中国映画界の名匠ドゥ・ジエが描く「新しい日本の物語」
本作は、累計興行収入2,000億円超を記録した『唐人街探偵』シリーズなど、数々の中国大作映画で撮影監督として活躍してきた杜杰(ドゥ・ジエ)氏の長編監督デビュー作です。監督・脚本・撮影・美術・編集のすべてを自ら手がけ、日本の四国最南端に位置する足摺岬を舞台に、豊かな映像美で「日本」の姿を映し出しています。
物語は、愛する人を亡くした男・持田(田中爽一郎)と、新婚旅行直前に恋人と破局した女・菅元(大場みなみ)の出会いを描きます。四国の果てで交錯する二人の「孤独」と「再生」の物語が展開されます。
本作は、2024年9月に「釜山国際映画祭」ニューカレンツ部門で初上映され、同年11月には「東京フィルメックス」でジャパンプレミア上映を果たしました。さらに、2025年4月にはニューヨーク近代美術館(MoMA)共催の「New Directors/New Films Festival」にも選出されるなど、国際的に高い評価を受けています。
指輪が紡ぐ結婚への想い:本編映像と場面写真が公開
今回公開された本編映像では、ペットショップに勤める菅元(大場みなみ)と、料理人の恋人・青木(渋谷盛太)が、料理中に魚の腹から見つけた指輪をきっかけに、結婚への想いを芽生えさせる愛らしい姿が描かれています。「私たちが結婚したらとか、想像したことある?」「この指輪、なにかのサインかなって」と語り合う二人の様子は、幸せな未来を予感させます。
本編映像はこちらからご覧いただけます。
https://youtu.be/qYBC_4ca9OY
また、結婚を約束した恋人同士である菅元と青木の仲睦まじい姿を切り取った場面写真も2点公開されました。
1点目は、仕事の昼休憩に菅元の職場近くの公園で、青木が作った弁当を食べながら、四国への新婚旅行の計画を立てる二人。

2点目は、遊園地デート中にお化け屋敷を出た後、回したカプセルトイの思いがけない中身に笑い合う二人。結婚を約束した二人の幸せに満ちた姿が映し出されています。

著名人からの絶賛コメントが到着
東京国際映画祭プログラミング・ディレクターの市山尚三氏や、『ベ・ラ・ミ 気になるあなた』(24)で第61回金馬賞4冠に輝いたゲン・ジュン監督をはじめ、アジア映画に精通する著名人から、本作への絶賛コメントが寄せられています。
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市山 尚三氏(東京国際映画祭プログラミング・ディレクター)
「外国人監督が描く『日本映画』には違和感を覚えることも多いが、本作はごく自然に日本の若手監督が撮ったインディペンデントな日本映画のように感じられた。言語や文化の壁を感じさせず、『日本の物語を日本で撮る』という監督の意図が純粋な形で実現された作品だと思う。」 -
ゲン・ジュン(耿軍)氏(映画監督)
「ドゥ監督は私と同い年で、ともに中国北方の都市出身だ。『椰子の高さ』は、愛、生命、魂という異なる側面を探求しながら、軽やかで豊かに描き出す。細部まで行き届いた美意識と繊細な愛情描写が、恋人たちの物語を感動的に、そして深く心に刻む。日本の観客の皆様、ぜひ劇場へ足を運び、この素晴らしい映画をご覧ください。」 -
キャレン・セバンズ氏(映画ライター・映画祭プログラマー)
「ドゥ・ジエ監督は、その神がかり的な手腕を、静かに魂を揺さぶる日本映画でデビューした。愛、喪失、悲嘆、そして霊と人間が共存する境界領域を描いた、穏やかでゆったりとした叙事詩。魅惑的な映像と深い感情の共鳴に満ちた感動的な傑作だ。」 -
カン・エンレイ(韓 燕麗)氏(東京大学 大学院総合文化研究科 教授)
「来日して3年しか経っていない監督による日本観察。自殺大国の現代日本における喪失と再生、愛と孤独の物語が淡々とした口調で語られます。日本映画とは何かという問いを考えさせられ、国別の概念を刷新した一作です。」 -
吉川 龍生氏(慶應義塾大学教授)
「日本を舞台に日本の俳優が演じる。中国出身の監督が撮影しつなぎ合わせていくだけで、見慣れた風景はこれだけ違って見えるものなのか。自分がふだん見ているものの存在が、いかに繊細ではかないものなのかを示して見せる。日本で生まれ育った私にとって、いつもの風景の中で自分を異邦人のように感じる体験、それがドゥ・ジエ監督の創り出した世界であった。」
監督紹介:杜杰(ドゥ・ジエ)

1976年中国出身。2001年に北京電影学院撮影学科を卒業後、撮影監督として数々の成功を収め、ベルリン国際映画祭や釜山国際映画祭など多くの映画祭でノミネートされる作品を手がけてきました。2024年にはアメリカ撮影監督協会(ASC)に加入。2020年からは日本に在住し、D•UNION FILMを設立しています。本作『椰子の高さ』が長編映画監督デビュー作となります。
物語(ストーリー)
ペットショップで働く菅元は、日本料理店に勤める恋人・青木が料理中に魚の腹から見つけた指輪をきっかけに、結婚を約束します。しかし、新婚旅行を目前に二人の関係は突然終わりを告げます。失意の中、彼女が向かったのは、二人で行くはずだった四国の果て、足摺岬。そこで立ち寄った足摺七不思議のひとつ「地獄の穴」に、指輪を落としてしまいます。
旅の途中、彼女は恋人と泊まるはずだった宿で、店主の持田と出会います。持田は、かつて恋人だった写真家・凛を自殺で亡くし、その面影を抱えながら町に留まり続けていました。一つの結婚指輪が引き合わせた二人の心には、「喪失」という同じ痛みが宿っています。やがて言葉を交わすうちに、止まっていたそれぞれの時間が、ゆるやかに動きはじめます。
答えはどこにもない。それでも、世界は少しずつ前へ進んでいく――。
クレジット
キャスト:
大場 みなみ、田中 爽一郎、小島 梨里杏、渋谷 盛太、千賀 健史、田口 敬太、烏森 まど、崔 凱晨、澤 真希、小島 ゆうな、酒瀬川 純一、庄野 広樹、吉田 拓央、浜口 宏樹
監督・脚本・撮影・美術・編集: 杜 杰(ドゥ・ジエ)
プロデューサー: 杜 杰、福井 一夫
エグゼクティブ プロデューサー: 王 光樂、陳 麗麗
協力プロデューサー: 何 祖杰
キャスティング: 山下 葉子
音楽: 陳 睦璉
サウンドデザイン: 李 哲
編集: 郭 小東
録音: 石寺 健一、清水 雄一郎
スタイリスト: 章 憶、村木 アケミ(ヘアメイク兼)
ヘアメイク: 平林 純子、飛田 さおり
監督補・翻訳: 折原 みよ
助監督: 吉田 拓央
制作担当: 酒瀬川 純一
配給・宣伝: ギークピクチュアズ
2024 / 日本 / カラー / デジタル / 日本語 / 2.00:1 / Dolby Digital 5.1 / 99分
ⒸD·UNION FILM INC. 2024



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