ノーコードで実現する業務効率化と動物愛護:セラピアが愛知県との実証実験で全項目目標達成

愛知県動物愛護センターが抱える課題

愛知県動物愛護センターでは、飼い主がいなくなった犬猫や野犬・野良猫を保護し、新たな飼い主を探す活動を行っています。しかし、譲渡希望者が少ないため、譲渡数が伸び悩むという課題に直面していました。この状況を改善し、殺処分される犬猫を減らすことで、人と動物が共生できる社会の実現を目指し、情報発信と情報更新作業の効率化が可能なシステムの導入が求められていました。

この課題に関する詳細は、AICHI X TECHのテーマ紹介ページで確認できます。
AICHI X TECHテーマ紹介ページ

セラピアによる解決策

セラピアは、愛知県内の4ヶ所にある犬猫保護施設のデータを統合したデータベースと、保護犬・猫と譲渡希望者のマッチングプラットフォームをノーコード技術で構築しました。これにより、保護犬・猫の情報へのアクセスが容易になり、引き取りの検討がしやすくなりました。また、これまで平日に電話でのみ受け付けていた講習会の申し込みもウェブ予約を可能にし、利便性を向上させました。

システムの拡充にあたっては、多忙な職員が無理なく効率的に更新作業や機能追加を行えるよう、タブレットから情報入力が可能なインターフェースを導入。さらに、ノーコードアプリ技術のコーチングを提供し、職員のDXスキル向上も支援しました。

愛知県動物愛護センターの犬猫譲渡サイトのスクリーンショット。保護された犬猫の情報や譲渡条件、講習会への申し込み手順が掲載されており、新しい飼い主を募集している。

実証実験で示された確かな成果

今回の実証実験では、以下の3つの項目で目標を達成し、その効果が明確に示されました。

1. 犬・猫の情報掲載作業時間の大幅短縮

データ入力作業の負荷を軽減するため、項目によっては選択肢形式を採用するなど、簡素な設計を追求しました。その結果、職員のWebページ掲載作業時間は、従来の71.8分から実証実験の目標である35.9分を大幅に下回る23.9分へと短縮され、業務効率化が実現しました。

2. マッチングアプリの高い操作性

潜在ユーザーへのアンケートに基づき改修を重ねた結果、マッチングアプリの操作性は5段階評価で平均4.48という高評価を得ました。これにより、多くの譲渡希望者がスムーズに利用できることが期待されます。

職員向けの犬猫管理画面。犬猫のリストと個体情報(年齢、性別、所在地、特徴、公開状況、譲渡状況)が表示され、検索・絞り込み機能がある。

ケージの中にいる猫を背景に、人がタブレットを操作している様子です。タブレットの画面には「新規登録」と表示され、名前や生年月日などの情報を入力するフォームとカレンダーが見えます。動物の情報をデジタルで管理している状況を示唆しています。

3. 職員のDXスキル向上

ノーコードツール「Bubble」の活用に関するコーチングを実施した結果、職員はワークフローの基本的な処理、データベースの基本構造の理解、複雑なレイアウトの構築を習得しました。これにより、目標としていたレベル以上のDXスキルが身につき、今後センター内でシステムを自律的に改修できる自信につながりました。

実証実験の報告書は以下のリンクからご覧いただけます。
実証実験報告書

関係者からのコメント

実証実験に参加した愛知県担当者のコメント
「今回の実証実験では、タブレット端末の導入により、期待以上の業務効率化が可能であることが証明され、大変喜ばしく思います。また、わかりやすく丁寧なコーチングによって職員自身がノーコードツールの使い方を習得し、今後センター内で必要な修正ができるという自信がついたことも大きな収穫です。それぞれの保護犬・猫の可愛さが伝わる魅力的なプラットフォームが完成しましたので、少しでも興味をお持ちの方に早く見ていただけるよう、本格導入に向けて速やかにプロジェクトを進め、一頭でも多くの犬猫の命を救っていきたいと考えています。」

株式会社セラピア 代表取締役 田中 圭氏のコメント
「アナログなプロセスを単にデジタル技術に置き換えるだけでは、DXは成功しません。今回の実証実験では、デジタル社会に即した業務のあり方を再検討したことが、大幅な業務効率化につながりました。また、ノーコードツールのコーチングを通じて、職員の方々が対応可能な範囲や改修の選択肢に関する知識を身につけ、必要な機能をシステムにどのように反映させるか具体的なイメージを持って検討できたことも、作業時間の大幅削減に大きく寄与したと考えています。この実証実験は、動物愛護の分野だけでなく、さまざまな自治体業務や公共性の高い事業に応用可能な取り組みです。セラピアは今後も、自治体や企業の皆様と連携しながら、現場に根ざしたデジタル活用を通じて、業務効率化とサービス価値向上の両立を支援してまいります。」

今後の展望

セラピアは、今回の実証実験で得られた成果を活かし、システムの本格導入に向けてさらに磨きをかけていく予定です。デジタルの力を活用し、「1頭でも多くの命をつなぐ」という愛知県動物愛護センターの目標達成に貢献していくことでしょう。

AICHI X TECH(アイチ クロス テック)について

AICHI X TECHは、愛知県と企業等が連携し、県庁内の行政課題をデジタル技術で解決することを目指す官民連携プロジェクトです。企業等の自由な発想や最新の知見、ノウハウを積極的に取り入れ、協働プロジェクトを進めています。
AICHI X TECH 公式サイト

株式会社セラピアについて

株式会社セラピアは、中小企業や自治体が独自の課題を解決するためのデジタル能力を身につけることを支援する「デジタル・イネーブラー」です。真に必要とされるDX人材の育成や、ノーコードツールを活用した低コストで高利便性のシステム開発を通じて、日本のすべての中小企業がデジタルツールを使いこなし、競争力を高めることで、日本の経済成長を後押しする社会を目指しています。
株式会社セラピア 公式サイト

【会社概要】

  • 会社名:株式会社セラピア

  • 所在地:東京都墨田区向島2丁目21-10

  • 代表:代表取締役 田中圭

  • 設立:2020年10月1日

  • URL:https://therapeer.co.jp/

  • 事業内容:デジタル人材育成サービス、アプリ/システム/Webサイト受託開発、子ども向けアプリ開発教室