れる一般の方も拾ったごみを入れられるよう、専用の回収箱が製作・設置されました。設置場所は、廿日市市(宿泊施設・競艇場)、呉市(飲食施設)、江田島市(ビーチ)の計4か所です。これらの回収箱には、265日間で約378.57kgの牡蠣養殖パイプが集まりました。

アップサイクル:ごみから「ベンチ」へ

回収された牡蠣養殖パイプは、NPO法人木野環境の技術によって「ベンチ」へとアップサイクルされます。完成したベンチは2026年2月20日(金)に回収場所などへ寄贈・設置され、自分たちの手で拾ったごみが、誰かが座って休めるベンチに生まれ変わる様子を見せることで、ごみを「資源」として捉える新しい意識を育んでいます。

ベンチの設置風景

ベンチの設置場所は以下の通りです。

  • 廿日市・宮島エリア:宮島リゾートハウオリ、ボートレース宮島

  • 呉エリア:cafe SLOW

  • 江田島エリア:ヒューマンビーチ長瀬

参加者からの声

清掃活動に参加した子どもや保護者からは、「牡蠣養殖ツールの海洋ごみ問題は知っていたが、実際に見たのは初めてで良い経験になった」「子どもと楽しくごみ拾いができ、理解を深めることができた」といった声が寄せられました。また、ベンチ設置施設の担当者からは、「ベンチのような見えるものにアップサイクルできたら、回収への行動につながると思う」「次は発泡スチロールフロートの対策を考えてほしい」といった期待の声も聞かれました。

関連団体

この取り組みは、以下の団体によって推進されています。

  • 一般社団法人瀬戸内プロジェクトin広島

    • URL:https://hiroshima.uminohi.jp/

    • 活動内容:広島県を中心とした瀬戸内海の海を未来へより良い形で引き継ぐため、海が抱える問題や自然環境全体の問題に「自分事」として取り組むことを目的に活動しています。

  • NPO法人木野環境

CHANGE FOR THE BLUE ロゴ

  • CHANGE FOR THE BLUE

    • URL:https://uminohi.jp/umigomi/

    • 国民一人ひとりが海洋ごみの問題を自分ごと化し、「これ以上、海にごみを出さない」という社会全体の意識を向上させていくことを目標に、日本財団「海と日本プロジェクト」の一環として2018年11月から推進されているプロジェクトです。

日本財団「海と日本プロジェクト」ロゴ

  • 日本財団「海と日本プロジェクト」

    • URL:https://uminohi.jp/

    • 海を未来へ引き継ぐアクションの輪を広げていくため、オールジャパンで推進するプロジェクトです。

瀬戸内オーシャンズX ロゴ

  • 瀬戸内オーシャンズX

    • URL:https://setouchi-oceansx.jp/

    • 瀬戸内海に面する4県(岡山県、広島県、香川県、愛媛県)と日本財団が2020年12月に連携協定を締結し、共同で推進している包括的海洋ごみ対策プロジェクトです。

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