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映画『黒の牛』公開記念トークイベントに福永壮志監督が登壇、禅思想と映像美を深く語る

公開記念トークイベントが開催

『黒の牛』の公開を記念し、第2弾となるトークイベントが京都と東京で開催されました。

京都シネマでの対談:蔦哲一朗監督と松山大耕副住職

1月31日(土)には京都シネマにて、蔦哲一朗監督と臨済宗 大本山 妙心寺退蔵院の松山大耕副住職が登壇しました。本作の着想に大きな影響を与えたという「十牛図」に象徴される禅の世界について語り合われました。

松山副住職は、作中の「十牛図」の詩も筆されており、「なぜ十牛図は馬ではなく牛なのか。馬はまっすぐ走るが、牛は迷う」という言葉で会場を盛り上げました。

僧侶とスーツ姿の男性がマイクを持って話す様子

新宿K’s cinemaでの対談:蔦哲一朗監督と福永壮志監督

2月1日(日)には新宿K’s cinemaで、蔦哲一朗監督と『SHOGUN 将軍』で知られる福永壮志監督によるトークイベントが行われました。福永監督のデビュー作『リベリアの白い血』の日本配給を蔦監督が手掛けたことから、二人の盟友関係が続いています。

映画「黒の牛」のポスターを挟んで立つ2人の男性

福永壮志監督のコメント

福永監督は、本作について「言語化できない感覚をフィルムに落とし込む、映画という形に残そうという衝動、そこから動いて素直に創ったこと、70ミリフィルムまで使って実現したことが、本当にすごいと思います」と語りました。

また、「観たものや観た時間、そこで受けた感覚が、何よりも全てだと思っていて、あまり言葉で説明したくないですが、現代社会のあるべき姿からすごく離れてしまった距離を、感覚として、埋めてくれるような体感がすごくありました」と述べ、セリフや物語以上に、ワンシーン、ワンカットの風景や人の表情、手触り、匂いといった感覚が力強い映画体験をもたらすと評価しました。

特に印象的だったシーンとして、「蔦監督が一番撮りたかった、大雨の中、牛とリー・カンションさんが何回も往復しながら田んぼを耕すカットは、10年後、20年後に、あのショットを僕は覚えていると思います。この作品の『核』であり、この映画の強さを表しているシーンと思いました」と、その映像美とメッセージ性を称賛しました。

蔦監督のコメントはこちらで確認できます。

著名映画監督からのコメントもこちらで公開されています。

今後のトークイベント情報

今後も公開記念トークイベントが予定されています。蔦監督とゲストによる製作裏話など、貴重な機会となることでしょう。詳細は各劇場ウェブサイトにてご確認ください。

  • 2月6日(金)京都シネマ 12:55回 上映後:田中 泯氏、蔦哲一朗監督

    • 映画『国宝』での歌舞伎役者役で強い印象を残し、昨年の文化功労者にも選ばれたダンサーの田中 泯氏が、本作では禅僧役として出演しています。蔦監督との深いトークセッションが期待されます。

    • 京都シネマ: https://www.kyotocinema.jp/information/340009/

  • 2月7日(土)新宿K’s cinema 11:20回 上映後:空音央監督、蔦哲一朗監督

  • 2月8日(日)新宿K’s cinema 13:40回 上映後:瀬々敬久監督、蔦哲一朗監督

作品の背景と受賞歴

完成まで8年を要した壮大なスケールの映像詩である本作は、全編フィルムで撮影され、長編劇映画としては日本初となる70mmフィルムも一部で使用されています。日本・台湾・アメリカの3か国による国際共同製作であり、監督の故郷である徳島県三好市をはじめとする四国各地、さらにはコロナ禍の台湾でも撮影が行われました。

2024年の「第37回東京国際映画祭」〈アジアの未来〉部門でプレミア上映された後、2025年には「第49回香港国際映画祭」で最高賞の〈Firebird Award〉を受賞しています。圧倒的な映像美で誘う内なる宇宙と森羅万象を巡る旅を、ぜひご自身の目でお確かめください。

香港国際映画祭でグランプリを受賞した映画「黒の牛」のポスター

作品情報

  • タイトル:『黒の牛』(京都映画企画市2016優秀映画企画パイロット映像より初長編化)

  • キャスト:リー・カンション、田中 泯、牛(ふくよ) ほか

  • 監督:蔦 哲一朗

  • 脚本:蔦 哲一朗、久保寺晃一、上田眞之、熊野桂太

  • 美術:部谷京子

  • 音楽:坂本龍一

  • 配給:ALFAZBET、ニコニコフィルム、ムーリンプロダクション

  • 製作年:2024年/114分/日本・台湾・アメリカ合作

  • 著作権:©NIKO NIKO FILM / MOOLIN FILMS / CINEMA INUTILE / CINERIC CREATIVE / FOURIER FILMS

『黒の牛』は全国順次公開中です。主な公開劇場は以下の通りです。

  • 首都圏:ヒューマントラストシネマ有楽町、新宿K’s cinema ほか

  • 関西:京都シネマ、テアトル梅田、シネマ神戸 ほか

「『黒の牛』特別展覧」牛嶋神社にて開催中!

東京墨田区の牛嶋神社では、2月28日まで「『黒の牛』特別展覧」が開催されています。劇場版とは上映尺と編集が異なるメディアアート版が常設上映されており、この機会にぜひご覧ください。

「『黒の牛』特別展覧」牛嶋神社の詳細はこちら

京都映画企画市について

京都映画企画市 Kyoto Film Pitchingのロゴマーク

「京都映画企画市」は、映画・映像制作者(監督、プロデューサー等)を対象とした企画コンテストです。時代劇の拠点である京都の優位性を活かし、映画・映像クリエイターが世に出る仕組みを構築することを目指しています。「日本で唯一、メジャースタジオで自分の作品企画を映像化できるコンテスト」として、映画・映像制作者の企画実現をサポートしています。

京都映画企画市: https://kyotofilmpitching.jp/

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