地域実装型まちづくりプロジェクト「ぐんだらけ」とは
「ぐんだらけ」は、多様な人々が対話し、地域の課題に向き合う場を創出する地域実装型まちづくりプロジェクトです。2024年度より、東京藝術大学と香川大学の連携により東かがわ市を舞台に始動しました。引田の拠点「ぐんだら家」では、アーティスト、研究者、学生、地域住民が交流し、それぞれの視点から主体的にまちづくりに関わる場を生み出しています。プロジェクト名は、引田の方言で「だらだらとおしゃべりすること」を意味する「ぐんだら」に由来しており、アートや科学を切り口に、多様な対話を通じて地域社会の課題と向き合い、実践していくことを目指しています。

「引田ひなまつり」について
「引田ひなまつり」は、2003年からまちおこしの一環として始まりました。2月下旬から3月3日の期間中、引田の古い町並みにある約60軒の家々に、地域独特の「引田飾り」と呼ばれる豪華な雛人形が飾られます。着物で着飾った子どもたちによる雛行列や茶会、ひなまつりにちなんだ様々な展示、地域の方々によるバザーなども開かれ、町全体が華やかな雰囲気に包まれます。



窪田望氏の作品≪よみがえる雛たち≫
今回展示されるアーティストの一人、窪田望氏は、国内外で20のAI特許を持ち、その社会実装を手掛けてきたAIの専門家でもあります。AIの内部構造を深く理解した上で、あえてハッキングしたり、AIのエラーやグリッチに着目したりすることで、消失の危機にあるマイノリティーを浮かび上がらせる作品を制作してきました。
窪田氏は東かがわ市引田の方々との交流から、大切にされてきた「おせったい」の文化や、地域独特の「引田飾り」と呼ばれる飾りつけを親族や近所に披露する風習について着想を得ました。担い手不足などの課題を抱える地域行事や失われつつある文化をどのように継承していくことができるのかを深く考え、作品づくりに取り組みました。

作品≪よみがえる雛たち≫では、AIが画像を認識する際に使用する「バウンディングボックス」を鉄とLCDディスプレイの立体として空間に立ち上げ、その内側に引田で集められた言葉が重ねられています。ぐんだら家での住民同士の何気ない会話からひなまつりの思い出を語り合い、その語りを、様々な可能性に重みを与えるAIの計算の仕組みになぞらえて再構築しました。この作品は、多くのデータによって形作られてきたAIを、地域の言葉によって編み直す試みであり、見えにくくなりがちな声に静かな居場所を作り出すことを意図しています。

作品名:よみがえる雛たち
作者:窪田望
展示場所:池田家具
作品形態:インスタレーション
素材:鉄、赤スプレー、ミッチャクロン、やすり、LCDディスプレイ、引田の言葉、ケーブル、使われなくなった雛人形、振動スピーカー、ガラス
制作年:2026
協力:松浦治さん、池田治子さん、八田順子さん、日下美恵子さん、尾崎照子さん、窪田史子さん
その他の参加アーティストと展示内容・会場は、下記のリンクで詳細をご確認いただけます。
参加アーティストと展示内容
関連イベントのご案内
作品展の期間中、土日を中心に多彩な関連イベントが開催されます。アーティストとともに作品を巡るプレスツアーも開催されます。
アーティストとともに巡るプレスツアー
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日時:2026年2月27日(金) 11:00〜12:00
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集合場所:ぐんだら家(香川県東かがわ市引田2243)
*ぐんだら家から出発し、各展示場所にてアーティスト本人が作品説明を行います。
イベント①「Fictor」パフォーマンス + 引田小学校のこどもたち
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日時:2月28日(土)15:00 頃~
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会場:ぐんだら家からスタートし、本町通沿いの道路
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内容:引田小学校の児童が制作した衣装をまとい、引田ひなまつりをモチーフにしたパレードを実施します。瀬戸内国際芸術祭2026の会場にもなった笠屋邸から始まり、本町通り沿いを練り歩きます。飛び入り参加も歓迎です。
イベント② ぐんだらミーツ Vol.04
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日時:3月1日(日)13:00~14:00
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会場:ぐんだら家
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内容:作品展に参加したアーティスト5組によるアーティストトークを開催します。作品制作の背景や、引田という場所との関わりについて語られます。窪田氏も出席予定です。
イベント③「Fictor」パフォーマンス
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日時:3月1日(日)17:00 頃~
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会場:笠屋邸からスタートし、本町通沿いの道路
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内容:ぐんだらけ×引田ひなまつり2026アートプロジェクトで制作を行う「Fictor」によるパフォーマンスです。引田ひなまつりをモチーフにした衣装をまとい、まちを巡るパレードを行います。こちらも飛び入り参加歓迎です。
イベント④ ぐんだらライブ
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日時:3月1日(日)18:00~20:30
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会場:ぐんだら家
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内容:音楽やパフォーマンスなど、引田住民による多彩なライブパフォーマンスが実施されます。まちの人々が主役となる、にぎやかな夜のひとときです。
作品展 詳細
「ぐんだらけ×引田ひなまつり2026 アートプログラム 作品展 ヒナホドキ」
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主催:香川大学、東京藝術大学
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協力:東かがわ市、引田ひなまつり実行委員会
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会期:2026年2月27日(金)〜3月3日(火) 10:00〜16:00 ※3月1日(日)のみ20:30まで
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会場:引田ひなまつり会場内5つの家屋
アーティスト 窪田望氏 プロフィール
窪田望氏は、慶應大学在学中に起業し、現在22年目を迎えています。東京大学大学院GCIとMITスローン経営大学院でAIに関するプログラムを修了し、現在は東京藝術大学大学院先端芸術表現の修士課程に在籍しています。日本・アメリカ・中国・香港で20個のAI特許を発明し、AIの内部構造を実装者の立場から理解した上で、あえてそれをハッキングしたり、AIのエラーやグリッチに着目したりして、消失の危機にあるマイノリティーを浮かび上がらせる作品を制作しています。山形県西川町では消えつつある方言をAIに学習させるなど、メディアテクノロジーとコンセプチュアルな手法を駆使し、人間とAIというありふれた二項対立からの脱構築を実践しています。

窪田望氏の公式サイトはこちら:https://nozomukubota.com/
公式情報
プロジェクトやイベントの詳細は、下記の公式WebサイトやInstagramで随時公開されています。
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公式Webサイト: https://setouchi.ac/
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公式Instagram: https://www.instagram.com/gundara_ke_hiketa/
「ぐんだらけ」は、文部科学省及び日本学術振興会による「地域中核・特色ある研究大学強化促進事業(J-PEAKS)」の採択事業として香川大学及び東京藝術大学が実施するものです。



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