日本城郭協会大賞・日本城郭文化振興賞は「日本古城友の会」


「日本古城友の会」(会長:中西徹)は、昭和38年に創設された日本で最も歴史ある民間の城郭愛好団体です。60年以上にわたり、専門家ではない城好きの会員たちが地道な活動を続けてきました。毎月700回を超える見学会や会員による研究発表、会報「城だより」や機関誌「城と陣屋」の発行、さらには「研究紀要」の発刊など、精力的な活動が特に高く評価されました。特に、部会である築城史研究会による大坂城の刻印調査では、刻印の種類と分布が明らかにされたことは特筆すべき成果です。
日本城郭文化特別賞は「アジア航測株式会社」


「アジア航測株式会社」(代表取締役社長:畠山仁)は、赤色立体地図の開発を通じて、山城研究に革新をもたらしました。この技術は、数値標高データから傾斜量と尾根谷度を調整し、地形を詳細かつ立体的に表現することを可能にします。これにより、山城の曲輪や土塁、切岸などの遺構を細部まで把握できるようになりました。これまで資料が少なく、その存在すら確認が困難だった山城の遺構が、赤色立体地図の普及により、山深い地域でも概要を把握できるようになり、今後の山城研究において不可欠なデータとなることが期待されています。
調査・整備・活用賞は「可児市「山城に行こう」プロジェクトチーム」


岐阜県可児市の「山城に行こう」プロジェクトチームは、美濃金山城跡をはじめとする市内の多くの城址の魅力を発信し、誘客を図るイベントを官民共同で実施しています。特に、豪華ゲストを招いた山城巡りや、スポンジ製の刀と矢を使った城攻めイベントなど、工夫を凝らした企画がユニークです。歴史的遺産を後世に残しつつ、観光資源としても活用することを目指し、平成28年から10年連続で開催を定着させてきた功績が高く評価されました。
今後の予定
受賞者の表彰は、2026年6月3日(水)に開催予定の日本城郭協会総会にて執り行われる予定です。また、年末にパシフィコ横浜で開催される「お城EXPO2026」(主催:日本城郭協会・株式会社ムラヤマ・城びと・パシフィコ横浜)では、受賞者による記念講演などが予定されており、城郭愛好家にとって見逃せない機会となるでしょう。
日本城郭協会大賞について
公益財団法人日本城郭協会は、昭和30年に設立され、日本および世界各国の城郭に関する研究、調査、啓蒙を通じて、教育・文化の発展に寄与することを目的として活動しています。2022年には公益財団法人移行10周年を記念し、城郭文化の振興に貢献した団体・個人を顕彰する「日本城郭協会大賞」を創設しました。この大賞は、これまでに多くの個人や団体の功績を称え、城郭文化の普及と発展に大きく貢献しています。
