調査結果サマリー
本調査から、以下のような点が明らかになりました。
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マーケティングの「専任部署あり」は38.0%に留まり、一方で担当者が特定されていない企業も20.0%存在します。
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中小企業が抱えるマーケティング体制の課題としては、「人材不足(42.0%)」と「戦略設計不足(38.5%)」が上位を占めています。
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マーケティング業務を外部委託していない企業は35.5%ですが、外注している企業では戦略設計を含む上流工程での活用が中心です。
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外部委託先に対する不満としては、「提案内容の実行可能性の低さ(26.0%)」や「事業理解不足(24.5%)」が上位に挙げられました。
マーケティング体制:約4割が専任部署を持つも、2割は担当者不在
中小企業に勤めるマーケティング担当者200名を対象に、マーケティング体制について尋ねたところ、「専任部署がある(複数名)」が38.0%と最も多い結果となりました。しかし、同時に「特定の担当者はいない」と回答した企業も20.0%存在しており、企業間の体制整備状況には大きな差があることが分かります。また、「他業務と兼任している担当者がいる」(24.0%)や「専任担当者がいる(1名)」(16.5%)という結果から、約4割の企業が限られたリソースでマーケティング業務を担っている実態が見受けられます。

抱える課題:人材不足と戦略・専門性の不足が顕著
現在のマーケティング体制における課題について尋ねたところ、「人員・リソースが不足している」が42.0%で最多となりました。これに続き、「マーケティング戦略の設計が十分にできていない」(38.5%)、「専門知識・ノウハウが不足している」(37.0%)、「施策の優先順位が明確になっていない」(20.5%)といった課題が挙げられています。この結果は、リソース面の課題だけでなく、マーケティングの上流工程から実行に至るまで、幅広い領域で課題が認識されていることを示しています。

外注の実態:約36%が未活用、活用企業は戦略領域を中心に委託
マーケティング業務の外部委託状況については、「外部委託はしていない」が35.5%と最多でした。一方で、外部委託を行っている60.5%の企業では、「マーケティング全体の戦略のみ外部委託(マーケティングコンサルなど)」(25.5%)が最も多く、次いで「マーケティング全体を包括的に委託」(13.5%)という結果でした。このことから、外注を活用する企業は、施策の実行のみを切り出すよりも、戦略設計を含む上流工程での委託を重視している傾向がうかがえます。

内製の限界:コンテンツ制作とデータ分析が3割超
内製では限界を感じている業務を尋ねた質問では、「データ分析・効果測定」が37.0%で最も多く、次いで「コンテンツ制作(SEO記事など)」(36.0%)、「マーケティング戦略設計」(29.0%)が挙げられました。これらの結果は、戦略設計から具体的な実務に至るまで、幅広い業務において内製による負荷を感じている企業が多いことを示唆しています。

外注先への不満:実行可能性と事業理解が課題に
外部パートナーへの不満について尋ねたところ、「提案された戦略や施策が現場で実行できる内容ではなかった」が26.0%で最多となりました。続いて「事業・サービス理解が不足していた」が24.5%でした。戦略設計を中心に外注する企業が多い一方で、その戦略が現場で実行可能であるか、また事業への理解が十分であるかという点で不満が生じていることがうかがえます。これは、単にアウトプットの質だけでなく、自社の事業や現場を理解した上で実行可能な形に落とし込める支援が重要視されていることを示していると言えるでしょう。

効率化の工夫:ツール・AI活用が上位、約2割は未着手
マーケティング業務の効率化において工夫していることとしては、「マーケティングツールを活用している」(31.0%)、「生成AIを活用している」(22.5%)、「優先順位を明確にして施策を絞っている」(20.0%)が上位に挙がりました。テクノロジーを活用した効率化と運用面での工夫が見られる一方で、「特にない」と回答した企業も23.5%あり、効率化への取り組み状況には企業間で差があることが分かります。

総括と今後の展望
本調査を通じて、中小企業のマーケティングにおいては、「人員・リソース不足」に加えて、「戦略設計」や「専門知識の不足」という多岐にわたる課題が同時に存在していることが明らかになりました。外部委託を活用する企業においても、「実行できない施策」や「事業理解の不足」が不満の上位に挙がっており、戦略と実行の連携や事業への深い理解が依然として課題であることが示唆されます。
今後、中小企業が限られたリソースの中でマーケティング体制を効果的に構築していくためには、単に業務の一部を外部に委託するだけでなく、自社で担うべき領域と外部に任せる領域を明確にし、戦略設計から実行、改善までが分断されないような進め方を選択することが重要になると考えられます。具体的には、必要な領域に特化した外部パートナーの活用や、戦略設計から実行支援までを一貫して伴走する支援体制の導入などが有効な選択肢となるでしょう。特に、外部パートナーを選定する際には、単なる作業代行に留まらず、事業理解を前提に現場で実行可能な形まで落とし込める支援を提供できるかが重要な判断基準となると言えます。
監修者紹介

株式会社PLAN-B
ビジネスディベロップメント部
プロダクトマーケティングマネージャー
松本 健吾 氏
京都大学を卒業後、2020年に株式会社PLAN-Bに入社。SEOコンサルティングやネット広告運用などのWebマーケティング支援に約5年間従事し、現在はSEOツール「SEARCH WRITE」のプロダクトマーケティングマネージャーを務めています。自社ツールの活用とSEOに関する深い知見を活かし、リード獲得数を3倍以上に伸ばした実績があります。
株式会社PLAN-Bについて
株式会社PLAN-Bは、戦略立案から実行までを一気通貫で伴走支援する総合Webマーケティング会社です。18年以上の支援実績を持つSEOコンサルティングに加え、LLMOコンサルティング、広告・プロモーション支援、インフルエンサーマーケティング支援など、お客様のニーズに応じた最適なソリューションを提供しています。
また、SEOツール「SEARCH WRITE」やSNSのROIを最大化する統合型インハウス支援ツール「Cast Me!」などのマーケティング支援ツールを展開しており、SaaSとコンサルの両輪による再現性の高いノウハウを活かし、顧客の事業成長を伴走型で実現しています。
