介護福祉の現場に「今日もやりたい」を届ける
このプロジェクトは、介護福祉施設でのレクリエーションや余暇時間を「やらなければならない時間」ではなく、「思わず手を伸ばしたくなる遊びの時間」へと変えていくことを目指しています。ゲームが持つ楽しさや分かりやすさを通じて、利用者の皆様の自発的な参加や、周囲の方々との自然な交流が生まれることを願っています。

介護福祉の領域では、レクリエーションや余暇活動を日常的に継続することが大切ですが、それが義務感になってしまうこともあるかもしれません。エンタテインメントが持つ「楽しさ」は、自発性を引き出し、コミュニケーションを促す素晴らしい特性があります。『ぷよぷよトレーナー』では、この楽しさを最大限に活かしつつ、利用者の皆様が参加しやすく、介護施設の現場でも無理なく運用できるような体験設計を追求しています。これにより、介護福祉の時間がより前向きなものになる選択肢が広がることでしょう。
また、職員の方々の業務負担にも配慮し、ゲーム内チュートリアルの充実や、管理しやすいスコア集計の仕組みなど、運用面での工夫も取り入れられる予定です。
用途に合わせた体験の再設計
『ぷよぷよ』は、同じ色を4つ以上つなげると消えるというシンプルなルールと、短時間でも達成感を得やすいゲーム性で、世代を超えて愛されてきたパズルゲームです。この特性は、年齢やゲーム経験を問わず、多くの人々が一緒に楽しめる可能性を秘めています。

しかし、介護福祉の現場や認知機能トレーニングとして利用することを考えると、操作性やゲームの進行スピードに配慮し、多様な利用者が取り組みやすい設計が求められます。『ぷよぷよトレーナー』は、『ぷよぷよ』本来の楽しさを損なうことなく、施設の利用環境に合わせて体験を再設計することで、現場で無理なく継続して使われることを目指しています。勝ち負けや上達を競うことだけでなく、「同じ画面を見て、同じ時間を過ごす」こと自体が価値となるような体験を、ゲームを通して届けられないかを問い続けています。
『ぷよぷよトレーナー』の主な特徴(予定)
『ぷよぷよトレーナー』は、『ぷよぷよ』のゲーム性を活かしつつ、認知機能を鍛えたい高齢者や介護福祉施設での利用を想定し、操作や画面、モードを厳選した施設向け設計のゲームです。
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すぐに始められる: 画面案内に沿って進めることで、できるだけ少ない操作でゲームを開始できる構成です。
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難易度は3段階: 「かんたん」「ふつう」「「むずかしい」の3段階が用意され、利用者の状態に合わせて選択できます。
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モードは2つに限定: 「ひとりで遊ぶ」「ふたりで対戦する」の2モードのみで、選択に迷うことなく楽しめます。
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記録が残る: 得点やプレイ回数などを自動で記録し、日常のレクリエーションの実施状況を把握しやすい設計です。
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認知機能を鍛えられるケースを活かしたモード: 利用者が無理なく参加でき、職員の方々も特別な準備や説明なしに導入できるような、自然に「今日もやってみようか」「今日もやりたいな」という声が上がるような風景を思い描きながら開発が進められています。
「ぷよぷよ」シリーズと地域社会への貢献
「ぷよぷよ」シリーズは、30年以上にわたり世界中で愛されてきたアクションパズルゲームです。1991年に初代が登場して以来、シンプルなルールと個性豊かなキャラクターで大ヒットし、現在も様々なプラットフォームで展開され、世代を超えて親しまれています。また、eスポーツの公認タイトルとしても注目を集め、プロ選手が活躍する場も広がっています。
「ぷよぷよ」シリーズでは、これまでも試合中のゲームスピードを調整できる「スピードちょうせい」機能や、プレイヤーごとにゲームの難易度を設定できる「ハンデせってい」機能など、高齢者や障がいのある方も一緒に楽しめる機能の実装に取り組んできました。さらに、高齢者の健康増進を目的とした活動支援や、障がい者関連施設での大会支援、世代間交流イベントのサポート、プロ選手による指導など、eスポーツを核とした地域社会への貢献にも積極的に取り組んでいます。「ねんりんピック愛顔のえひめ2023」のプレイベントでの採用をきっかけに、高齢者向けイベントは全国各地で広がりを見せています。
専門家による監修と効果検証
『ぷよぷよトレーナー』の開発にあたっては、介護・医療・福祉分野の専門家が参画し、介護福祉の現場や認知機能トレーニングでの利用を前提とした体験設計、そしてゲームを通じた身体・認知への働きかけについて監修を行っています。
具体的には、複数の精神科医に加え、エンタケア研究所に所属する在宅医・看護師・心理士、さらには外部の作業療法士や介護福祉施設の施設長など、現場の視点と専門的な知見の両方から意見を取り入れながら開発が進められています。
今後は、レクリエーションとしての楽しさや継続性だけでなく、フレイル予防の観点から、どのような変化が見られるかについても検証を進める予定です。ゲームが単なる「楽しい時間」にとどまらず、日常の中で自然に身体や頭を動かすきっかけとなっているかを、専門的な視点から丁寧に確認していきます。
介護福祉施設向け説明会の実施
『ぷよぷよトレーナー』の導入をご検討されている介護福祉施設の皆様を対象に、説明会が2026年5~6月頃より順次開催される予定です。説明会では、以下の内容が案内されます。
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レクリエーションや自由時間など、どのような場面で活用できるか
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始め方や費用の考え方
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実際の画面を用いたデモ体験
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導入に関する個別相談
開催日程や申込方法などの詳細は、各社のWebサイトや公式SNSなどを通して順次お知らせされる予定です。
製作委員会設立の背景
介護や福祉の現場では、利用ニーズの増加に対して人材不足や業務負担の増大が構造的な課題として続いています。厚生労働省の資料によると、高齢化の進行により介護需要は拡大し、2040年には高齢者人口が約3,900万人規模となる見込みです。これに伴い、介護職員も大幅な増加が必要と推計されています。
このような状況の中で、利用者の皆様の生活の質を維持し、さらに向上させるための取り組みを、職員の方々の負担を増やすことなく継続することが求められています。しかし、レクリエーションや余暇活動の選択肢は限られ、準備や進行に人手がかかることが現場の負担となるケースも少なくありません。
本製作委員会は、介護福祉の現場への深い理解と、ゲーム・映像・機器開発・運用といった各社の専門的な知見を組み合わせることで、現場の負担を増やさずに継続して利用できる体験設計を実現し、レクリエーションの選択肢を広げることを目的に設立されました。
製作委員会各社からのコメント

