平和合金とwe+、高岡の鋳物技術から生まれた家具コレクション「Unseen Objects / Overflow」をミラノデザインウィーク 2026で発表

平和合金とwe+がミラノデザインウィーク 2026で新作家具コレクションを発表

株式会社平和合金とデザインスタジオwe+は、2026年4月20日(月)から4月26日(日)までイタリア・ミラノで開催されるミラノデザインウィーク2026に出展し、新たな家具コレクション「Unseen Objects / Overflow(アンシーン・オブジェクツ/オーバーフロー)」を発表します。このコレクションは、富山県高岡市が誇る鋳物技術から生まれ、5VIE(チンクエヴィエ)エリアのGalleria Rubinにて展示されます。

「Unseen Objects / Overflow」のコンセプト

本コレクションは、we+が平和合金と協力し、高度な鋳造技術の根底にある本質を視覚化するとともに、これまで見過ごされがちだった鋳造文化の価値を再定義する「Unseen Objects」プロジェクトの最新作です。2025年に発表された花瓶コレクションに続き、今回は鋳造工程で通常は除去される「バリ」に焦点を当て、その造形を家具のデザインへと昇華させました。

バリとは、砂型を用いた鋳造において、分割された型の継ぎ目から溶融金属が溢れ出し、凝固して生じる余剰部分を指します。この通常は取り除かれる部分を「物質の痕跡」として捉え直し、積層されたバリのパネルと板材を組み合わせることで、シェルフやローテーブルといった家具が構成されています。この試みは、制御された工程の中に宿る物質の生命力を、家具という形で表現することを目指しています。

抽象的な表面のクローズアップ
荒れた質感の表面
溶融金属の鋳造風景

「Unseen Objects」プロジェクトの背景

富山県高岡市は、江戸時代から400年以上にわたり銅器鋳造の中心地として発展してきました。高岡銅器は日本で唯一、銅器鋳造の伝統的工芸品産地として指定されており、その技術は世代を超えて大切に受け継がれています。

1906年創業の平和合金は、ブロンズ像やモニュメント、宗教美術品などの大型鋳物から、ロストワックス鋳造による繊細な小型彫刻、さらには日本を代表するアーティストの立体造形まで、幅広い鋳造を手掛けてきた実績があります。その高い技術力と付加価値のあるものづくりは、業界内で高く評価されています。

しかし、時代や社会構造の変化に伴い、鋳物の需要も大きく変化しています。このような状況の中で、伝統技術を守り継ぐだけでなく、新たな市場や価値との接点を作り出すことが求められています。we+は、この課題に対し平和合金と協働し、昨年から「Unseen Objects」プロジェクトを開始しました。このプロジェクトは、海外のコンテンポラリーデザイン領域に向けて、鋳物の鋳造プロセスや道具、素材の振る舞いなど、これまで見過ごされてきた鋳造文化の価値を再定義することを目指しています。

開催概要

  • タイトル: Unseen Objects / Overflow(アンシーン・オブジェクツ / オーバーフロー)

  • 会期: 2026年4月20日(月)- 26日(日) 10:30 – 20:00

  • 会場: Galleria Rubin(Via Santa Marta 10, Milan)

  • 主催: 株式会社 平和合金

  • リサーチ&デザイン: we+

  • 写真: Daisuke Yoshio / Kenichi Murase

we+について

we+のメンバー

we+は、林登志也と安藤北斗によって2013年に設立されたコンテンポラリーデザインスタジオです。リサーチと実験に基づいた手法で、新たな視点と価値を創造しています。現代社会で求められる利便性や合理性だけでなく、見落とされがちな多様な価値観を大切にし、自然や社会環境との親密な共存関係を築くオルタナティブなデザインの可能性を探求しています。

デザイナー、エンジニア、リサーチャー、ライターなど多岐にわたるバックグラウンドを持つメンバーが集まり、研究を起点とした自主プロジェクトを国内外で発表しています。その知見を活かし、R&D、インスタレーション、ブランディング、プロダクト開発、空間デザイン、アートディレクションなど、様々な企業や組織のプロジェクトを手掛けています。

FRAME Awards Designer of the Year 2024、Wallpaper* Design Awards、Dezeen Awards、EDIDAなど、数多くの賞を受賞しており、作品はドイツのヴィトラ・デザイン・ミュージアムなどに永久収蔵されています。
we+公式サイト: https://weplus.jp

平和合金について

平和合金の工場内部

明治39年(1906年)創業の平和合金は、長年受け継がれてきた伝統技術を駆使し、銅像、モニュメント、神仏具などの大型鋳物からアート作品まで、幅広い鋳造技術を専門としています。原型製作から鋳造、仕上げまでを一貫して手掛け、顧客の想いやイメージを金属を通して形にしています。

丹精込めて作り上げられた作品が、人々に喜びや感動をもたらし、心に残るものとなることを願い、一つひとつの工程に心を込めて取り組んでいます。伝統技術を守りながらも、卓越した技術力と造形力を活かし、さらなる研鑽を重ねて革新を続けています。
平和合金公式サイト: https://www.heiwagokin.co.jp