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佐賀県初の自然共生サイト・横枕で、伝統の「鬼火焚き」が里山の未来と生物多様性を育む

地域を挙げての準備と伝統の継承

天候により当初予定から一日延期されたものの、地域住民の方々の協力のもと、鬼火焚きは滞りなく実施されました。年明け早々の1月4日からは、地域の人々と共に準備作業が開始されました。近年、神社周辺では竹の侵食が進んでおり、雑木やツルが絡み合う中で竹を切り出す作業は、時間と労力を要するものでした。しかし、力を合わせることで準備を整え、行事当日を迎えることができました。

竹を切り出す共同作業の様子

佐賀県初の自然共生サイト「横枕」

横枕地区一帯は、環境省が推進する「自然共生サイト(OECM)」として、佐賀県で初めて認定されたエリアです。ここは、人々の暮らしと豊かな自然環境が共存し、生物多様性の保全に貢献している地域として高く評価されています。横枕は、日々の生活の中で自然を守り育んできた、まさに“実践のフィールド”と言えるでしょう。

今回の鬼火焚きは、このような自然共生サイトの中で行われる伝統行事であり、里山管理、生物多様性保全、農業、そして地域文化が一体となった、貴重な実践の場となっています。

鬼火焚きに集まる人々

生物多様性保全から農へ、新しい循環の試み

今年の鬼火焚きでは、新たな試みが導入されました。サンショウウオの保全活動で切り出された竹が鬼火焚きに活用されたのです。さらに、例年のようにすべての竹を燃やし尽くすのではなく、途中で火を止めて竹炭として残し、その恵みを横枕農園のナス畑へと還元する計画です。

増えすぎた竹を適切に伐採し、鬼火焚きで無病息災や五穀豊穣の祈りを込め、残った資源を農へと還す。この一連の流れは、自然共生サイトが目指す「人と自然の循環的な関係」を見事に体現する取り組みです。自然の恵みを大切にし、未来へとつなぐ、優しくも力強いメッセージが込められています。

竹林で作業する人々

伝統行事を次の世代へ

鬼火焚きは、地域の無病息災や五穀豊穣を願う大切な行事であると同時に、里山と向き合い、自然と共に暮らしてきた先人たちの知恵と文化を次世代へ受け継ぐ貴重な機会でもあります。NPO法人 唐津Farm&Food(Precious Plastic 唐津)は、横枕の自然共生サイトにおける活動を通じて、生物多様性保全、環境教育(ESD)、そして地域循環の実践をこれからも続けていくとのことです。

唐津の美しい風景と豊かな文化を大切にしながら、人と自然が共生する未来を地域から育んでいく。伝統行事を守り、未来の環境を創造する。NPO法人 唐津Farm&Foodは、横枕からこの尊い実践を続けています。

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