エレコム ヘルスケア事業部 執行役員 部長 医師 葉田甲太氏
エレコムは、IT関連機器メーカーとして、快適な操作体験を追求してきました。『ぷよぷよ』による楽しく親しみやすい脳トレ体験に、当社の入力デバイスやタブレット周辺機器による快適な操作性、計測・連携まで含めた体験設計を組み合わせることで、本プロジェクトをサポートできることを嬉しく思います。介護福祉施設だけでなく、ご家庭や自治体の取り組みにも無理なく組み込める形で、高い参加率と継続率を誇る環境づくりに貢献してまいります。

エンタケア研究所 代表取締役社長CEO 高丸 慶氏
エンタケア研究所は、介護・医療の専門知見を「現場の力」に変えるべく活動しています。最新の研究論文では、VRなどのデジタル介入が、MCI(軽度認知障害)やフレイル傾向にある高齢者の認知機能や運動能力の改善に有効であり、安全性が高いことが示唆されました。eスポーツは、この研究結果を社会に実装するための有力な手段の一つであり、『ぷよぷよ』のような直感的な操作性は、優れたリハビリテーションの側面を持っています。医療介護福祉分野の専門家集団としての臨床経験と最新の科学的知見を融合させ、テクノロジーが「楽しみ」という形で高齢者の日常に溶け込み、健康寿命を延伸させる新たな社会インフラの構築を目指してまいります。

GLOE 代表取締役 谷田優也氏
GLOEは、ゲームやeスポーツを単なる娯楽ではなく、人々の生活に自然に存在する体験として設計することに向き合ってきました。介護福祉の現場では「続けること」が重要ですが、それによって無理が生じる場面も少なくありません。私たちは、楽しさを目的化するのではなく、現場で無理なく使われ、結果として「今日もやりたい」が自然に生まれる体験をどう設計できるかを大切にしています。世代を超えて親しまれてきた『ぷよぷよ』の分かりやすさと、同じ画面を囲む時間を生み出すゲームの力を活かしながら、現場の皆様の負担を増やさず、継続すること自体が楽しみになる取り組みとして社会に根づく形を目指し、本プロジェクトに取り組んでまいります。
松竹ブロードキャスティング 代表取締役社長 井田寛氏
松竹ブロードキャスティングは長年、衛星放送事業を通じて、シニア層を含む幅広い世代に楽しみを届けてまいりました。また、シニア向けコミュニティ『ナビトモ』の運営を通じ、高齢者の健康とつながりの大切さを深く実感しております。本プロジェクトでは、弊社のメディアとユーザーコミュニティとの接点を活かし、『ぷよぷよトレーナー』を通じて会話や笑顔が生まれる「場」の創出と、健やかで豊かなシニアライフの実現に貢献したいと考えています。
製作委員会参加企業
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エレコム株式会社
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株式会社エンタケア研究所
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GLOE株式会社
- URL: https://gloe.jp
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松竹ブロードキャスティング株式会社
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株式会社電通 (運営補佐)



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